不透明要因多く、外部環境やヘッドラインに神経質な展開か
2026/1/20
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利
今週の株式見通し(2026/1/19-1/23)
今週(2026/1/19-1/23)の日経平均株価の予想レンジは52,000円-55,000円。東京株式市場は不安定な動きとなりそうだ。国内では、高市首相が1/19に会見を行うと伝わっており、その内容次第では高市トレードを後押しする公算が大きい。1/22-1/23の日銀金融政策決定会合も注目イベントとなる。ただ、今回は現状維持が濃厚。結果が発表されるのは金曜であり、引け後の植田総裁会見は現物市場では消化できない。会見内容次第では日経平均先物や為替市場の大きな変動要因になる。国内企業の決算発表を前に手がけづらいタイミングでもあるため、週後半は売りに押される展開が予想される。1/23の通常国会冒頭で衆議院の解散が検討されており、これは1/19の会見などから織り込み済みの反応となりそうだ。
一方、1/19の米国市場はキング牧師誕生日のため休場。休場明けから米国の主要企業の決算発表が本格化するほか、1/20には米連邦最高裁判所が係争中の案件の判決を出すと公表されており、トランプ相互関税に対する合憲性を巡る訴訟の判決が出される可能性もあり注目したい。今回も見送られる可能性はあるが、金融市場の変動要因として留意が必要である。また、トランプ大統領が次期FRB議長候補の最有力とされていたハセット米国家経済会議(NEC)委員長を指名することに難色を示したことで、年内の利下げ観測がやや後退している。次期FRB議長に関するヘッドラインに加え、世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)でのトランプ大統領による演説内容などにも警戒が必要である。
外部環境に不透明感が増してきた環境下では、引き続きAI半導体関連やレアメタル関連などテーマ株に資金が向かいやすい。円安一服で自動車株の目先の上昇一服が予想される一方で、このところ軟調なソニーG(6758)や任天堂(7974)などゲーム関連の値ごろ感に注目が移るかも焦点となる。
ちなみに、昨年の同時期の日経平均株価は大幅高となった。値幅の出る日も多く、1/23までの4日続伸で1,500円近く上昇した。トランプ氏が第47代のアメリカ大統領に就任し、就任式前の米国株に強い動きが見られたこと、市場で警戒された関税発動が就任初日では見送られたこと、トランプ新大統領がAI開発に巨額の投資を実施すると表明したことなどから、リスク選好ムードが高まった。日銀金融政策決定会合では0.25%から0.50%への利上げが決定された。事前に織り込みは進んでいたが、結果を消化した1/24は前場に大幅高、後場にマイナス転換と動きが荒くなった。週間では約1,480円の上昇となり、週足では4週ぶりに陽線を形成した。
日経平均株価(図表1)は強含む展開が続いている。1/16は5日ぶりの陰線を形成したが、短期の5日移動平均線(53,575円 1/16)上を維持する底堅い動きとなった。
先週後半は続落となったものの、上向き基調にある5日移動平均線上を維持しており、基本的にはトレンドフォローのスタンス継続となる。
上昇モメンタムに勢い増加がみられないことから目先的な反動安も想定されるが、10日移動平均線(52,564円 同)上を保っている範ちゅうなら一段高へ期待を残すことになろう。
上値メドは、1/14高値(54,487円)、心理的節目の55,000円や56,000円、57,000円などが想定される。下値メドは、5日移動平均線や心理的節目の53,000円、10日移動平均線、心理的節目の52,000円、25日移動平均線(51,132円 同)などがある。
図表1:日経平均株価の日足チャート(2025/3/3-2026/1/16)
出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
主要な国内経済指標の発表やイベントは、高市首相記者会見、11月機械受注、11月第三次産業活動指数(1/19)、20年国債入札(1/20)、インターネプコン ジャパン エレクトロニクス 製造・実装技術展(東京ビッグサイト、~1/23)(1/21)、日銀金融政策決定会合(~1/23)、12月貿易統計(1/22)、植田日銀総裁記者会見、日銀、経済・物価情勢の展望を公表、12月全国消費者物価指数(CPI)、通常国会召集(1/23)などがある。
企業決算の発表では、ASAHIEIT(1/19)、ブロンコB(1/20)、ディスコ、令和AH、スーパーツール(1/21)、光世証券(1/22)、東製鉄、日置電、ブルドック、ヒガシHD、テクノHR、東会舘、オービーシステ、ゲンダイAG、日鋳造(1/23)が予定している。
海外の経済指標の発表やイベントは、中国10-12月期GDP、中国12月鉱工業生産指数、中国12月小売売上高、中国12月固定資産投資、世界経済フォーラム(ダボス会議)(~1/23)、IMFが世界経済見通しを発表(1/19)、独1月ZEW景況感指数(1/20)、米10月建設支出、米12月住宅販売保留指数、米20年国債入札 (1/21)、米7-9月期GDP改定値、米11月個人所得、米11月個人消費支出(PCE)、米11月個人消費支出(PCEデフレーター)(1/22)、米1月製造業購買担当者景気指数(PMI)(1/23)などがある。
海外の企業決算の発表では、ネットフリックス、スリーエム(1/20)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(1/21)、インテル、ゼネラル・エレクトリック、プロクター&ギャンブル(P&G)、アボット・ラボラトリーズ、ノーザン・トラスト、ハンチントン・バンクシェアーズ、マコーミック、フリーポートマクモラン、CSX(1/22)、シュルンベルジェ(1/23)
などが予定している。
なお、1/19の米国市場はキング牧師誕生日のため休場となる。
今週の注目銘柄!(1/19-1/23)
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銘柄
コード銘柄名目標株価
(円)ロスカット株価
(円)注目ポイント -
1946トーエネック2,6001,925電気工事業の大手。中部電力の持分会社で売上高依存度4割。注目の電設関連である。旺盛な工事需要を追い風に株価は強い動きが続いている。それでいて、PERは13倍程度と過熱感はない。2026年に入って大発会の1/5に2,000円台に到達。1/16には2,149円まで水準を切り上げた。昨年12月に1,800円から2,000円手前の水準でもみ合っていたが、上昇再開機運がうかがえる。昨年の10/29には上期決算および上方修正、配当方針の変更や増配の発表も好感され、ストップ高となった経緯がある。3Q決算発表に向けて、業績期待の買いが株価を上に押し上げると予想する。ターゲットは2,600円、ロスカットは1,925円
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4395アクリート1,5001,010企業から個人向けのSMS(ショートメッセージ)配信代行サービスを展開。認証用途が多い。国家安全保障向けAIを開発する米国企業との資本業務提携により、防衛関連として一躍脚光を浴びることとなった。テーマ株としてグロース市場の中でも注目度は拡大している。12/9、前述の提携先との合弁会社が米当局から大型契約を獲得したと発表。これを手掛かりに800円台前半だった株価は12/22に1,578円まで上昇した。その後は急騰の反動があったものの、3ケタには戻らず下げ渋る展開。値幅調整に一巡感が出てきたことから、押し目を狙う投資家が増えてくる可能性が高い。最近ではグロース市場にも資金が入り始めており、再び買われる局面に移った際の上昇ペースは速いと考える。ターゲットは1,500円、ロスカットは1,010円
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6525KOKUSAI ELECTRIC7,5005,400半導体製造の前工程における成膜プロセス装置を手掛ける。新年も半導体関連が相場をけん引しているが、1/15に発表された台湾TSMCの2026年設備投資額が前年を大きく上回る計画となった。従来から今年は前工程の回復を予想する声が多かったが、その確度がより強まった。昨年12月後半から急速に株価は上昇し、年明け1/7に6,323円まで買われ昨年高値を超えた。1/15は安く始まったところからプラス転換し、最高値を更新。1/16も最高値更新が続いた。ボリンジャーバンド(20日線)では+1シグマ〜+2シグマの間で推移しているほか、信用需給も極端に悪い状況でないため、ここからの上値は軽いとみる。ターゲットは7,500円、ロスカットは5,400円
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8058三菱商事5,0503,470総合商社大手。三菱グループ中核。原料炭等の資源筆頭に機械、食品、化学品などの事業基盤が強みである。1/13は日本株が大きく上昇する中、商社株の動きの良さが目立った。同社株も5%を超える上昇となり、上場来高値を更新。1/15には一時4,185円まで上昇して連日で高値を更新した。 2024年の5月に3,775円まで上昇した後、調整局面に入った。ただ、2,500円近辺で下げ渋ると、2025年には上昇再開。同年10月に3,775円を上回った後は一進一退が続いていたが、高値もみ合いを上に抜けてきた感がある。2026年に入って商いも厚みを増しており、心理的節目の5,000円に向けて、買いの勢いが強まる展開を予想する。ターゲットは5,050円、ロスカットは3,470円
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9353櫻島埠頭3,7502,400大阪唯一の商業埠頭会社。高市首相が衆議院解散を検討するとのスクープを受けて、1/13の東京市場では選挙期待から多くの銘柄が買われた。同社については昨年秋に副首都構想関連として急騰した経緯がある。まだ報道段階ではあるが、政策テーマ株として再び物色機運が高まると予想する。昨年10月半ばに急騰し、1,900円前後だった株価は一時3,850円まで買われた。失速するのも早かったが、下げ切ったところの安値は2,191円であり、急騰前よりも高い水準をキープしている。2,800円台まで持ち直す場面もあったため、完全に材料出尽くしとはなっていない。その後はしばらく横ばいだったが、1/14の上昇でボリンジャーバンド(20日線)では+2シグマを上回り、強気シグナルが発生した。衆院解散に関する続報が今後増えることで、期待買いはさらに強まる可能性が高い。ターゲットは3,750円、ロスカットは2,400円
出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成
- 注目銘柄採用基準・・・1/16現在、プライム・スタンダード・グロース市場に上場、時価総額が30億円以上、PBRが7.0倍未満、株価が10日・75日・200日移動平均線を上回っている銘柄の中から、業績面や成長性、話題性など総合的に考慮した上でピックアップした。
- 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
- 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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