日銀ラリーは“噂で買って真実で売る”
日銀会合への期待感が上昇の原動力に |
前週の225先物は週間ベースで810円の上昇となった。14日以降の熊本地震の影響やドーハでの産油国会合の増産凍結見送りが嫌気されて18日こそ急落したが、原油価格の下げ渋りや米国株の上昇などを背景に下落分を即吸収する展開に。週末にかけては、27-28日に開催される日本銀行による金融政策決定会合での追加緩和策への期待感が高まったことで「日銀ラリー」が活発化。225先物は2月初旬の水準まで上昇、TOPIX先物は2月4日以来となる1400p台回復となった。なお、週末の225先物では建玉が一気に5万枚増加。新しくポジションを構築する動きが観測された。
4月15日時点の裁定残高はネットベースで1兆6941.98億円(前週は1兆6547.21億円)の買い越しと4月8日時点との比較では小幅増加。一方、株数ベースでは12.6億株の買い越しと前週比では0.5億株減少した。
225先物の手口では、週初に5181枚売り越した野村が売り筆頭となったが、この売買はレバレッジETF組成に絡んだ手口との観測。一方、メリルリンチ、モルガン、ドイツ証券が買い方上位に並んだ。TOPIX先物に関しては、UBS、Nエッジ、BNPパリバが売りに回った一方、2週連続でゴールドマン・サックスが買い筆頭となった。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
オプション市場の売買が活発化 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は29.09p。オプション市場では、上値抵抗ラインだった17100円レベルを突破した21日辺りからオプション権利行使価格18000円、19000円などATM(アット・ザ・マネー)より上のコールの売買が増加している。現物市場で不動産や銀行株が買われたように、オプション市場でも「日銀ラリー」が活発化。6月限オプションの売買も増加していることで先高感の強い地合いとなっている。
NT倍率(先物)は12.5倍前後で推移している。日銀の金融政策決定会合への関心が高まっていることから、225先物を中心とした売買が活発化。現物市場では、金融株が強含むほか、円安推移を材料に輸出関連銘柄も買われる展開となった。思惑先行の地合いとなっていることからNT倍率(先物)は上下に振れやすくなっている。
GWが意識されてポジション解消の動きが強まるか |
市場では、米FOMCへの関心は低い一方、日銀会合への期待感は相当高まっている。ETF買入れ枠の拡大などなんらかの追加の金融緩和を実施するのが市場コンセンサスとなっている。ハードルが日に日に高まっていることから、会合の内容発表のタイミングでの売りを警戒したい。
これまでの「日銀ラリー」では、発表のタイミングで乱高下する場面が多々見られたこと(噂で買って真実で売る)から、28日のランチタイムから午後にかけてはボラタイルな相場となろう。5月第1週はゴールデンウイークで月曜日と金曜日の2営業日立会いのため、ポジションを整理する動きも強まりそうだ。今来週のレンジは17000円から18200円とする。
経済スケジュール(4月25日〜4月29日)
- 提供:フィスコ社
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