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【2月1日号】金融市場を大きく揺るがす日米欧の金融政策 ー 米国は3月FOMCで利上げできるか?

2016/02/02
提供:三菱UFJ国際投信

荒武 秀至の今週の注目ポイント!

  • 先週29日は、日銀マイナス金利導入で「世界同時株高・金利低下・円安」が進行
  • 日銀は金利マイナス幅拡大、ECBも追加緩和が予想されるなか、FRBがドル高要因の3月利上げができるか注目
  • 今週は1日の中国PMI、1日の米国アイオワ州党員集会、5日の米国雇用統計が焦点

「投資環境ウィークリー」2月1日号より抜粋

PDFです。新しいウィンドウで開きます。 「投資環境ウィークリー」全文はこちら(PDF)

昨年来、金融市場は原油と中国に揺さ振られてきましたが、先週は主要国金融政策が大きく影響しました。1月21日に欧州中銀(ECB)が次回3月10日での追加金融緩和を示唆、米連銀は先週26-27日のFOMC(連邦公開市場委員会)声明文で次回3月15-16日会合での利上げの可能性を残し、日銀は29日の会合でマイナス金利導入を発表しました。金融市場は、米国FOMC直後は株安に反応しましたが、29日は日銀マイナス金利導入をうけ世界同時株高・金利低下・円安が進みました。

日米欧の全体では、量的緩和に伴う流動性供給が続くので、増加する流動性が株式・不動産などの資産市場に染み出すと予想されます。日銀は現状年間80兆円、ECBは同93兆円(=月間600億ユーロ×12ヵ月×130円)流動性を増やすので、資産市場には朗報です。また、米国の量的緩和は現状維持でドル残高は一定ですが、円とユーロは発行量が増えて薄まるため、対ドルで円安とユーロ安が進む見通しです。また、円よりユーロの供給量が多いので、ユーロ安円高が予想されます。

流動性供給は、良好な投資環境をもたらす一方、悪材料が浮上すると投資資金が引っ込むため、市場の価格変動が増幅する恐れがあります。銀行規制の強化に加え、エネルギー企業及び低格付け企業の破綻リスクを勘案し、米国では商工業向け融資・商業用不動産向け融資に厳格化の兆候も窺えます。ただ、2000年ITバブル崩壊や2008年金融危機とは全く異なり、今回は、堅調な米国経済と底割れ回避の中国、健全な金融システム、日欧金融緩和が良好な投資環境を支えましょう。

日銀当座預金への金利適用は3層構造で、(1)基礎残高には+0.1%適用(昨年の当座預金平残までの残高)、(2)マクロ加算残高にはゼロ%適用(所要準備と貸出支援基金と被災地支援オペ残高と経済成長を加味した増分)、(3)政策金利残高には▲0.1%適用(当座預金残高から基礎残高とマクロ加算残高を控除した分)に分類されます。即ち、実際に▲0.1%が適用される残高は限られ、今後、年間約80兆円のペースで増加する当座預金残高の一部が適用対象となります。2月15日の10-12月期GDPや3月春闘と決算を見極めた上で、展望レポート発表の4月27-28日会合で金利のマイナス幅拡大(▲0.1%→▲0.7%?)や、日銀購入対象拡大(地方債・政府機関債・外債?)と量の増額(年間増加80兆円→90兆円?)もありえます。

今週は、米国・中国・ブラジルの経済指標に注目です。

◆米国:1日のISM製造業と3日のISM非製造業と5日の雇用統計が、3月15-16日FOMCでの利上げ有無を見分ける判断材料ですが、来週2月10-11日のイエレンFRB議長による上下院での半年次議会証言も重要な手がかりとなりましょう。
◆中国:1日の国家統計局のPMIは、製造業が12月49.7→1月49.4、非製造業が12月54.5→1月53.5に各々減速しましたが、景気底割れは回避できる見通しです。
◆ブラジル:2日の鉱工業生産と5日の消費者物価は不況下の物価高が予想されますが、他方、通貨レアルは悪材料にも反応薄になりつつあるようです。(荒武)

今週・来週の主要経済指標と政治スケジュール

2/1(月)

(米)フィッシャーFRB副議長講演
(米)1月 米供給管理協会(ISM)
製造業景気指数
12月:48.0
1月:(予)48.5
(米)アイオワ州党員集会
(中)1月 製造業PMI(国家統計局)
12月:49.7
1月:49.4

2/2(火)

(米)カンザスシティー連銀総裁講演
(米)ヤフー 2015年10-12月期決算発表
(米)エクソンモービル2015年10-12月期決算発表
(豪)金融政策決定会合
キャッシュレート:2.00%⇒(予)2.00%
(他)ブラジル 12月 鉱工業生産(前年比)
11月:▲12.4%
12月:(予)▲10.8%

2/3(水)

(日)1月 消費者態度指数
12月:42.7
1月:(予)42.5
(米)1月 新車販売台数(輸入車含む、年率)
12月:1,722万台
1月:(予)1,755万台
(米)1月 ADP雇用統計
(民間部門雇用者増減数、前月差)
12月:+25.7万人、1月:(予)+19.5万人
(米)1月 米供給管理協会(ISM)非製造業景気指数
12月:55.3、1月:(予)55.3
(米)ゼネラルモーターズ2015年10-12月期決算発表
(英)金融政策委員会(MPC、〜4日)
資産買入れ規模:
3,750億£⇒(予)3,750億£

2/4(木)

(米)コノコ・フィリップス 2015年10-12月期決算発表

2/5(金)

(日)12月 景気動向指数(速報、一致CI)
11月:111.9
12月:(予)111.0
(米)12月 貿易収支(通関ベース)
11月:▲424億ドル
12月:(予)▲427億ドル
(米)1月 雇用統計
非農業部門雇用者増減数(前月差)
12月:+29.2万人、1月:(予)+20.0万人
失業率 12月:5.0%、1月:(予)5.0%
平均時給(前年比)
12月:+2.5%、1月:(予)+2.2%
(他)ブラジル 1月消費者物価(IPCA、前年比)
12月:+10.67%
1月:(予)+10.51%

注)上記の日程及び内容は変更される可能性があります。

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