マーケットの最大関心事が、ギリシャ・中国問題から、再び米国の利上げに移ってきました。9月利上げ説が有力となる中、いつも以上に8/7(金)の米・雇用統計の発表に注目が集まっています。 雇用統計をきっかけに更なる高値にチャレンジした場合の、日経平均オプションを使った少額投資戦略をご紹介いたしましょう。
ボリンジャーバンドの2σ(シグマ)で、株価急騰時の上値メドを考えると |
ギリシャ問題、中国株の大幅下落の外部環境によって、大きく振らされた日経平均株価ですが、この2つの問題が、ひとまず落ち着いたことから、堅調相場となってきました。マーケットの最大の関心事は、「米国の利上げ」に移っており、足元では9月利上げ説が有力となっています。FRBのイエレン議長は、利上げ時期を景気指標などの数字で判断すると以前から主張しており、9月に利上げするなら、7月・8月の2回の米・雇用統計の数字が大きく影響しそうです。週末の8/7(金)に発表される米・雇用統計の非農業者部門雇用者数は、8/6(木)午前時点で225,000人の増加(前回223,000人の増加)と前回から小幅の増加、失業率は5.3%(前回5.3%)が事前のアナリスト予想のコンセンサスとなっています。
もし、米・雇用統計発表をきっかけに、ドル円相場が一気に円安に動けば、8/7(金)の夜間取引で日経平均先物も急伸する可能性があります。
この急伸時の日経平均株価の上値メドを、日足チャートのボリンジャーバンドで考えてみました。図1を見ると、下落時には3σまで急落したケースはありますが、上昇時には、2σでほぼ止まっていることが分かります。
8/6(木)時点での、
ボリンジャーバンド |
1σ |
20,725.35 |
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2σ |
20,996.94 |
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3σ |
21,268.61 |
となっており、今回急伸した場合の上値メドは、2σの20.996.94円になります。1,000円の大台に近く、このあたりが上値メドになりそうです。
図1 : 日経平均株価(日足 6ヶ月間) ボリンジャーバンド
- ※当社WEBを用いてSBI証券が作成。
オプションを活用した少額での投資戦略! |
日経平均株価は、直近の高値水準にあります。米・雇用統計をきっかけに更なる上昇の可能性もありますが、一旦材料出尽くし、またはネガティブサプライズで急落する可能性もあります。
このような相場環境において、強みを発揮するのが、損失限定で大きく上昇した場合に大きなリターンが期待出来る日経平均オプション取引です。
来週の8/14(金)が、日経平均オプション8月限の特別清算指数算出(SQ)日です。満期日までの日が短いため、時間的価値が少なくなり、満期日までが長いオプションと比較して、オプション価格が安くなっています。
オプションの買いの場合、最大損失はオプションの買い代金となるので、安いオプションには魅力があります。
日経平均オプション8月限を活用すれば、少額で大きなリターンを目指すことが可能です。
週末の米雇用統計、上値チャレンジ時の少額投資戦略をご紹介! |
図3 : 日経平均オプション8月限板状況
(2015年8月6日11:00現在)
8/6(木)11:00時点、20,875円から21,625円までの、コールの日経平均オプション8月限の板状況が図3です。
ここから、米雇用統計をきっかけに日経平均株価が上昇すると考えた場合の少額投資戦略としては、最も満期日までが短い8月限のコールオプションの買いがオススメです。
100円以下で買えるオプションで最も権利行使価格が低いものは、21,000円のオプションです。
これを、売り気配の85円で購入し、明日8/7(金)の米・雇用統計後に日経平均株価先物が夜間取引で急騰した場合を想定して、オプションシミュレーターを使って計算してみました。
日経平均株価は、夜間なので現物指数は動きませんが、上記の上値メド近辺の20,995円まで急伸したと仮定すると
図4のオプションシミュレータで
損益(期中)が73円となっていますので、
85円(買値)+73円(損益)=158円
158円となるシミュレート結果となっています。(手数料・税金を考慮しない)
これが、週末の米雇用統計、上値チャレンジ時の少額投資戦略です。