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米中景気指標の改善と米早期利上げ懸念の後退で、今週もリスク選好型相場が継続か

2016/04/05
提供:三菱UFJ国際投信

荒武 秀至の今週の注目ポイント!

  • 米中景気の改善期待と早期の米利上げ再開懸念の後退で、今週もリスク選好型の相場展開を予想
  • 3月の米雇用統計とISM製造業景気指数が改善し底堅い景気回復を印象付ける一方、ハト派的なイエレンFRB議長発言で早期利上げ懸念は後退
  • 3月の中国の製造業PMI(政府)は昨年7月以来初めて景気拡大を示す50超となり、政府の景気刺激策の効果を確認

「投資環境ウィークリー」4月4日号より抜粋

PDFです。新しいウィンドウで開きます。 「投資環境ウィークリー」全文はこちら(PDF)

先週の株式市場では、NYダウが+1.58%上昇、日経平均は▲4.93%、ドイツDAX(R)は▲2.28%下落とまちまち。為替市場では米ドルが全面安となり、対米ドル上昇率は、南ア: +5.13%、マレーシア: +3.75%、ブラジル: +3.46%、ニュージーランド: +3.26%、豪州: +2.26%、ポーランド: +2.26%と、リスク感応度の高い通貨ほど上昇する典型的なリスク選好相場でした。先週末のNY原油先物価格は1バレル36.79ドルと前週比2.67ドル下落するも資源国通貨の上昇を妨げませんでした。
為替市場のリスク選好を促したのは、米国の早期利上げ懸念の後退と米景気の底堅さ、中国の金融市場の安定と同国景気減速懸念の後退などでした。イエレン米FRB議長は、29日の講演で利上げは慎重に判断すると発言。直前1週間に複数の地区連銀総裁が4月の利上げの可能性を示唆したことから市場で高まっていた早期利上げ懸念を払拭しました。これを受けて米2年債利回りは先週末に0.724%と前週末の0.871%より低下しました。一方、3月の米非農業部門雇用者増減(前月差)は+21.5万人と前月の+24.5万人を下回りつつ市場予想の20.5万人を超過し、平均時給の前年比も+2.3%と前月と同率で市場予想の+2.2%をやや超過。雇用市場の底堅い回復を印象付けるものの、早期利上げを連想させるほどには強すぎないという絶妙な内容でした。また、同月の米ISM製造業景気指数は51.8と前月の49.5より上昇し、市場予想の51.0を超過。活動拡大を示唆する50超えは昨年8月以来です。

年初に世界的なリスク回避を促した中国の金融市場も安定化。上海総合指数は前週比+1.01%と株価は堅調で、人民元も対米ドルで+0.53%上昇。当局は同相場基準値を高めに推移させました。また、同国の3月の製造業PMI(政府)は50.2と前月の49.0より大きく上昇、政府の景気刺激策がようやく奏功し始めた模様です(6頁)。
しかし、米景気指標が今後も強含めば早期利上げ観測が浮上し米ドル高が再燃、人民元相場の基準値も引下げられるでしょう。経済・政治状況の悪化する南アやブラジルの通貨が大きく上昇するなど、足元の相場には危うさも伴います。もっとも、材料難の中で今週も危うさをはらんだリスク選好の継続が予想されます。


◆米国:5日のISM非製造業景気指数(3月)は雇用指数に注目。前月の同指数悪化が株価下落などに伴う一時的なものかが焦点です。6日のFOMC議事録(3月15-16日分)では、中国景気、原油価格、米ドル相場等の議論が注目されます。

◆豪州:5日の金融政策会合は据置きの見通し。声明では、前回会合時より先週1日にかけて対米ドルで+7.0%上昇した豪ドル相場への言及の有無が焦点です。前回会合の議事録は中国経済の議論が多く、同国経済に対する評価も注目されます。

◆インド:5日の金融政策決定では利下げ(6.75%→6.5%)を予想。落着いた物価、財政再建指向の来年度予算案が利下げ余地を生むでしょう。声明は今後の追加利下げ等は示唆せず、政策はデータ次第との姿勢を示すと予想されます。(入村)

今週・来週の主要経済指標と政治スケジュール

4/4(月)

(米)ローゼングレン・ボストン連銀総裁 講演)
(米)2月 製造業受注(前月比)
1月:+1.6%
2月:(予)▲1.8%

4/5(火)

(日)2月 現金給与総額(速報、前年比)
1月:0.0%、2月:(予)+0.2%
(米)エバンス・シカゴ連銀総裁 講演(香港)
(米)3月 米供給管理協会(ISM) 非製造業景気指数
2月:53.4、3月:(予)54.1
(豪)金融政策決定会合
キャッシュ・レート:2.0%⇒(予)2.0%
(印)金融政策決定
レポレート:6.75%⇒(予)6.50%

4/6(水)

(日)2月 景気動向指数(速報、先行CI)
1月:101.8
2月:(予)99.8
(米)FOMC(連邦公開市場委員会)議事録(3月15・16日分)
(米)メスター・クリーブランド連銀総裁 講演
(独)2月 鉱工業生産(前月比)
1月:+3.3%
2月:(予)▲1.8%

4/7(木)

(米)イエレンFRB議長、バーナンキ前議長、
グリーンスパン元議長、ボルカー元議長の討論会
(米)ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 講演
(欧)ECB議事要旨
(他)IMF 世界経済見通し 公表(ワシントン)
(中)3月 外貨準備高
2月:3兆2,023億ドル
3月:(予)3兆2,055億ドル

4/8(金)

(日)2月 経常収支(季調値)
1月:+1兆4,924億円
2月:(予)1兆5,719億円
(日)3月 景気ウォッチャー調査
現状 2月:44.6、3月:(予)46.4
先行き 2月:48.2、3月:(予)48.3
(日)3月 消費者態度指数
2月:40.1、3月:(予)40.4
(他)ブラジル 3月 消費者物価(IPCA、前年比)
2月:+10.36%
3月:(予)+9.43%

注)上記の日程及び内容は変更される可能性があります。

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