日銀会合への期待感と警戒感が交錯
経済政策への期待感などが下支えに |
前週の225先物は70円の上昇となった。トルコのクーデターは未遂となったことで懸念された市場への影響は限定的。指数とは直接な関係は無いものの、任天堂が歴史的な大商いで値を飛ばすなどポケモン関連銘柄の物色が活発となり、市場心理はポジティブな状態に。大規模な経済対策実施期待などを背景に、225先物は17,000円手前まで上昇する場面が見られた。ただ、週末にかけては、短期的な上昇による過熱感や、黒田日銀総裁による「ヘリコプターマネー」に否定的な発言に伴う円安一服などが影響して上値は重くなった。一方、19日から取引を開始したマザーズ指数先物は商い閑散。任天堂関連に投資資金が向かったことなどが影響している。
なお、7月15日時点の裁定残高はネットベースで4924.23億円(前週は2701.58億円)の買い越しと8日時点との比較では大幅に増加。一方、株数ベースでは3.6億株の買い越しと8日時点との比較では1.6億株増加した。
225先物の手口では、野村、ゴールドマン・サックス、SBIが売り方上位に並んだ一方、週初に8,000枚超買い越したドイツ証券がほぼ一手買いの格好となった。TOPIX先物に関しては、JPモルガン、BNPパリバ、三菱UFJが売りに回った一方、バークレイズ、ゴールドマン・サックス、モルガンが買い方上位に並んだ。なお、225先物、TOPIX先物ともに商いがさほど盛り上がらなかったことから、ドイツ証券の225先物買いを除くと、売り買い筆頭の傾きは3,000枚前後に留まった。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
欧米のボラティリティは低下 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は29.15p。13日以来の30p台に乗せる場面はあったものの、指数への下押し警戒感はほぼ意識されなかった。オプション市場の売買はさほど増加していないが、相対的にコールのポジションが増加しており、先高感を意識した格好に。一方、米VIX指数、欧州VSTOXX指数はともに低下しており、短期的な英EU離脱ショックに伴うボラティリティの上昇は一巡した。
NT倍率(先物)は12.5倍台で推移している。225型を中心とした目立った商いは観測されていないが、相対的に225先物が強含む格好に。週初に225への寄与度が大きいファーストリテイリングが強い動きを示したことなどが影響している。一方、ソフトバンクグループが大型買収で財務懸念から売られるなど、指数インパクトが大きい銘柄の方向性はまちまちに。
日銀会合に向けたイベント・ドリブンは一巡か |
26-27日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、28-29日に日銀金融政策決定会合(日銀会合)が開催される。「ポケモン」が主役となり影が薄くなった感はあるが、今週は日米の金融政策に関心が向かおう。FOMCでは利上げを発表する可能性はほぼ無く、市場の動意材料とはならないだろう。
一方、週末の日銀会合に関しては、「追加の金融緩和」への期待から市場は前のめりとなっている。なんらかの緩和策を講じる可能性はあるが、直近の日銀会合は結果発表後、売られるケースが多いことで期待感よりは警戒感を持ちたいところ。イベント・ドリブン的な買いによって、足元の安値14,790円から2,000円ほど上昇と過熱感が意識されよう。イベント通過による反対売買によって、17,000円台回復は厳しいか。今週は16,100円から16,900円とする。
経済スケジュール(7月25日〜7月29日)
- 提供:フィスコ社
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