政策期待で日本株は大盛況も、モメンタム維持には米ハイテク株の戻りが必要
2026/2/9
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利
今週の株式見通し(2026/2/9-2/13)
今週(2026/2/9-2/13)の日経平均株価の予想レンジは54,000円-58,000円。2/6の現物市場が終ったあとの夜間取引で、日経平均先物は2,080円高の56,490円まで上昇した。2/8の衆議院選挙で与党、特に自民党が議席を大きく増やすとの期待感から上値追いとなり、2/6の米国株式市場で半導体株中心に買い戻しが優勢となった流れを好感してさらに一段高の展開となった。
米国株式市場では巨額設備投資計画を発表したアマゾン・ドット・コムが5%超下落したものの、週初から大きく下落したエヌビディアやブロードコム、オラクル、パランティア・テクノロジーズなどのAI関連株に押し目買いが強まったほか、景気循環株への資金ローテーションの流れも続き、キャタピラー、3M、ゴールドマン・サックスなども大幅高となった。ビットコイン価格が一時61,000ドルを割り込んだ後に70,000ドルを回復し、金や銀の相場が反発したこともセンチメントの改善につながった。
今週は2/11が休場のため4日立会いとなる。週初は米国株高や衆議院選挙の結果を踏まえ変動幅が大きくなる可能性が高い。衆議院選挙は自民党が大勝する結果となった。2/9の東京株式市場の初期反応としては全面高の展開を想定。自民党大勝は概ね事前に報道されていた通りであり、どこまで織り込んでいるかが焦点となる。一方、米国株高でダウ平均が終値で初の50,000ドル台に乗せたほか、エヌビディアを筆頭に半導体株が相場をけん引したことがポジティブな材料となる。
建国記念日で休場となる2/11の夜に米国で1月雇用統計の発表があるため、2/10は週明けの上昇による高値警戒感もあり反動安が見込まれる。
2/11の米国株式市場が雇用統計の結果を好感し、このところ軟調なマグニフィセント・セブンの一角や、SaaS(Software as a Service:ソフトウェアをインターネット経由で提供する)関連株などの持ち直しがみられれば、日経平均株価は週末のSQに向けて上値を試す展開が予想される。意外高の想定も必要だろう。
国内は決算発表が佳境に入るが、ソフトバンクG(9984)やキオクシアHD(285A)など、引き続き注目度の高い企業決算が多く出てくる。ここまでの決算はおおむね良好で、決算を材料に買われる銘柄も多く、個人投資家のマインドを後押しする内容となるか注目される。
一方、金や銀など貴金属市況、暗号資産の不安定な動きは心理的な重荷となり、関連銘柄への戻り待ちの売りが予想されるほか、これ以上の波乱は株式市場全体に悪影響を及ぼすことが予想され注意が必要となる。衆議院選挙を終え、決算発表も終盤に入ることで、来週あたりからは日本株の上値を積極的に買う材料が乏しくなってくる点には留意が必要だろう。
ちなみに、昨年の同期時の日経平均株価は堅調だった。前週末の日米首脳会談が友好ムードとなり、週明け2/10は米国株安を跳ね返してプラスで終了。休場明けの2/12はスタンダード指数が史上最高値を更新するなど中小型株物色が盛り上がり、全体でも買いが優勢となった。NISAの日の2/13は円安進行に強い反応を示して500円近い上昇。一時39,500円を上回った。2/14は円安が一服したことで大幅安となったものの、週末値では39,000円を上回った。週間では約362円の上昇となり、週足では3週ぶりに陽線を形成した。
日経平均株価(図表1)は底堅い動きが目立つ。2/6は安寄りから下値を探る場面があったが、25日移動平均線(53,141円 2/6)を割り込んだあたりから下げ渋る動きとなった。売り一巡後は下げ幅を縮小し、プラスに転じたあともしっかりの展開が続いた。
前日の陰線に下から差し込む格好となり、5日移動平均線(53,948円 同)上を維持した。相場の見方に大きな変化はなく、1月中旬以降のもみ合い基調が続いている。週明けは5日移動平均線の上昇が強くなる可能性が高く、史上最高値更新につながるかが焦点となる。
上値メドは、2/3高値(54,782円)、心理的節目の55,000円や55,500円、56,000円、56,500円など500円刻みとなる。下値メドは、心理的節目の54,000円、10日移動平均線(53,601円 同)、25日移動平均線(53,141円 同)、1/21安値(52,194円)、1/9高値(51,986円)、50日移動平均線(51,608円 同)などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2025/3/3-2026/2/6)
出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、12月毎月勤労統計調査、1月景気ウォッチャー調査(2/9)、1月工作機械受注(2/10)、1月国内企業物価指数、1月都心オフィス空室率(2/12)、オプションSQ、NISAの日(2/13)などがある。
企業決算の発表では、リクルートHD、ソフトバンク、フジクラ、オリックス、菱地所、住友鉱、大林組、川重、協和キリン、楽天銀行、エーザイ、古河電、応化工、日産化、日製鋼、メディパル、メルカリ、西日本FH、ニチアス、デクセリアルス、五洋建、京王、関西ペ、丸一管、ブルーゾーン(2/9)、ホンダ、IHI、JX金属、東レ、出光興産、シマノ、東急、オープンハウス、資生堂、いよぎん、ヤクルト、ユー・エス・エス、マツダ、飯田GHD、三井E&S、三菱ガス、インフロニアHD、JR九州、洋缶HD、住友重、DOWA、SUMCO、日揮HD、丸井G、ワークマン、シャープ、岩谷産、DMG森精、セイコーG、ラウンドワン、ispace、オリオンビール、テラテクノロジ(2/10)、ソフトバンクG、キオクシアHD、JT、INPEX、SMC、鹿島、ネクソン、パンパシHD、クボタ、ダイフク、楽天G、光通信、いすゞ、ユニチャーム、KOKUSAI、サントリーBF、しずおか、日産自、ゼンショーHD、西武HD、サンリオ、明治HD、シスメックス、山崎パン、GMOPG、住友ゴム、アマダ、三菱マ、KADOKAWA、トライアル、テクセンド、サイボウズ、RIZAPG、カバー、トヨコー、ライオン事務、フツパー、フラー(2/12)、東京海上、ゆうちょ、MS&AD、日本郵政、大塚HD、第一生命、SOMPOHD、ENEOS、大和ハウス、テルモ、アシックス、セコム、日ペイントH、キリンHD、荏原、T&DHD、オリンパス、三菱HCキャ、かんぽ、レゾナックHD、ニトリHD、大日印、TOPPANHD、ヤマハ発、三井金属、ソニーFG、住友林、三井海洋、マツキヨココカラ、NXHD、電通G、クレセゾン、ホシザキ、すかいHD、リガク、Syns、NSグループ、パワーエックス、インフキュリオン、ムービン、ユーソナー、UNICONHD、ミラティブ、Zenmu、リブコンサル、ギミック、スタートライン(2/13)が予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、米12月輸出物価、米12月輸入物価、米3年国債入札(2/10)、中国1月消費者物価指数(CPI)、中国1月生産者物価指数(PPI)、米1月財政収支、米10年国債入札(2/11)、米1月中古住宅販売件数、米30年国債入札(2/12)、米1月消費者物価指数(CPI)(2/13)などがある。
海外の企業決算の発表では、ロウズ、ウォーターズ、ベクトン・ディッキンソン(2/9)、アストラゼネカ、フォード・モーター、デュポン、CVSヘルス、ハスブロ、S&Pグローバル、コカ・コーラ、ザイレム、エコラブ、マリオット・インターナショナル、インサイト、ジロー・グループ、ウィリアムズ・カンパニーズ、デューク・エナジー、ギリアド・サイエンシズ(2/10)、マクドナルド、ヒューマナ、ヒルトン・ワールドワイド、クラフト・ハインツ、ナイソース、Tモバイル、マーチン・マリエッタ・マテリアルズ(2/11)、アプライド・マテリアルズ、エアビーアンドビー、パシフィックガス&エレクトリック、エバーソース・エナジー、エクセロン、アメリカン・エレクトリック・パワー、エクスペディア(2/12)、モデルナ(2/13)などが予定している。
今週の注目銘柄!(2/9-2/13)
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銘柄コード銘柄目標株価
(円)ロスカット株価
(円)注目ポイント -
2127日本M&Aセンターホールディングス1,000690M&A仲介の国内大手。1/30に発表された3Q累計の経常利益は157億円(前年同期比46.8%増)と伸長した。4Qは来期のスタートダッシュに向けた施策を実施するとしているが、通期計画に対する進ちょく率は93%と高い。計画達成のハードルは低く、来期増益の期待感が高まる。昨年、上期決算発表前の上方修正(10/23開示)を受けて一時800円台を回復したが、失速するのも早かった。ただ、700円を割れそうになるとすかさず反発を繰り返しており、下値も堅い。3Q決算発表直後(2/2)の反応は買いで、2/3は高値763.7円まで上値を伸ばした。直近3日間は押し目を入れる動きとなったが、2/6は陽線で終えており、再動意の兆候とみる。ターゲットは1,000円、ロスカットは690円
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2737トーメンデバイス16,00010,150サムスン電子製品に特化した半導体メモリー商社。メモリー価格高騰を受け、業績期待を織り込む形で昨年秋から株価が大きく上昇した。1/29場中の3Q決算発表では通期計画の上乗せ幅が物足りないと判断され急落する展開となったが、会社側は不確実性を踏まえた予想と説明している。メモリーひっ迫は当面解消されないとの見方が強く、直近の下落は良い押し目と考える。決算発表直前に付けた最高値は15,050円だったが、2/4に一時10,570円まで売られた。この間の下落率は約30%。そこから若干戻したとはいえ、終値ベースで25日移動平均線を下回っており、相場全体の活況が見込まれる中、下値買いを入れやすい。PERは10倍程度であり、割安感も支援材料となる。ターゲットは16,000円、ロスカットは10,150円
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5411JFEホールディングス2,8001,980粗鋼生産で国内2位、2/5の14時に3Q決算を発表。累計の純利益は前年同期比39%減の609億円と大幅な減益となった。ただ、これを受けた株価は一時3.6%安となったものの、引けでは0.2%安(2,164.5円)と下げ幅を縮めて終了。ローソク足では下に長いヒゲをつけた。足元の業績がさえないことに関しては、ある程度織り込み。通期見通しの750億円は据え置かれており、計画に対する進ちょく率は81%と高い。株価は安値圏で推移しているというわけではなく、昨年11月以降は右肩上がり。25日移動平均線がサポートとして機能しており、2/5安値も2,090円で、25日移動平均線近辺で押し目買いが入った。PBRは0.5倍台とバリュエーション面では割安感が強い。ターゲットは2,800円、ロスカットは1,980円
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7282豊田合成6,1004,200トヨタ系合成樹脂、ゴム部品メーカー。2/3の3Q決算発表時に通期の見通しを上方修正しており、株価は連日で強い動きを見せている。3Q累計の営業利益は前年同期比11.5%増の525.2億円。原価改善や増販効果などが利益増に貢献した。上期の実績が329.2億円で、直近3ヵ月の積み増し度合いが大きい。株価は昨年7月辺りから上向き基調となっており、決算が素直に好感されたもよう。水準を切り上げたとはいえ、PERは12倍程度で過熱感はない。トヨタ自動車の決算発表があった2/6も上昇しており、当面はトレンドフォローの堅調な動きが想定される。長期波動は2007年に付けた高値(4,280円)を上抜けたばかりであり、上値余地は大きい。ターゲットは6,100円、ロスカットは4,200円
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9202ANAホールディングス4,1002,950国内線、国際線とも首位。傘下にLCCのピーチ。株価は昨年4月に2,509.5円でボトムを打った後は、上値と下値をともに切り上げる動きが続いている。3Q決算発表時には中間配当の導入を表明。業績も3Q累計で増収増益を達成しており、これらを受けた株価は買いで反応した。決算発表前に75日移動平均線近辺まで調整を入れる場面もあったが、決算発表後の2/2の上昇で25日移動平均線を上方ブレーク。2/6までの連騰で昨年来高値を3,320円まで伸ばした。2024年9月につけた戻り高値の3,108円も超えてきており、次は2023年6月高値(3,510円)超えを試す展開が予想される。ターゲットは4,100円、ロスカットは2,950円
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・2/6現在、プライム市場に上場、時価総額が500億円以上、PERが23.0倍未満、PBRが5.0倍未満、配当利回りが1.8%以上、株価が75日・200日移動平均線を上回っている銘柄の中から、成長性や話題性、業績面など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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