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トランプ米大統領就任後の金融市場は具体的な政策内容次第

2016/11/15
提供:三菱UFJ国際投信

荒武 秀至の今週の注目ポイント!

  • トランプ大統領のもとでの金融市場は具体的な政策次第
  • 来年1月の大統領就任演説や2月の予算教書でのトランプ氏の政策に注目
  • トランプ氏が排他的な移民政策や保護主義的な通商政策を重視すれば、リスク回避的な相場となる可能性も

「投資環境ウィークリー」11月14日号より抜粋

PDFです。新しいウィンドウで開きます。 「投資環境ウィークリー」全文はこちら(PDF)

8日の大統領選挙は共和党トランプ氏が勝利、議会選挙は上下院ともに共和党が過半数を維持しました。世界の金融市場は、トランプ氏優勢の報道で一時的に不安定な動きとなったものの、徐々に落ち着きを取り戻し、最終的には株価が上昇しました。この背景は、9日のトランプ氏の勝利宣言で「高速道路、橋、空港などの再建によるインフラ投資で最強の経済国を目指す」と景気回復を期待させる内容だったことに加え、外交面では「他国と良好な関係を築く」と移民政策や通商政策での強硬姿勢をみせなかったことが一因のようです。
トランプ大統領のもとで金融市場はどのように動くのか、来年1月20日の就任演説や2月の予算教書で説明される具体的な政策が焦点です。大規模なインフラ投資や大型減税、金融等での規制緩和などの実現性が強まれば、景気回復期待で米株高・米ドル高が強まる可能性があります。一方、排他的な移民政策や保護主義的な通商政策に重点が置かれた場合は、他国への軋轢や世界の貿易縮小による世界景気の悪化不安や米ドル安政策導入懸念から米株安・米ドル安に振れる可能性があります。またインフラ投資拡大や減税で財政赤字の増加が予想されますが、9月のG20サミットで財政政策の必要性が認識されていること、大統領と上下院が共和党で債務上限引き上げ法案が通りやすく政府閉鎖等のリスクが小さいこと等から財政不安によって米国債利回りが急騰するリスクは小さいとみています。
今週は米国のFRB高官発言、中国の景気動向に注目です。

◆米国:15日のフィッシャーFRB(連邦準備理事会)副議長の講演、17日のイエレンFRB議長の議会証言での発言内容に注目です。 11日のFF金利先物が織り込む今年12月の利上げ確率は84%です。また、15日の10月小売売上高や17日のウォルマートの2017年8-10月決算は米国経済のけん引役である個人消費の動向を見る上で注目材料です。今年の年末商戦は、全米小売業協会の予想によると、前年比+3.6%と過去7年の平均同+3.4%を上回る活況になる見込みです。
◆日本:17日に安倍首相とトランプ次期大統領の会談が予定されています。トランプ氏が主張する環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱や駐留米軍の日本のコスト負担拡大に対して言及があるかに注目です。
◆豪州:豪ドルは対円で一時82円台まで上昇、今年は利下げを2回実施も国際的な資源高を背景に底堅く推移しています。17日の10月失業率は資源輸出の回復で改善する可能性があり、豪ドルの底堅さが強まりそうです。
◆中国:足元の世界景気や金融市場の安定は中国の景気回復が一因です。14日の10月鉱工業生産は前年比+6.1%(9月同+6.1%)、10月固定資産投資は同+8.3%(9月+8.2%)となり、概ね景気回復を示す結果となりました。 (石井)

今週・来週の主要経済指標と政治スケジュール

11/14(月)

(日)7-9月期 実質GDP(1次速報、前期比年率)
4-6月期:+0.7%、7-9月期:+2.2%
(米)連邦議会再開
(中)10月 鉱工業生産(前年比)
9月:+6.1%、10月:+6.1%
(中)10月 小売売上高(前年比)
9月:+10.7%、10月:+10.0%
(中)10月 都市部固定資産投資(年初来累計、前年比)
9月:+8.2%、10月:+8.3%

11/15(火)

(米)フィッシャーFRB副議長 講演
(米)10月 小売売上高(前月比)
9月:+0.6%、10月:(予)+0.6%
(欧)7-9月期 実質GDP(2次速報、前期比)
4-6月期:+0.3%
7-9月期:(予)+0.3%(1次速報:+0.3%)
(独)7-9月期 実質GDP(1次速報)
4-6月期:+0.4%、7-9月期:(予)+0.3%

11/16(水)

(米)10月 生産者物価(前月比)
9月:+0.3%、10月:(予)+0.3%
(他)インドネシア 金融政策決定会合(〜17日)
7日物リバースレポ金利:4.75%⇒(予)4.75%

11/17(木)

(日)安倍首相・トランプ次期大統領 会談
(米)イエレンFRB議長 議会証言
(米)ウォルマート 2017年8-10月期決算発表
(豪)10月 失業率
9月:5.6%、10月:(予)5.5%

11/18(金)

(中)10月 新築住宅価格(70都市)
(主要70都市、前月比で上昇した都市数)
9月:63、10月:(予)NA

注)上記の日程及び内容は変更される可能性があります。

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