日経平均は「教科書通り」の三角もち合い下放れ
日銀短観などが嫌気されて週末に急落 |
225先物は週間ベースで690円の下落となった。配当権利取り最終日通過後は17,000円を挟んだもみ合いが続いていたが、週末に発表された3月の日銀短観の内容を受けて売り圧力が強まった。大企業製造業の16年度上期の想定為替が1ドル=117円45銭と足元の水準から約5円の円安ながら、大企業全産業で経常利益が2%減益見込みとなったことで業績への懸念が台頭。期初の国内機関投資家の現物株売りなども加わりきつい下げとなった。
なお、3月25日時点の裁定残高はネットベースで2兆818.78億円(前週は1兆9,509.53億円)の買い越しと3月18日時点との比較では増加。一方、株数ベースでは15.0億株の買い越しと前週比では0.6億株増加した。
225先物の手口では、ETFに絡んだ売買が入り野村が売り筆頭となったほか、クレディ・スイス、マネックス、大和が続いた。一方、買い筆頭はAアムロで1万枚近い買い越しとなった。TOPIX先物に関しては、週を通して売りを進めたモルガンが売り筆頭となったほか、JPモルガン、クレディ・スイス、三菱UFJが売り方上位に並んだ。一方、225先物売り筆頭の野村やみずほ証券、大和と国内勢が買い方に回ったが、これは配当の再投資に絡んだ買いとの観測。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
日経VIは上昇、警戒感高まりプットの売買が急増 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は26.96pと約2週間ぶりの水準まで上昇している。足元のオプション市場の売買はコール、プット合計で10万枚に満たない薄商いとなっていたが、1日はコール9万4,677枚、プット15万5,469枚と商い急増。とりわけプットの売買が増加した。17年3月期業績見通しへの警戒感が増したことから、決算発表シーズンを前に指数一段安へのヘッジを行ったとの観測。なお、米VIX指数は13.10、欧州VSTOXX指数は25.1088と目立った動きは観測されていない。
NT倍率(先物)は12.45倍前後で推移している。週初は配当の再投資に絡んだ買い(一部では2,400億円ほど)がTOPIX先物に入ったことなどから、12.35倍まで縮小する場面はあったが、瞬間的な動きに留まった。買いが一巡すると12.45倍辺りで推移。現物株は週末に大きく崩れた以外、NTに絡んだ目立った動きは観測されなかった。
出来高を伴う「教科書通り」の三角もち合い下放れ |
米雇用統計発表後の為替市場は、ドル・円が111円50銭台。株価水準はほぼ横ばいだが、為替は円高に振れている。足元の地合いはそこまで為替感応度が高くないものの、円高推移は当然マイナス材料となる。225先物は25日移動平均線を下抜けたほか、三角もち合いも下放れ。出来高を伴う「教科書通り」の下放れとなったことで、目先は下値を探る展開となりそうだ。
今週末は4月限オプションSQ値の算出を控えていることも加わり荒い値動きとなる公算が大きい。年金の買い観測は一定の下支えとなりそうだが、具体的な経済政策が伝わってこない限り材料不足で反発は限定的となろう。今週のレンジは15,800円から16,500円を想定する。
経済スケジュール(4月4日〜4月8日)
- 提供:フィスコ社
少ない資金で大きな利益を狙いたくありませんか?そんな方はこちらを確認!
先物・オプションの関連コンテンツ
サキモノのココがPOINT!
米再利上げ示唆で円安株高の流れに