金は米9月利下げ観測が下支え
更新:2025/8/18
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド
金はウクライナ協議やジャクソンホール会議を確認
8月11日の週のニューヨーク金市場は、米国が金関税を否定したことや米連邦準備理事会(FRB)の大幅利下げ観測後退を受けて売り優勢となった。中心限月となる12月限は1日以来の安値3,375.5ドルを付けた。7月の米消費者物価指数(CPI)は前年比2.7%上昇した。伸びは前月から横ばいで市場予想の2.8%を下回った。一方、ベセント米財務長官は米雇用統計で5〜6月分の雇用者数が大幅に下方修正され、7月の雇用者数の伸びが鈍化したことを受け、9月に50ベーシスポイント(bp)利下げの可能性が高いと述べた。ただ7月の米生産者物価指数(PPI)は前月比0.9%上昇し、2022年6月以来の大幅な伸びとなった。市場予想は0.2%上昇、6月は横ばいだった。また7月の米小売売上高は前月比0.5%増加し、市場予想と一致した。大幅利下げ観測は後退したが、CMEのフェドウォッチで9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での25bp利下げの確率は84.6%(前週88.9%)となった。今週は21〜23日に年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開催され、22日にパウエル米FRB議長の講演が予定されている。 米ロ首脳会談でウクライナの停戦合意には至らなかったが、和平合意への道が模索された。トランプ米大統領は、ロシアのプーチン大統領との間で領土交換の可能性とウクライナへの安全保証について話し合った。米大統領はウクライナのゼレンスキー大統領との会談で、ロシアの主要な標的であるドネツク州をウクライナが割譲すればほとんどの前線を凍結するとプーチン大統領が申し出たことを伝えた。欧州首脳は共同声明で、ウクライナへの支援を継続し、ロシアへの圧力を維持すると表明した。また力による国境の変更はあってはならないと改めて表明した。ゼレンスキー大統領は18日にワシントンを訪問し、米大統領と会談する。欧州首脳も参加を表明している。米大統領は取引(ディール)を求めており、会談の行方を確認したい。 トランプ米大統領は中国に課す関税措置の一部停止措置を90日間延長する大統領令に署名した。また米政権はエヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)がAIに使用される先端半導体の中国向け販売から得る売上高の15%を米政府に支払うという取引について確認した。中国当局は国内企業に対し、特に政府関連業務において米エヌビディアの半導体「H20」の使用を避けるよう求めた。米大統領は15日、2週間以内に半導体への関税を設定する意向を示し、当初の100%を上回る「200%、300%」の水準に引き上げる可能性もあるとした。医薬品に対する関税も表明しており、関税絡みの混乱が今後も続くことになりそうだ。 8月15日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末5.73トン増の965.37トンとなった。米連邦準備理事会(FRB)の9月利下げ観測を受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、8月12日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは22万9,485枚となり、前週の23万7,050枚から縮小した。今回は手じまい売りが4,079枚、新規売りが3,486枚出て、7,565枚買い越し幅を縮小した。
NYプラチナはドル安も上値限られる
ニューヨーク・プラチナ10月限はドル安が支援要因になったが、高値での買いが見送られた。7月30日以来の高値1,378.8ドルを付けたが、上げ一服となった。米連邦準備理事会(FRB)の9月利下げ観測が下支え要因だが、中国不動産開発大手の中国恒大の株式が香港証券取引所で25日に上場廃止となることなどが上値を抑える要因である。不動産不況で中国経済の先行き懸念が残っている。ウクライナ停戦に向けた協議も当面の焦点である。 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、14日のロンドンで11.15トン(前週末11.12トン)、15日のニューヨークで37.24トン(同37.24トン)、14日の南アで8.62トン(同8.62トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、8月12日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万7,788枚となり、前週の1万6,662枚から拡大した。
ニューヨーク金は軟調も米利下げ観測が下支え
ニューヨーク金は米国が金関税を否定したことや米連邦準備理事会(FRB)の大幅利下げ観測後退を受けて売り優勢となった。中心限月となる12月限はレンジ内で軟調となった。米財務長官の発言を受けて米FRBの大幅利下げ観測も出たが、予想以上の米生産者物価指数(PPI)を受けて9月の25ベーシスポイント(bp)利下げの見方に戻った。今週は21〜23日に年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開催される。一方、米ロ首脳会談ではウクライナの停戦合意には至らなかったが、和平合意の道が模索された。テクニカル面では、3,208.0〜3,585.8ドルのレンジ相場を継続している。
8月18日からの週の注目ポイント
| 18日 |
ユーロ圏貿易収支(6月) |
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| 19日 |
ユーロ圏国際収支(6月) |
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| 米住宅着工・許可件数(7月) |
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| 20日 |
機械受注(6月) |
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| 貿易収支(7月速報) |
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| NZ準備銀行政策金利公表 |
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| 独生産者物価指数(7月) |
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| 英消費者物価指数(7月) |
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| ユーロ圏消費者物価指数(7月確報) |
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| 米FOMC議事録(7月29-30日) |
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| 21日 |
ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(8月速報) |
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| ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(8月速報) |
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| 米新規失業保険申請件数 |
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| 米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(8月) |
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| 米中古住宅販売統計(7月) |
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| 22日 |
消費者物価指数(7月) |
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| 独国内総生産(4-6月期確報) |
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| 英小売売上高(7月) |
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※重要度を3段階で表示
金 (現物1oz.あたり) 日足 6ヵ月
<参照>SBI証券>マーケットデータより
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