2/10(水)の東京市場では、日経平均株価が1/21(木)に付けた安値16,017円を割り込み、1万5千円台に突っ込む波乱の展開が続いています。新興国の経済不安や原油安が続く一方で、先進国経済においても不透明感が強まっていることが背景です。米国では石油・天然ガス生産会社のチェサピーク・エナジーの信用不安が台頭している他、欧州ではドイツ銀行が資本不足問題から株価が30年ぶりの安値に沈んでいます。外為市場では円が上昇し、1ドル114円台に突入しています。
もっとも、2/10(水)の下げについては、2/9(火)の前日比918円安という下げ自体が誘発した部分も大きいでしょう。信用取引に関する投げ売りが一層出やすくなったためです。2/12(金)にオプションSQを控え、2016年2月限月のオプションが最終売買となるため波乱が増幅しやすいことも影響していると考えられます。日経平均株価が1月の安値を割り込んだことで、ヘッジ売りが出やすくなっている可能性もあります。
このように節目の株価を割り込んで下げが加速している日経平均株価ですが、2/9掲載の225の『ココがPOINT!』でも指摘させていただいたように、日経平均の予想PERの13.3倍近辺が重要な下値支持線になると考えられます。2/9(火)の日経平均予想EPSをベースに計算すると、15,108円がそれに相当します。2/10(水)の取引時間中すでに、日経平均株価の25日移動平均からのマイナス乖離率も10%近くに達し、「下げ過ぎ」を示唆する7〜8%を超えてきています。下げ止まりのタイミングが接近している可能性も十分ありそうです。
こうした中、米国時間の2/10(水)に、FRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン議長による議会証言が予定されています。これまでのように、基本的には今後の金融政策をしばるような発言はしないとみられます。ただ、市場は「年4回ペースの利上げ」につながる3/16(水)に結果発表のFOMCでの利上げ見送りを期待していると考えられます。そうした期待に沿うような証言があれば、NY株の出直りから、日本株にも追い風が吹く可能性があると考えられます。
2/12(金)には457件の決算発表(2015年10〜12月期)が予定されていますが、それが終わると決算発表シーズンも実質的に一巡します。今回の決算発表シーズンは、下方修正が多く、それが日経平均株価の予想EPSを引き下げ、株価下落の一因になってきたと考えられます。決算発表の一巡も株価の下支え材料になる可能性がありそうです。
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