2019/4/16
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」4月15日号より抜粋
結局は流動性
■ 膠着続く株式市場
先週の主要国株価指数の週間騰落率は小幅な振幅に留まりました。英国のEU(欧州連合)離脱は10月に延長、市場にひとまず安心感をもたらしました。しかしIMF(国際通貨基金)は、2019年の世界の実質GDP成長率見通しを前年比+3.3%と、前回比▲0.2%下方修正し市場の警戒ムードを煽ったほか、膠着感が漂う米中通商交渉も重石となりました。年初来+27.9%と、今次の上昇相場をけん引した中国上海総合株価指数も先週は▲1.8%と沈みました。かたや、米S&P500株価指数は底堅さをみせました。JPモルガン・チェースの今年1-3月期決算は意外にも好調、同指数の週間騰落率をプラスに持ち上げました。
■ 結局流動性が決定要因
年初来、上昇相場に沸いた主要国株式市場、そのスピードの速さから買い遅れた投資家も多かったと思います。そして足元では、世界の経済は減速ムードに包まれているにも関わらず、株価は高値圏を維持しています。
この値持ちの良さはやはり金融政策のお陰とみるのが順当でしょう。世の中に出回るお金の量(マネーサプライ)をこれ以上減らさないと、米欧中などの主要国金融政策が転換したことが株価を支えているとみています。
金融政策が経済成長率を上回る規模でマネーを供給し流動性が市場に溢れる局面では、投資家の利回り追求志向は力強く、期待先行の買いが株式市場に集まるというのが経験則、主要国株式市場は膠着感を払拭し、昨年高値の更新を確かなものにするとみています。(徳岡)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
4/15(月) |
---|
|
4/16(火) |
|
4/17(水) |
|
4/18(木) |
|
4/19(金) |
|
注)★は特に注目度の高いイベント
(日)は日本、(米)は米国、(欧)はユーロ圏、(英)は英国、(独)はドイツ、(仏)はフランス、(伊)はイタリア、(豪)はオーストラリア、(中)は中国、(伯)はブラジルを指します。日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EMは現地通貨ベース
騰落幅、騰落率ともに2019年4月5日対比
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2019年4月12日時点。
出所) Bloombergより当社経済調査室作成
当資料に関してご留意頂きたい事項
- 当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はお客さまご自身の判断でなさるようお願いいたします。
- 当資料に示す意見等は、特に断りのない限り当資料作成日現在の三菱UFJ国際投信経済調査部の見解です。また、三菱UFJ国際投信が設定・運用するファンドにおける投資判断がこれらの見解に基づくものとは限りません。
- 当資料に示されたコメント等は、当資料作成日現在の見解であり、事前の連絡なしに変更されることがあります。
- 本資料は当社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証・約束するものではありません。