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主要国の慎重な政策対応を背景に、リスク選好地合いをかろうじて保つ国際金融市場

2016/06/07
提供:三菱UFJ国際投信

荒武 秀至の今週の注目ポイント!

  • 3日の米国雇用統計を受け、米国景気の先行き不安が台頭、リスク回避色強まる
  • 次回の雇用統計(7月8日)まで米国景気不安が意識される可能性もあり要警戒
  • 次週14・15日FOMCでの利上げ観測が後退するなか、6日のイエレンFRB議長講演に注目

「投資環境ウィークリー」6月6日号より抜粋

PDFです。新しいウィンドウで開きます。 「投資環境ウィークリー」全文はこちら(PDF)

先週出揃った米国・中国の主要景気指標は総じて回復示唆も上向きの勢いを欠く内容でした。米国の利上げ再開こそ織り込むもそのピッチが想定通りか、中国の景気浮揚感は強まるか、英国はEUに残留するかなど、市場の疑心暗鬼が拭えないなか、政府・金融当局の慎重な舵取りがリスク選好維持に不可欠と考えます。

◆日本:4月の鉱工業生産は前月比+0.3%と熊本地震による生産面への影響が限定的であったことを示唆しました。1-3月期に低迷した民間設備投資(実質、前期比▲1.4%)の動向を計る上で、9日の機械受注(4月)では先行指標となる船舶・電力除く民需が4-6月期見通し(前期比▲3.5%)に沿った内容となるか注目です。
◆米国:14・15日のFOMC(連邦公開市場委員会)を控え、市場は様子見地合いも、先週の雇用統計を受け、米国景気の先行きへの警戒感が高まったこともあり、株価の上値は重い見込みです。他方、10日のミシガン大学消費者信頼感指数(6月速報)が堅調ならば、景気不安を和らげ株価の下支え材料となる見通しです。
◆ユーロ圏:7日のドイツ鉱工業生産(4月)は前月比増加予想も、4-6月期の域内景気は暖冬による建設投資急増の反動もあり、前期に比べ成長減速の見込みです。ただし雇用改善・低インフレで底堅い個人消費、設備稼働率上昇やECB(欧州中銀)の量的緩和で企業投資回復の期待もあり、緩やかな成長は続くとみます。
◆中国:12日の鉱工業生産、都市部固定資産投資(5月)に注目です。3月は良好、4月はやや期待外れとなった両指標ですが、政府主導のインフラ投資や住宅建設頼みとはいえ、回復定着が確認されれば内外株式市場に安心感が広がるでしょう。景気を下支える個人消費動向を図る上で、同日の小売売上高(5月)も注目です。
◆オーストラリア(豪):7日の金融政策決定会合では金利(1.75%)据え置きの見通しです。直近1-3月期の実質GDPは前期比年率+4.3%と良好、追加利下げ観測は弱まるも、5月以降反落した鉄鉱石価格や7月2日の総選挙に向けた不透明感(与野党支持率が拮抗)が重石となり、豪ドル相場の早期反発は難しいとみます。
◆ニュージーランド(NZ):主要輸出品である乳製品の価格下落持続や4月下旬以降の対豪ドルでの通貨高など交易条件悪化も確認されるなか、9日の金融政策決定会合では利下げの可能性があります(現行2.25%)。金利据置きの場合でも声明文で利下げ余地を示唆する公算が高く、NZドルの上値は限られるとみます。
◆ブラジル:テメル政権誕生は家計・企業心理を好転させるも、すでに2閣僚が辞任し先行きは不透明です。市場は年末に向け利下げ(7・8日の金融政策委員会(COPOM)は金利(14.25%)据置きの公算)と景気底固めを期待も、高インフレや政治不信の払拭は難しく、レアル相場反発も目先困難と考えます。(瀧澤)

今週・来週の主要経済指標と政治スケジュール

6/6(月)

(米)イエレンFRB議長 講演
(独)4月 製造業受注(前月比)
3月:+1.9%
4月:(予)▲0.5%

6/7(火)

(欧)1-3月期 実質GDP(確報、前期比)
10-12月期:+0.3%
1-3月期:(予)+0.5%(1次速報:+0.5%)
(独)4月 鉱工業生産(前月比)
3月:▲1.3%
4月:(予)+0.7%
(豪)金融政策決定会合
オフィシャル・キャッシュレート:1.75%⇒(予)1.75%
(他)ブラジル 金融政策委員会(COPOM、〜8日)
Selic金利誘導目標:14.25%⇒(予)14.25%
(印)金融政策見直し
レポ金利:6.5%⇒(予)6.5%

6/8(水)

(日)1-3月期 実質GDP(2次速報、前期比年率)
10-12月期:▲1.7%
1-3月期:(予)+2.0%(1次速報:+1.7%)
(日)5月 景気ウォッチャー調査
現状 4月:43.5、5月:(予)43.4
先行き 4月:45.5、5月:(予)46.1
(中)5月 貿易統計(米ドル建て、前年比)
輸出 4月:▲1.8%、5月:(予)▲4.2%
輸入 4月:▲10.9%、5月:(予)▲6.8%
(他)ブラジル 5月消費者物価(IPCA、前年比)
4月:+9.28%
5月:(予)+9.29%

6/9(木)

(日)4月 機械受注
(船舶・電力除く民需、前月比)
3月:+5.5%、4月:(予)▲3.0%
(中)5月 消費者物価(前年比)
4月:+2.3%
5月:(予)+2.3%
(中)5月 生産者物価(前年比)
4月:▲3.4%
5月:(予)▲3.1%
(他)ニュージーランド 金融政策決定会合
オフィシャル・キャッシュレート:2.25%⇒(予)2.0%

6/10(金)

(米)6月 ミシガン大学消費者信頼感指数(速報)
5月:94.7、6月:(予)94.0
(他)ロシア 金融政策決定会合
1週間物入札レポ金利:11.0%⇒(予)11.0%

6/12(日)

(中)5月 鉱工業生産(前年比)
4月:+6.0%
5月:(予)+6.0%
(中)5月 都市部固定資産投資(年初来累計、前年比)
4月:+10.5%
5月:(予)+10.5%
(中)5月 小売売上高(前年比)
4月:+10.1%
5月:(予)+10.1%

注)上記の日程及び内容は変更される可能性があります。

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