日経平均株価 10月相場 大暴落or小幅のレンジ相場!?
日経平均概観
先週の日経平均株価の動向
先週は、3週振りに5営業日の通常の市場でした。
先々週の大幅高の後、高値圏でのもみ合いとなっていました。
NY株安が続いたこともあり、日々寄付きから下げる場面もありましたが、政府関係者からの法人税率引き下げや年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のリスク資産の運用増などのリップサービスに支えられ反発するなど、上値は重く、下値が堅い展開となっていました。
9月20日(金)終値 14,742.42円
9月27日(金)終値 14,760.07円
+17.65円(+0.12%)と、小幅ですが週足では4週続伸しました。
今週は、国内では安倍首相の消費税引き上げ発表とそれに伴う景気対策(成長戦略)、国外では財政協議難航による米国株式の不安に注目が集まっています。ここ1ヶ月、基本的には安倍首相の成長戦略への期待感が東京株式市場を支えてきましたが、これで「更なる上値追い」を見せるのかそれとも、「材料出尽くし」で下落するのか、どちらか大きく動きそうです。下値支持線14,300円、上値抵抗線15,000円をどちらか抜けた方向に付くのも面白そうです。
図表1:日経平均株価日足チャート
当社HPより、SBI証券投資調査部が作成。データは2013年9月30日現在。
今週の急所 過去10年間の日経平均株価の10月推移
10月相場を占うために、日経平均株価の過去10年間の株価推移を検証してみました。
9月末終値を100として、10月末終値との騰落率、日足終値ベースでの最高値、最安値、その値幅を検証したものが、図表2です。
過去10年間で騰落率が5勝5敗と全く五分の結果となっています。月間の平均騰落率ではマイナスでした。
特徴的なのは2008年でリーマンショック後の大暴落の相場展開でした。古くは1987年のブラックマンデーも10月19日でしたので、10月は時として大暴落の可能性を秘めているとも言えそうです。
図表2:過去10年間の10月の日経平均株価の騰落率など
2008年のリーマンショックの大暴落を除いて、先ほどの騰落率などを作成したものが図3です。
もしこの9年間の平均値並みに、今年の10月相場が推移すると仮定すると
高値 15,029円
安値 14,103円
10月終値 14,547円
値幅 926円
となります。
なんとなく、それらしい数字と成っていますね。
図表3:過去10年間の10月の日経平均株価の騰落率など(除く2008年)
また、リーマンショック以外の9年間の10月の日経平均の日々の推移を示したものが図4です。
10月相場に関しては、中間期末が終わり、第二四半期の決算発表前で材料難となり狭い値幅でのレンジ相場を基本線として考えつつ、大暴落に備える月と言えるかも知れません。
図表4:過去10年間の10月の日経平均株価日々の株価推移(除く2008年)
Bloombergデータより、SBI証券投資調査部作成 データは2013年9月30日終値
今後注目のイベント
・10月1日(火) 日銀短観
・安倍首相 消費税引き上げの決断?
→予定通り来年4月からの8%への引き上げが想定されるが、もし変更あれば、株式相場にも大きな影響
10月3日・4日 日銀政策決定会合
4日 日銀黒田総裁記者会見
→安倍首相への援護射撃があるか、どうか?
10月4日(金) 米9月雇用統計
→ポジティブな数値のほうが、金融緩和縮小の後押しとなりドル高・円安で東京市場にはプラス?