為替変動が心理的な重荷となる中、重要イベントが目白押し
2026/1/26
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利
今週の株式見通し(2026/1/26-1/30)
今週(2026/1/26-1/30)の日経平均株価の予想レンジは52,500円-54,000円。1/14につけた史上最高値(54,341円)を前に方向感に乏しい展開が予想される。為替市場でドル円相場が介入警戒などから不安定になっており、株式市場には買い手控え要因になる。
最大の注目材料は1/27-28のFOMC(連邦公開市場委員会)となる。政策金利は据え置きの公算が大きいが、為替市場の不安定さや最近の日米長期金利の上昇が心理的な重荷となり、パウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長の定例会見を前により手控え要因となりやすい。FOMC後も米長期金利が高止まりする状況だと、米主要指数の上昇一服が予想され、日本株の下押し要因になる。一方、日米長期金利の低下につながれば、米ハイテク株高から日本株にも追い風となる。月末を含む週でもあるため、後半は需給要因が市場インパクトとなり振れ幅が大きくなる展開も想定される。
また、海外では、ASMLホールディングの決算ほか、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、IBM、テスラ、アップルなど米巨大グロース企業の決算が市場参加者の注目材料になる。国内企業の決算発表も本格化することで、業績動向を通じて個別株への売買が盛り上がる公算が大きい。特に、1/28に予定している半導体検査装置大手のアドバンテスト(6857)の決算内容に注目だ。直近、同業のディスコ(6146)が好決算でストップ高となった経緯があり、内容次第では相等の変動は十分ありえるだろう。アドバンテストの株価変動で日経平均株価への寄与度が高くなるだけでなく、パウエルFRB議長の会見内容を織り込むタイミングとも重なるため、1/29の株式市場は要注目の日となる。
ドル円相場は、1/23の大引け後の植田日銀総裁の会見が早期利上げに慎重と受け止められると買いが先行し、一時1ドル=159.23円まで値を上げたものの、一転下落して157.37円まで大きく下げた。そのあとは158円台半ばまで急速に下げ渋っていたが、NY市場に入ると再び売りが優勢。日本時間1時頃から断続的に円買い・ドル売りのフローが観測されたことで、終始軟調な展開となり、6時過ぎに一時155.63円まで値を下げた。米財務省の指示でFRBが「レートチェック」を行ったとの報道が伝わり、市場の一部では日米が協調して介入する可能性も意識されている、との声が聞かれた。
ちなみに、昨年の1月最終週の日経平均株価は軟調だった。中国新興企業DeepSeek(ディープシーク)の開発するAIが米国テック企業に脅威になるとの見方が浮上し、1/27と1/28と連日で大幅安。半導体株や電線株が強烈に売り込まれた。1/27の米国市場ではエヌビディアが1日で17%近い下落となった。そのエヌビディアが切り返したことから、1/29は大幅上昇。1/30は業績好調が確認できたアドバンテストに買いが入り、AI関連に対する過度な警戒は後退した。1/31は方向感に欠ける動きとなったものの、プラスを確保。前半の下げが大きく、週間では約359円の下落となった。
日経平均株価(図表1)は1/14の史上最高値(54,341円、終値ベース)に迫ってきた。1/23は伸び悩んだものの、下値は10日移動平均線(53,476円 1/23)上を意識する底堅い動きもみせた。
先週は5日続落となる場面もあったが、1/6高値(52,523円)や昨年11/4高値(52,636円)をサポートに反発に転じた。基本的には5日移動平均線(53,377円 同)や10日移動平均線上を維持しており、高値更新につながるかが焦点となる。
一方、週前半はモメンタムの減速が予想される。5日移動平均線と10日移動平均線に加え、一目均衡表の転換線(53,341円 同)などの短期線も同水準に集中しており、週前半にこの水準を下回ると目先の上値抵抗になることが予想される。
上値メドは、心理的節目の54,000円、1/14高値(54,487円)、心理的節目の55,000円や56,000円などが想定される。下値メドは、10日移動平均線、心理的節目の53,000円、1/21安値(52,194円)、心理的節目の52,000円、1/9高値(51,986円)、25日移動平均線(51,711円 同)、心理的節目の51,000円などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2025/3/3-2026/1/23)
出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、12月首都圏新規マンション販売(1/26)、12月企業向けサービス価格指数(1/27)、日銀金融政策決定会合の議事要旨(12/18〜12/19)、40年国債入札(1/28)、1月消費動向調査(1/29)、12月失業率、12月有効求人倍率、1月東京都区部消費者物価指数(CPI)、12月鉱工業生産指数、12月商業動態統計、2年国債入札(1/30)などがある。
企業決算の発表では、ファナック、日東電、OBC、コーエーテクモ、フクダ電、信越ポリ、ナガワ、インソース、LITALICO、高純度化、SANEI、KG情報(1/26)、信越化、カプコン、池田泉州、ゲンキードラ、カワチ薬品、ディーエムエス、サイバトラスト、SMK、東北鋼、両毛シス、PLANT、リアルゲイト、テセック、マクアケ、SEH&I、カイノス(1/27)、アドバンテスト、野村不HD、キヤノンMJ、エクセディ、松井証航空電、メタウォーター、日本電技、キヤノン電、ジャフコG、一工薬、JCRファーマ、秋田銀、ナガセ、JFE−SI、日精化、極東証券、アイザワ証G、KOA、北電事、日精線、杉本商、田岡化、オーゼックス、NTTDIM、南海辰村、大丸エナ、FDK、ダイトーケミ、エイトレッド、広栄化学、クレオ、こころNT日興業、植松商、ムラキ(1/28)、日立、キーエンス、富士通、武田、NEC、キヤノン、OLC、NRI、コナミG、富士電機、JPX、きんでん、ヒューリック、マキタ、関電工、積水化、日立建、ガイシ、東電力HD、スタンレ電、大特鋼、滋賀銀、ノジマ、南海電、アンリツ、カシオ、十六FG、メイテックGHD、沖縄セルラー、シンプレクスH、エフピコ、ユアテック、岡三、FPG、山洋電、ホギメディ、四国化HD、アイチコーポ、コニシ、PI、トーメンデバ、ダイハツイン、NECキャピ、SBIGアセット、未来工業、小森、西部ガスH、伯東(1/29)、三井住友、HOYA、第一三共、コマツ、野村HD、りそなHD、三住トラスト、レーザーテク、関西電、塩野義、東ガス、SCSK、商船三井、スクリン、ANA、特殊陶、東洋水産、京都FG、ZOZO、住友ファーマ、大東建、阪急阪神、東京メトロ、三和HD、九州電、NSSOL、TOTO、小糸製、ミスミG、七十七、京成、ほくほく、Jパワー、クラフティア、東北電、日清粉G、LIXIL、三菱倉、邦ガス、第四北越、山九、アルプスアル、ソシオネクスト、ゼオン、中国電、住電設、四国電、マックス、トクヤマ、因幡電産(1/30)が予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、独1月IFO企業景況感指数、米11月耐久財受注、米2年国債入札(1/26)、米FOMC(〜1/28)、米11月ケース・シラー米住宅価格指数、米1月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米5年国債入札(1/27)、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見(1/28)、米11月貿易収支、米11月製造業新規受注、米7年国債入札(1/29)、米12月生産者物価指数(PPI)(1/30)などがある。
海外の企業決算の発表では、イテッドヘルス・グループ、シスコ、ノースロップ・グラマン、HCAホールディングス、インベスコ、ネクステラエナジー、ユニオン・パシフィック、シンクロニー・ファイナンシャル、シーゲイト・テクノロジー(1/27)、ASMLホールディング、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、IBM、サービスナウ、AT&T、テスラ、MSCI、スターバックス、ゼネラル・ダイナミックス、オートマティックデータ、ダナハー、コーニング(1/28)、アップル、サウスウエスト航空、アメリプライズ、ノーフォーク・サザン、ダウ・インク、シャーウィン・ウィリアムズ、トラクター・サプライ、コムキャスト、パルトグループ、バレロ・エナジー、インターナショナル・ペーパー、ロッキード・マーチン、アルトリア・グループ、マスターカード、パーカー・ハニフィン、サーモフィッシャー、ブラックストーン、ハネウェル・インターナショナル、ドーバー、エーオー・スミス、キャタピラー(1/29)、アメリカン・エキスプレス、チャーター・コミュニケーションズ、ベライゾン・コミュニケーションズ、エーオン、エクソン・モービル、フランクリン・リソーシズ、コルゲート・パルモリブ、チャーチ・アンド・ドワイト、シェブロン、エアープロダクツ(1/30)などが予定している。
今週の注目銘柄!(1/26-1/30)
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銘柄コード銘柄名目標株価
(円)ロスカット株価
(円)注目ポイント -
1820西松建設6,7005,500準大手ゼネコン。ダムやトンネルなど、土木に強い。昨年11/7、2026年3月期の通期の連結営業利益予想を従来の230億円から240億円(前期比18.5%増)に上方修正を発表した。上期(4-9月)の連結営業利益は93億円(前年同期比2.0%増)だった。株価は昨年10月後半にもみ合い上放れとなり、25日移動平均線をサポートに上昇トレンドが続いている。信用需給は極端に買い長になっていないほか、3.6%程度ある配当利回りも魅力的だ。地政学リスクなど外部環境に不透明要因が重なる中、トレンドフォローの内需株には買いが継続しやすいとみられる。直近の話題では、他企業や横須賀市などと共同で、官民連携による藻場再生に向けた協定を締結したと発表した。ターゲットは6,700円、ロスカットは5,500円
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3569セーレン4,0003,000自動車用シート材大手、エアバッグも手掛ける。スポーツ用など衣料も強い。昨年11/13、2026年3月期の通期の連結営業利益予想を従来の192億円から200億円(前期比11.9%増)に上方修正を発表した。市場予想を上回ったものの株価に強い反応はなく、むしろ9月以降のもみ合いの動きが12月頃まで続いた。一方、年明けの1月序盤は値固めにとどまっていたが、先週は連続陽線を形成して急騰。昨年12月の高値(3,300円)を上回り、昨年来高値を更新した。1990年11月につけた史上最高値(3,500円)が視野に入ってきた。次世代自動車用シート材、炭素繊維、人工衛星、半導体、エレクトロニクス素材、医療などを成長分野と位置づけている。ターゲットは4,000円、ロスカットは3,000円
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3853アステリア2,000960独自開発の企業向けソフトを提供している。1/16に日本円ステーブルコインを取り扱う出資先のJPYCと資本業務提携すると発表。その後、1/20にJPYCがLINEヤフー系と協業すると発表しており、強材料が立て続けに確認された。上場観測が報じられているスペースXにも投資しているなど、今後も注目度の高いニュースの頻度は多いと考えられる。株価はしばらく下げ基調だったところ、前述の発表を受けて動意づき、大陽線で75日移動平均線を上方ブレイク。25日移動平均線も上向き始めた。ボリンジャーバンド(20日線)は収束から拡大局面入りとなり、新たなトレンド発生の可能性が高い。値動きの良さから買いが一段と強まることが予想される。ターゲットは2,000円、ロスカットは960円
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4369トリケミカル研究所4,5002,900先端半導体製造向けの化学材料を手掛けている。このところ半導体関連が相場をけん引する中、材料系代表格のレゾナック・ホールディングスが一段と強含む展開。中小型は出遅れ感がある銘柄も多く、昨年2月高値(3,960円)を下回る同社株もそのうちの1社と考える。昨年8月終盤からは概ね2,500円〜3,400円のレンジ推移を続けていた。12月後半から騰勢を強めて直近再び3,400円程度まで上昇したが、以前と違いすぐに急落する展開とはなっていない。今回、ローソク足は上向きにあるボリンジャーバンド(20日線)の+1σ〜+2σの間で推移しており、これまでとはバンドの方向が違う。もみ合いを上抜け、一段と上昇する可能性が高まったと判断する。ターゲットは4,500円、ロスカットは2,900円
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9278ブックオフグループホールディングス1,9001,450中古本首位ブックオフの持株会社。1/13に発表した2026年5月期の上期(6-11月)の連結経常利益は14.5億円(前年同期比15.1%減)で着地。減益だったが、市場予想を上回った。株価は上期決算を好感して、1/14に大幅上昇。昨年9/9につけた高値(1,597円)を上回り、1/15には1,679円まで上昇した。決算発表前にも買いが入っていたが、中身を確認して一段高となっている。急伸後の全体市場は不安定となっているが、押したところでは買いが入って高値圏をキープ。直近の信用倍率は0.74倍と需給は軽い。1,300円〜1,600円レベルでのレンジ相場を上方ブレイクしたようなチャート形状となっており、上向きの基調を強める展開を予想する。ターゲットは1,900円、ロスカットは1,450円
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・1/23現在、プライム市場に上場、時価総額が200億円以上、PERが29.0倍未満、PBRが3.5倍未満、今期増収・営業増益予想(日経予想)、株価が10日・25日・75日・200日移動平均線を上回っている銘柄の中から、成長性や話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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