2018/04/06
提供:シュローダー・インベストメント・マネジメント
(2018年3月作成)
各資産クラスの気になる見通しは?
「シュローダー・インベストメント・マネジメント」のマルチアセット運用チームは、各金融市場をどのように見ているのでしょうか?
見通しの表示:++強気、+やや強気、0中立、−やや弱気、−−弱気
矢印:対前月での見通しの引き上げ/引き下げ
株式 | 国債 | 社債 | コモディティ(商品先物) |
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堅調な景気回復に下支えされ、企業収益が良好に推移すると考えられることが、株式市場の押し上げ材料になるとの見通しを維持しています。 | バリュエーションは改善傾向にあるものの、主要国における景気回復や今後のインフレ上昇の可能性などのマイナス要因を払しょくするには至ってないと考えています。 | 価格の上昇余地は限定的とみられる一方、総じて企業は健全な財務状況を有し、デフォルト(債務不履行)率は低水準で推移すると考えています。ただし、スプレッド(利回り格差)の拡大を注視する必要があります。 | 世界的な景気回復が追い風となっていることに加え、生産調整に伴う需給改善を背景に、幅広いコモディティ市場の上昇基調が続くと考えています。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | ||
---|---|---|---|---|
株式 | 米国 | バリュエーションについては、主要先進国と比較すると割高感がありますが、堅調な米国景気やトランプ政権による税制改革に下支えされ、力強い収益モメンタムが持続すると考えています。 | ||
欧州 | 欧州の力強い景気拡大や企業収益の改善が続くと見ていますが、ユーロ高の進行が企業収益に及ぼす影響が注視されます。 | |||
日本 | 景気拡大が支援材料となっています。しかしながら、短期的には円高進行が重しとなり、業績予想の上方修正が後ずれする可能性もあります。 | |||
アジア太平洋 (除く日本) |
バリュエーションの観点から割安感があると判断される上、力強い業績改善基調を維持しているシンガポールに着目しています。 | |||
新興国 | 世界的な需要拡大や新興国間の貿易の改善を背景に、主要新興国の企業収益の伸びが見込まれます。 | |||
国債 | 米国 | 拡張的財政政策の財源としての国債増発や、米連邦準備制度理事会(FRB)の量的緩和の縮小などを勘案すると、米国債には割高感があると考えています。 | ||
欧州 (ドイツ国債) |
堅調な景気拡大を背景に、欧州中央銀行(ECB)が量的金融緩和策を徐々に縮小し、今年9月に資産購入を終了する見通しであることから、債券市場の金利は上昇圧力が掛かると想定されます。 | |||
新興国 (米ドル建て) |
経済ファンダメンタルズ(基礎的条件)の改善や世界的な景気回復が追い風となっています。 | |||
新興国 (現地通貨建て) |
これまで新興国国債の下支え要因となってきた、新興諸国の物価の鎮静化や緩和的な金融政策など効果が解消されつつある一方、依然として金利水準が魅力的であると判断しています。 | |||
インフレ連動債 | バリュエーションの観点で割安感があるとの見方に変更はなく、今後インフレ率が緩やかに上昇すると見込まれるため、やや強気の見方を維持します。 | |||
投資適格社債 | 米国 | 市場のボラティリティ(変動性)が上昇している中においても、信用スプレッドは底堅く推移しています。但し、バリュエーションの観点での割高感や今後、企業のレバレッジ拡大が懸念されることから、やや弱気の見通しを維持しています。 | ||
欧州 | 信用スプレッドが縮小しており、投資妙味が薄いと判断しています。更に、これまでのヘッジコストの上昇を受け、同資産からの資金流出が続くと見込まれることから、引き続き、やや弱気の見通しを維持しています。 | |||
ハイイールド社債 | 米国 | 良好な経済環境や活発な資金調達を下支えに企業業績が堅調に推移しており、デフォルトリスクは低位で推移すると想定されます。 | ||
欧州 | 企業のファンダメンタルズや収益は改善傾向にあるものの、バリュエーションの観点で割高感があると考えられるため、現時点での投資妙味は薄いと判断しています。 | |||
コモディティ (商品先物) |
エネルギー | 世界的な原油の需給バランスが改善しており、価格の押し上げ材料になると想定されます。 | ||
金 | これまでの金価格と実質金利との高い相関が、足もと低下していると考えます。このため、市場の変動性、米ドルの動向、投資家心理などが、価格を左右する主な要因となると考えています。 | |||
産業用金属 | 米ドル安の進行、需給バランス、底堅い中国の製造業PMI(購買担当者指数)などを支援材料に、価格モメンタムの継続が見込まれるため、見通しをやや強気へと引き上げています。 | |||
通貨 | 米ドル | 米ドルはこれまで下落してきたことから、見通しを弱気からやや弱気へと引き上げています。また、FRBの金利政策に対する不透明感が改善していると考えています。 | ||
ユーロ | 通貨ユーロが足もと適正水準に戻っていることから、見通しを引き下げています。 | |||
日本円 | 安全資産として買われたことや、2019年に日本銀行が金融正常化へ踏み出すとの観測が拡大していることで、円相場は上昇しています。バリュエーションに依然割安感があるものの、ファンダメンタルズの改善を見極める必要があります。 |
- 出所:シュローダー。社債に関する見通しは信用スプレッド(デュレーション・ヘッジを前提)の動きに基づくものです。ユーロと日本円は対米ドルの見通しとなります。
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