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最高値更新の米国株式 − 米国利上げ観測・仏大統領選挙・トランプ政策が重石となるか?

2017/02/28
提供:三菱UFJ国際投信

荒武 秀至の今週の注目ポイント!

  • 良好な米国経済を反映し、11営業日連続で最高値更新のNYダウ
  • ただし、3-4月に重要イベントを控え、債券・為替市場はリスク回避姿勢
  • 今週注目は、トランプ米大統領施政方針演説とイエレンFRB議長講演

「投資環境ウィークリー」2月27日号より抜粋

PDFです。新しいウィンドウで開きます。 「投資環境ウィークリー」全文はこちら(PDF)

昨年11月の米大統領選でトランプ候補が勝利し、新政権による米国景気の拡大期待が高まり、米国市場では11-12月に「株高・金利高・ドル高」が進みました。しかしその後、NYダウは11営業日連続で最高値更新が続く一方、米国10年国債利回りとドル円相場は昨年12月15日の2.598%と1ドル118.66円を直近ピークに、先週24日は各々2.313%と1ドル112.12円まで金利低下とドル安円高が進みました。
背景には、消費中心の良好な米国景気にトランプ政権の景気刺激策が加わり、企業業績への拡大期待が株高を支えていると考えられます。S&P500企業の営業利益(前年比)は、2015年7-9月▲14.0%を大底に、同年10-12月▲13.7%→2016年1-3月▲7.1%→4-6月▲1.6%→7-9月+12.7%→10-12月(全体の86.6%集計)+23.5%と急拡大、2017年上期も+24.0%となる見通しです(出所:S&P社による集計)。
他方、債券と為替が「金利高・ドル高」とはならず、リスク回避的な動きにあるのは、3月の英国EU離脱通告・3月15日のオランダ総選挙・4月23日の仏大統領選・3月14-15日の米国FOMC(連邦公開市場委員会)・3月15日の米国連邦債務上限引き上げ期限・米国トランプ政権の財政政策・4月の米財務省による為替操作国中国特定の可能性など、不透明な重要イベントが目白押しであるためでしょう。足元、最高値更新を続ける米国株式も、目先は短期調整を迎える可能性もあると思われますが、年間では「株高・金利高・ドル高」基調が予想されます。
今週の焦点は、トランプ米大統領の施政方針演説とイエレンFRB議長講演です。

◆米国:2月28日の米大統領施政方針演説では、税制改革の全体像に言及する可能性はあるものの、市場が期待するような具体策は公表されない恐れがあります。予算教書発表が早くとも3月半ばにずれ込み、議会審議はオバマケア修正が優先され、中間所得層減税・法人減税・国境調整税等は8月休会前の議会承認を目指しています。それでも減税施行は来年1月とみられ、またインフラ投資など13本の歳出法案は秋口以降の審議となるので、景気刺激効果は来年と予想されます。
そのため、FRBは3月・5月に利上げを急ぐ必要性は低く、6月13-14日会合と予想されます。ただ、3月1日の個人消費支出デフレーター前年比は12月+1.6%→1月+2.0%と物価目標に達する見通しで、3月3日のFRB議長と副議長講演に注目です。
◆日本:2月28日の鉱工業生産と3月3日の消費者物価が焦点です。在庫減少するなかで出荷は増加し、昨夏からの生産拡大が確認されましょう。全国コア消費者物価は12月前年比▲0.2%→1月0.0と昨年2月以来のマイナス脱却が見込まれます。
◆中国:3月1日の製造業PMI 2月分は、国家統計局PMI・マークイットPMIともに前月より悪化が見込まれます。しかし、中立水準である50は両方とも上回り、底割れは回避しながら、緩やかな景気拡大が維持される見通しです。  (荒武)

今週・来週の主要経済指標と政治スケジュール

2/27(月)

(米)カプラン・ダラス連銀総裁 講演
(米)1月 耐久財受注
(航空除く非国防資本財、前月比)
12月:+0.7%、1月:(予)+0.5%

2/28(火)

(日)1月 鉱工業生産(速報、前月比)
12月:+0.7%、1月:(予)+0.4%
(米)トランプ大統領 施政方針演説(上下院合同議会)
(米)ロックハート・アトランタ連銀総裁 退任
(米)ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 講演
(米)ブラード・セントルイス連銀総裁 講演
(米)10-12月期 実質GDP(改定値、前期比年率)
7-9月期:+3.5%
10-12月期:(予)+2.1%(速報値:+1.9%)

3/1(水)

(米)カプラン・ダラス連銀総裁 講演
(米)ベージュブック(地区連銀経済報告)
(米)1月 個人所得・消費(前月比)
所得 12月:+0.3%、1月:(予)+0.3%
消費 12月:+0.5%、1月:(予)+0.3%
(米)2月 米供給管理協会(ISM)製造業景気指数
1月:56.0、2月:(予)56.0
(中)2月 製造業PMI(国家統計局)
1月:51.3、2月:(予)51.2
(中)2月 製造業PMI(マークイット)
1月:51.0、2月:(予)50.8

3/2(木)

(米)メスター・クリーブランド連銀総裁 講演
(米)2月 新車販売台数(輸入車含む、年率)
1月:1,748万台、2月:(予)1,770万台

3/3(金)

(日)1月 完全失業率
12月:3.1%、1月:(予)3.0%
(日)1月 有効求人倍率
12月:1.43倍、1月:(予)1.44倍
(日)1月 消費者物価(総務省、前年比)
総合    12月:+0.3%、1月:(予)+0.4%
除く生鮮 12月:▲0.2%、1月:(予)0.0%
(米)イエレンFRB議長 講演
(米)フィッシャーFRB副議長 講演
(米)エバンス・シカゴ連銀総裁、
ラッカー・リッチモンド連銀総裁 パネル討論会
(米)2月 米供給管理協会(ISM) 非製造業景気指数
1月:56.5、2月:(予)56.5

注)上記の日程及び内容は変更される可能性があります。

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