日経平均が年初来高値を更新する条件とは
円高進行は一時的、225先物はしっかりとした推移 |
225先物は週間ベースで10円安となった。米FOMC開催を控え週初から様子見姿勢の強い相場展開に。為替市場で、ドル・円が110円前後で膠着感を強めたことから現物市場も動意に欠ける地合いとなった。米FOMCでは0.25%の利上げと年内のバランスシート縮小方針を表明。ほぼ市場の想定線の内容となったが、FOMCの結果前に発表された米経済指標が弱い内容だったことで一時ドル・円は108円台に突入した。ただ、円高進行は一時的で週末には111円台を回復。日銀会合の結果発表後、225先物は20,000円に接近するなどしっかりとした推移がみられた。一方、マザーズ銘柄に物色が向かったことから、マザーズ先物は年初来高値を更新した。
なお、6月9日時点の裁定残高は、ネットベースで1兆5,919.34億円の買い越し(前週は1兆6,068.26億円買い越し)と減少した。一方、株数ベースでも、9,745.74万株の買い越しと6月2日時点(同9,764.84万株の買い越し)との比較では減少している。引き続き裁定に絡んだ売買は低迷。
225先物の手口では、JPモルガンが売り筆頭となったが、2,500枚ほどの傾きに留まった。一方、買い方にはSMBC日興、ドイツ証券が並んだ。TOPIX先物では、みずほ証券、シティが売りに回った一方、ドイツ証券が5,000枚超の買い越しとほぼ一手買いの格好となった。なお、週末はややまとまった買いを225先物で観測。手口からSMBC日興、モルガンの売買だったもよう。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
低ボラティリティ相場は継続へ |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は13.36p。米FOMCや日銀金融政策決定会合を通過したことから、日経VIは低下。6月9日につけた07年以来の低い水準である13.28pに迫っている。米VIX指数も10.38と低い水準で推移しており世界的な低ボラティリティ相場の地合いは継続。今週は目立ったイベントが予定されていないことから、日経VIは低下傾向がより強まろう。
NT倍率(先物)は、12.4倍台で推移している。TOPIX先物がやや優勢の格好となっており、週末には一時12.45倍まで縮小した。現物市場では、日経平均に対するインパクトが大きいソフトバンクグループが買われているものの、ファーストリテイリングは目立った動きが観測されず。一方、銀行株がやや持ち直していることから、NT倍率(先物)は縮小しているもよう。
日経平均が年初来高値を更新するのは米国次第? |
日経平均は20,000円を回復し、堅調な推移となっている。為替市場では、ドル・円が111円を挟んで推移しており、日経平均のPERは14.0倍水準と売り圧力が強まるような状況にはない。一方、20,000円から上を買い上げるような材料にも乏しいことから上値は重く、狭いレンジの推移となりそう。
ただ、NYダウが最高値圏で推移しており、その動き次第では日経平均も追随して高値更新となる可能性がある。そのため、米国の動きには注目したい。今週は6/21(水)23:00に5月中古住宅販売件数、6/23(金)23:00に5月新築住宅販売件数が発表される。また、6/19(月)にダドリーNY連銀総裁や6/20(火)にフィッシャーFRB副議長の講演が予定されており、今後の金融政策についてどういった発言があるか注目される。直近では米国の景気鈍化が徐々に意識されており、今週のイベントでそうした流れを払拭し、米長期金利の上昇に繋がれば、高値更新を期待できる。
日経平均は先ずは6月2日につけた年初来高値20,250円を上値抵抗ラインとした展開となろう。25日移動平均線が位置する19,825円や、心理的な節目の20,000円を意識したもみ合い相場を想定し、今週のレンジは19,750円から20,250円とする。なお、年初来高値を更新しているマザーズ先物は引き続き堅調推移となりそうだ。
経済スケジュール(6月19日〜6月23日)
- 提供:フィスコ社
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