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日本時間7月30日の午前3時にFOMC結果発表 |
ここ数ヶ月の懸念材料だったギリシャ債務交渉が大きな山を越え一定のメドがついたことから、市場の関心は来週7月28-29日(発表は日本時間7月30日午前3時)に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に移っている。年内に開催されるFOMCは7月、9月、10月、12月とあと4回。市場ではFOMC後にイエレンFRB議長の会見がある9月と12月のどちらかで利上げを表明するとの公算が大きいとみられている。
表1:2015年後半以降のFOMCスケジュール
開催日(米国時間) | 内容 |
---|---|
7月28-29日(火・水) | 日本時間30日午前3時に声明発表 |
9月16-17日(水・木) | 日本時間18日午前3時に声明発表、日本時間午前3時半に記者会見 |
10月27-28日(火・水) | 日本時間29日午前3時に声明発表 |
12月15-16日(火・水) | 日本時間17日午前4時に声明発表、日本時間午前4時半に記者会見 |
2016年1月26-27日(火・水) | 日本時間28日午前4時に声明発表 |
イエレンFRB議長は議会証言で年内利上げの可能性を再度示唆か |
7月15日に実施されたイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言では、年内の利上げが適切になると繰り返した。「もし、FRBが利上げを先送りした場合、大幅な利上げを強いられる可能性がある」とし「利上げを早めに開始することにより一段と緩やかなペースでの利上げが可能になる」と早めの利上げを支持。本年のFOMC投票権を有するウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁も「利上げを過剰に長く待つことはリスクを生む」とし年内に利上げを開始すると信じるとした。
また、議長は「経済は我々が期待している水準に近づき、高い金利が必要になる」と初めて利上げの必要性に言及。イエレンFRB議長の議会証言で年内利上げの方向性が示されたことから、市場ではドルが短期間で大きく下げる状況ではないと見られている。
さらにユーロ安・ドル高が続いていることもドル・円相場の下支え要因となる。ただ、多くの市場関係者が想定しているドル・円レンジ120円-125円の上限に接近しつつあることや、日本銀行の黒田東彦総裁が「口先介入」を行ったとされる水準(124円台後半)に近づいていることから、足元ドル高進行に対する警戒感も浮上しているため、今後のドル/円相場の動きには注意が必要。
図1:直近3年間のドル/円(週足チャート)
- ※当社WEBサイトを通じて、SBI証券が作成
SQ通過後の先物、オプション市場は商いが減少しているが・・・ |
今回のFOMCでは議会証言で示唆した年内利上げ見通しをそのまま踏襲すると見られている。
市場では上述の通り次回の9月FOMCで利上げを実施するかどうかを見極めたいとするムードが強まっていることから、今回の会合はさほどトレードの材料と見られていない。ドル・円が足元のレンジ内上限に迫っていることも一層のドル買い控えの要因となっている。仮に今回のFOMCでより早期の利上げを示唆するような内容が発表されてドル買いが加速したとしても「ドル買い=日本株買い」の相関性が低くなっていることから、225先物の上値は重くなる可能性もある。
足元の現物市場では内需株を中心とした物色が続いている。一方、7月のSQ通過後、先物、オプション市場では売買が減少。ギリシャ懸念は沈静化したものの、中国株の乱高下を受けてアジア株トータルでのリスク回避がやや強まっているもよう。中国で全ての銘柄の売買が再開されるまでは海外投資家の積極投資は手控えられる可能性もある。こうした外部環境や海外投資家が夏休み休暇を取るといった季節的な要因も加わり、東京市場は早くも「夏枯れ」の雰囲気が漂っている。指数を手掛ける投資家は小休止といったところか。企業の決算発表が本格化を迎えることなどから、しばらく(8月下旬まで)は個別株中心の地合いを想定しておきたい。
ただ、直近ではドル/円と日経平均株価の連動が薄れているとはいえ、昨年は8月の「夏枯れ」相場以降に、ドル/円相場が大きく円安に動き出したことをきっかけに日経平均株価も上昇しているため、FOMC後のドル/円と日経平均株価の動きには注目したい。
図2:直近3年間の日経225先物(週足チャート)
- ※当社WEBサイトを通じて、SBI証券が作成
- 提供:フィスコ社