現地時間3/16(水)に結果が発表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)において、政策金利の引き上げを見送ることが発表されました。昨年12月時点では、「FRBは2016年に4回の政策金利引き上げを実施する」というのが市場コンセンサスでしたが、今回の会合で引き上げが見送られたことで、当初想定されたペースでの利上げは難しくなりました。事実、FOMCメンバーの見方を平均すると、2016年の想定利上げペースは年2回に「下方修正」された形になりました。
市場では、世界経済や国際金融に不透明感が残る中で、FRB(連邦準備制度理事会)が必要以上に早急なペースで利上げを実施することに対し懸念が残っていましたが、それは杞憂に終わったことが明確になりました。むしろ、FRBが世界経済や国際金融の現状に対し配慮していることが確認される格好となりました。これで、大規模な追加緩和を発表したECB(欧州中銀)理事会、金融緩和の微調整を行った日銀金融政策決定会合に続き、FRBも市場を意識していることが確認された形で、世界の株式市場がよりリスクを取りやすい状態になったと評価されます。
なお、米利上げペースが緩やかになりそうになったことで、3/17(木)のドル・円相場は112円台後半と、前日よりも円高・ドル安水準での展開になっています。ただ、FOMCの「決定」は米景気回復により持続力を持たせる効果が期待できるため、ドルにとっては好材料の面もあります。世界経済や国際金融の安定は市場を「リスクオン」方向に導く要因であり、円安要因であるとも考えられます。円高・ドル安といってもレンジ内での動きに過ぎないため、株式市場にとって大きな悪材料とは言えないでしょう。
以上を総合的に勘案すると、日経平均株価は当面戻りを試す展開が続きそうです。テクニカル的にはちょうど「一目均衡表」(日足)のクモの中に入ってきたところです。むしろさらに上昇し、3/18(金)以降に一目均衡表のクモの上(17,439円超)を突破してきた方が安定感が増すと考えられます。当面は2/1(月)の高値17,905円がターゲットになりそうです。
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