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週刊日本株式アウトルック

不安定な値動きか、日銀会合を前に米経済指標やマイクロンの決算がポイントに

2025/12/15
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

今週の株式見通し(2025/12/15-12/19)

 今週(2025/12/15-12/19)の日経平均株価の予想レンジは49,000円-51,000円。不安定な値動きが続く公算が大きい。12/12の米国株式市場ではバリュエーションの高さが警戒されたAI関連株の大幅安が重しとなった。前日引け後に予想を上回る決算や強気見通しを発表したブロードコムが急落したことで、エヌビディアやAMD、マイクロン・テクノロジーなどに売りが波及した。週初は東京株式市場でも半導体関連株への売りが予想される。 
 一方、ハイテク株主体のナスダックが1.7%程度下落したのに対して、アップルやボーイングなど主力株の一角が上昇してダウ平均は0.5%程度の下落にとどまった。日本株も半導体関連には売りがかさむ可能性はあるが、トヨタ自動車などの輸出関連やメガバンクなど金融の一角は底堅く推移する展開が予想される。
 週初は値がさ半導体株の下落を通じて日経平均株価は下押す動きとなろうが、週後半の日銀金融政策決定会合(12/18-19)を前に売り方による買い戻しなども予想され、売り一辺倒にはつながりづらい。
 ブロードコムの急落などが影響し、米半導体株指数(SOX指数)は5%を超える下落率となったが、25日移動平均線上は保った。


 日銀金融政策決定会合では0.25%の利上げ実施が見込まれているが、会合終了後の植田総裁の会見内容を見極めたいムードは続こう。週明けの12月日銀短観の結果を無難に消化した後、米国では11月の雇用統計や消費者物価指数(CPI)など注目度の高い指標が出てくるほか、12/17には半導体製造のマイクロン・テクノロジーが決算発表を予定している。
 米11月雇用統計の結果を通じて再び円安方向に振れるか、マイクロンの決算がブロードコムで売られた半導体株への強い買い戻し要因となるか。それらのイベントを通じて投資家心理が改善すれば、年内最後の中銀イベントも早期に織り込みの反応となり、掉尾の一振につながることが予想される。逆に、円高や半導体株への売り継続の場合、日経平均株価は11月安値(48,537円)を割り込む想定が必要になってくる。



 2026年の日経平均株価は円安をカタリストとして、8月頃にピークをつける展開を想定している。1月頃まで上昇が続く可能性があり、3月まで調整、4月の値固めから再び上昇基調となり、8月頃にピークをつけるとみている。高値水準は59,000円±2,000円、TOPIXは3,900ポイント±200ポイントを想定。株価上昇のカタリストは米ドル高・円安への動きが強い背景になることが予想される。出遅れている自動車・自動車部品、機械・精密など設備投資関連の主力企業の業績改善効果が寄与すると見込む。2024年に最高値を更新したものの、2025年に更新できていない銘柄は自動車でも電機でも多い。好業績銘柄だけでなく、減益予想でも上振れそうなところは押さえておきたい。時価総額トップのトヨタ自動車がまだ最高値を更新できておらず、それだけ全体の上昇余地も大きいとみられる。


 年初から11月末までの東証33業種のパフォーマンスを振り返ると、上位は非鉄金属、鉱業、建設、ガス、ゴム製品、不動産、倉庫、銀行、卸売、その他製品の順になる。電線株を含む非鉄金属以外では、「AI関連」というイメージは湧きにくい顔ぶれである。今年は明らかに「内需」がけん引した年だった、といえる。ただ、内需がけん引したといっても、今年に入ってからというわけではない。
 日経平均株価の構成銘柄のうち国内売上高比率の高い50銘柄から構成されている「内需株50指数」と、構成銘柄のうち海外売上高比率の高い50銘柄から構成されている「外需株50指数」がある。この両者を、NT倍率のように相対チャート(外需/内需比率)で示すと興味深い。相対チャートは上昇すると外需優位、下落すると内需優位と判断するが、2015年9月以降の2年半の間は外需優位、その後は内需優位を挟んで再び3年間は外需優位だった。一方、現在は2021年12月をピークとした下落局面にあり、内需優位が約3年間も続いている。来年は外需優位のトレンドに変化しても何ら不思議ではなく、もうすでに始まっている可能性も高い。
 日経平均株価(図表1)は25日移動平均線(50,088円 12/12)を挟んでもみ合いが続いている。12/12は上げ下げ不安定な動きが続いたが、5日移動平均線(50,565円 同)や10日移動平均線(50,281円 同)上を回復し、6日ぶりの陽線を形成して終えた。
 短期的な見方には大きな変化はない。目先的に上か下かのどちらに強く放れるか。10日移動平均線などの上昇を背景にポジティブに反応できるかが焦点となる。
 上値メドは、心理的節目の51,000円、11/11高値(51,513円)、心理的節目の52,000円、11/14高値(52,636円)、心理的節目の53,000円などが想定される。下値メドは、10日移動平均線、心理的節目の50,000円、50日移動平均線(49,445円 同)、心理的節目の49,000円、11/19安値(48,235円)、心理的節目の48,000円などがある。

図表1:日経平均株価の日足チャート(2025/3/3-2025/12/12)
  • 出所:QUICKよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

 主要な国内経済指標の発表やイベントは、12月日銀短観、10月第三次産業活動指数(12/15)、11月貿易統計、10月機械受注(12/17)、日銀金融政策決定会合(~12/19)(12/18)、植田日銀総裁会見、11月全国消費者物価指数(CPI)(12/19)などがある。


 企業決算の発表では、パーク24、サンバイオ、GATECH、ギフトHD、グッドコムA、テラドローン、ダブルエー、ファースト住、アセンテック、エニグモ、AB&C、クラシコム、システムディ、ナトコ、フロンティアI、アクシージア、tripla、ダイワサイクル、Hamee、梅の花G、REVOLUTI、Mマート、SYSHD、プロレド、土屋HD、山王、ミサワ、ベルグアース、ジェネレーションパス、多摩川HD、クラシコ、ミロク、クシム、ブラス、ニッソウ、カラダノート、ReYuuJpn、クロスフォー、アールエイジ、ジェイック、ストレージ王、学びエイド、ウイルコHD(12/15)、西松屋チェ、コーセル、CAICA、サツドラHD(12/19)が予定している。


 海外の経済指標の発表やイベントは、中国11月小売売上高、中国11月鉱工業生産指数、中国11月固定資産投資、米12月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米12月NAHB住宅市場指数(12/15)、独12月ZEW景況感指数、米11月輸出物価指数、米11月輸入物価指数、米11月住宅着工件数、米11月雇用統計(12/16)、独12月Ifo景況感指数、米11月小売売上高、米20年国債入札(12/17)、ECB定例理事会(ラガルドECB総裁会見)、米11月消費者物価指数(CPI)、米12月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数、米10月対米証券投資(12/18)、米11月中古住宅販売件数(12/19)などがある。


海外の企業決算の発表では、マイクロン・テクノロジー、レナー、ゼネラル・ミルズ(12/17)、アクセンチュア、ナイキ、シンタス、ダーデン・レストランツ、ファクトセット・リサーチ・システムズ、フェデックス(12/18)、コナグラ・ブランズ、ラム・ウェストン・ホールディングス、ペイチェックス(12/19)などが予定している。

今週の注目銘柄!(12/15-12/19)

銘柄コード 銘柄名 目標株価
(円)
ロスカット株価
(円)
注目ポイント
4901 富士フイルムホールディングス 4,300 3,100 写真、医療機器、医薬、液晶フィルム、半導体材料、事務機器などを展開。上期決算発表時に通期見通しを上方修正したが、決算に対する市場の反応は売りとなった。売上高のみの引き上げで利益見通しは据え置かれたことから、物足りない修正と受け止められた。ただ、そこからしばらく下げが続いたものの、11月後半にかけては売り一巡感が出てきている。下落局面では52週移動平均線が下値サポートとして意識されており、同水準付近ではすかさず買いが入る展開。そのような中、先週は週足で陽線包み足を形成しており、底固めから出直りに向かう公算が大きい。ターゲットは4,300円、ロスカットは3,100円
6326 クボタ 2,700 2,070 農業機械大手。3Q決算では累計の連結営業利益が前年同期比22%減の2,147億円と2ケタの減益となった。しかし、通期の会社計画は2,200億円で、これに近い着地となったことから、決算を受けた11/7の株価は買いで反応した。その後はいったん利益確定売りに押されたが、安心感のある決算を受けて複数の証券会社が目標株価を引き上げ、11月中旬辺りから上昇再開。12/10は2,347.5円まで上昇し、年初来高値を更新した。今年の7月以降は13週移動平均線にサポートされた上向きのトレンドが続いており、昨年4月高値(2,565円)や2021年5月高値(2,733円)に向けて水準を切り上げる展開を予想する。ターゲットは2,700円、ロスカットは2,070円
6471 日本精工 1,200 850 ベアリング大手。上期決算は会社計画を大きく上回る着地となり、通期の連結純利益(IFRS)予想を従来の70.0億円から160.0億円(前期比50.3%増)に上方修正した。好決算を受けた11/5の株価も強い買いで反応した。その後の動きも良く、11月中旬に利益確定売りに押されたものの深押しすることなく切り返し、12/11には983.5円まで上昇して年初来高値を更新した。直近の上昇で2024年4月高値(904円)や2023年7月高値(931.6円)を上回っている。ここから上は2021年3月高値(1,202円)まで抵抗となりそうな水準が少なく、上昇に弾みがつく展開を予想する。ターゲットは1,200円、ロスカットは850円
9127 玉井商船 5,000 2,900 アルミニウム原料船や全農向け穀物輸送をメインとしている。11/6の上期決算発表時に通期の利益見通しも上方修正。大幅な減益に変わりはないが、業績のボトムアウト感が強まった。8月に急落した後の戻りが良く、ひびき・パース・アドバイザーズによる継続的な買いもあったためか、11月後半には下落分を取り戻して年初来高値を更新。その後の微調整を経て12/12は10日ぶりに年初来高値を更新した。信用買い残は直近公表分の6万6,100株のうち、返済期限がない一般信用が4万6,700株を占める。株価も右肩上がりであるため、需給は良いと判断できる。適度に調整を挟みながら上昇を続けており、25日移動平均線とのプラスかい離率も11%程度とさほど過熱感はない。ターゲットは5,000円、ロスカットは2,900円
9678 カナモト 4,800 3,400 建機レンタル大手。12/5に本決算を発表しており、前期は増収増益を達成。売上高は過去最高を記録した。今期も増収増益を計画している。また、前期末の配当見通しを引き上げており、年間配当は2024年10月期が90円であったのに対して、2025年10月期は95円を計画。今期の見通しは100円としている。自己株取得も発表しており、株主還元に意欲的な姿勢がうかがえる。これらの内容が素直に好感され、12/8の株価は大幅上昇。10/27の3,800円を上回り、年初来高値を更新した。今期の見通しを確認して高値を更新してきたことから、しばらくは買いが入りやすい地合いが続くと予想する。 ターゲットは4,800円、ロスカットは3,400円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・12/12現在、プライム・スタンダード市場に上場、時価総額が50億円以上、PBRが1.2倍未満、PERが70.0倍未満、株価が25日・100日・200日移動平均線を上回っている銘柄の中から、成長性や話題性、業績面など総合的に考慮した上でピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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