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“夏の米国株市場~テレビ討論会後の「確トラ」シナリオへ”
“夏の米国株市場~テレビ討論会後の「確トラ」シナリオへ”
2024/7/2
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘
“夏の米国株市場~テレビ討論会後の「確トラ」シナリオへ”
- 6/27に開催された米大統領選のテレビ討論会は、株式市場の認識を「もしトラ(もしもトランプが大統領になったら)」から「確トラ(確実にトランプが大統領)」へとシフトさせる結果となったのだろうか。
- トランプ氏の公約集「アジェンダ47」では、通商政策で殆どの外国製品を対象にした「普遍的基本関税」の導入や中国の最恵国待遇の撤廃など、関税引き上げや対中政策が盛り込まれているほか、産業政策で自動車産業の救済、気候変動問題に関する国際的枠組みに関する「パリ協定」からの再離脱、低コストのエネルギーと電力の提供、石油などの生産者への減税などが打ち出されている。外交政策ではウクライナ紛争の停止とともに、ウクライナ向け備蓄用費用の欧州への払い戻し請求など「アメリカ・ファースト」の復活を主張。更に、不法移民の取り締まりにとどまらず合法的移民についても制限を強化するとの公約も打ち出している。
- 広範囲な高い関税、および移民の規制強化に伴う人手不足はインフレ再加速に繋がるだろう。CMEグループ「FedWatch」によれば6月末時点で63%の確率で年内2回(合計0.50ポイント)の政策金利引き下げが織り込まれている。これが米国株市場の堅調な推移を下支えしている。「ニュー・トランプ」は第1次政権時のような株式市場フレンドリーというわけにはいかないだろう。
- 他方、不法移民の取り締まりに伴う収容施設の運営会社の業績向上が見込まれるほか、「アメリカ・ファースト」の外交政策に伴う同盟国への防衛費負担の要求強化は防衛産業への追い風となるだろう。また、低コストのエネルギーと電力の提供を目指すなかで「脱炭素」も無視できないとなれば、原子力発電のウェイトも高まることが想定される。
- 民主党も手をこまねいているだけではないだろう。新たな候補者で形勢逆転を図ることで「トランプ・トレード」が一時的となる可能性も残っている。
- 今月26日からパリオリンピックが開催される。オン・ホールディング(ONON)やデッカーズ・アウトドア(DECK)のような新興のスポーツ関連アパレル・靴ブランドの躍進が期待される。他方、業界首位のナイキ(NKE)は3-5月期決算の発表を受けて株価が大幅に下落と対照的な動きとなっている。業界の新興企業が首位企業のシェアを奪って成長する構図が当面続く可能性もあろう。また、オリンピックをはじめとして世界的なスポーツイベントは、ゲーム会社にとっても書き入れ時だ。IOC(国際オリンピック委員会)も「eスポーツ」をオリンピックへの導線として戦略的に活用しようという動きもある。AI(人工知能)の活用でeスポーツのイノベーションも期待されよう。(笹木)
- 7/2号は、エアロバイロンメント(AVAV) 、BWXテクノロジーズ(BWXT)、コアシビック(CXW)、エレクトロニック・アーツ(EA)、ジェフェリーズ・フィナンシャル・グループ(JEF)、テレダイン・テクノロジーズ(TDY)を取り上げた。
S&P500業種別およびダウ平均構成銘柄騰落率(6/28現在)
| 7月1日(月) | - 米建設支出(5月)、 米ISM製造業景況指数 (6月)、S&Pグローバル米製造業PMI(6月)
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| 7月2日(火) | - パウエルFRB議長とラガルドECB総裁がECBフォーラムパネル討論会に参加、
- 米自動車販売(6月)、米求人件数(5月)
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| 7月3日(水) | - 米FOMC議事要旨 (6月11、12日開催分)、ニューヨーク連銀総裁がECBフォーラムのパネル討論会に参加
- 米ADP雇用統計 (6月)、米新規失業保険申請件数 (6月29日終了週)、米貿易収支 (5月)、S&Pグローバル米サービス業・総合PMI(6月)、米製造業受注 (5月)、米ISM非製造業総合景況指数(6月)
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| 7月4日(木) | - 米独立記念日の祝日で米株式・債券市場休場、 英総選挙
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| 7月5日(金) | - 米ニューヨーク連銀総裁が基調講演
- 米雇用統計(6月)
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| 7月6・7日(土・日) | |
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| 7月8日(月) | - ニューヨーク連銀1年インフレ期待(6月)、消費者信用残高(5月)
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- 1971年設立の防衛産業請負業者。無人航空機の設計・製造をはじめ、戦術ミサイルシステムや関連サービスを提供。商用電気自動車用バッテリーの高速充電システムとサービスなども提供する。
- 6/26発表の2024/4期4Q(2-4月)は、売上高が前年同期比5.9%増の1.96億USD、非GAAPの調整後EPSが同56.6%減の0.43USD。入金済受注残は同5.6%減の4.00億USDも、調整後粗利益率は同1ポイント上昇の40%。請負サービス(同27%減収)が同25ポイント上昇の38%へと改善した。
- 2025/4通期会社計画は、売上高が前期比10-14%増の7.90-8.20億USD、調整後EPSは同6-17%増の3.18-3.49USD。バイデン政権は4/26、ウクライナに対し支援額としてはこれまでで最大60億ドルの追加の軍事支援を行うと発表。イスラエルに対しても3/29、追加の軍事支援を承認。イスラエルはパレスチナ自治区ガザへの攻撃を続ける一方、レバノンのシーア派組織ヒズボラとの攻撃応酬激化。
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- 1867年設立の原子力部品専門メーカー。民間原発産業向けに精密加工部品・サービスを提供し、米国政府向けに精密海軍原子力部品・原子炉・核燃料の設計・エンジニアリング・製造に従事。
- 5/6発表の2024/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比6.3%増の6.04億USD、非GAAPの調整後EPSが同9.1%増の0.76USD。売上比率81%の政府向け事業が同6%増収、5%営業減益(85.7百万USD)に対し、商業向け事業が同7%増収、営業利益5.7倍(8.6百万USD)と利益面で貢献大。
- 通期会社計画は、売上高が前期比4.2%増の26.00億USD、調整後EPSが同1-6%増の3.05-3.20USDと従来計画据え置き。27日実施のバイデン大統領とトランプ前大統領とのテレビ討論会でトランプ氏の大統領選勝利の可能性が高まったとの見方が広がった。前政権は気候変動対策に消極的な中でも原発政策は積極的に取り組むスタンスだったことから「トランプ次期政権」の恩恵が期待される。
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コアシビック(CXW)市場:NYSE・・・2024/8/7に2024/12期2Q(4-6月期)の決算発表を予定
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- 1983年設立。米政府機関が使用の不動産所有・管理を行うREITを運用。主に矯正施設・拘置所・居住型再入国施設など公共施設管理を行う他、再犯防止目的リハビリや教育プログラム等を提供。
- 5/8発表の2024/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比9.3%増の5.00億USD、非GAAPの調整後EPSが同92.3%増の0.25USD。施設稼働率が75.2%と2020年以降で四半期最大となったほか既存負債の借換え利率抑制などコスト削減奏功により純負債の調整後EBITDA倍率が2.7倍へ改善した。
- 通期会社計画を上方修正。調整後EPSを前期比8-25%増の0.66-0.76USD(従来計画0.58-0.72 USD)、調整後1株当たりFFO (不動産投資信託における賃料収入からの現金収入)を同6-13%増の1.56-1.66USD(同:1.46-1.61USD)とした。トランプ前大統領は不法移民を犯罪者として厳しく取り締まるとしており、同社管理施設への収容増加・稼働率の上昇など業績への恩恵が見込まれよう。
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- 1982年設立の娯楽向けソフトウェアメーカー。ゲーム機、PC、スマホ等向けゲームを開発し世界中に販売。FIFA、NBA、NFL、F1など幅広いスポーツの商標使用ライセンスを取得しeスポーツに注力。
- 5/7発表の2024/3期4Q(1-3月)は、売上高が前年同期比5.1%減の17.79億USD(会社計画:16.25-19.25億USD)、EPSが前年同期の▲0.04USDから0.67USD(同:0.25-0.68USD)へ会社予想上限近くへ黒字転換。売上高からオンラインゲーム繰延収益の影響除く純受注額は同14.4%減の16.66億USD。
- 2025/3通期会社計画は、売上高が前期比6-1%減の71-75億USD、EPSが同29-15%減の3.34-4.00USD。IOC(国際オリンピック委員会)は7月にパリで開催の総会で、IOC主催のeスポーツ大会「Olympic Esports Games」を新設することを決定したことは中長期的な追い風となろう。また、2025年ローンチ予定の「カレッジ・フットボール」は26年に向けて業績拡大の牽引役として期待される。
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- 1962年設立の総合金融サービス企業。投資銀行や資本市場業務、アセットマネジメント、直接投資を米国内外で行う。独立系投資銀行で世界最大。21年に三井住友フィナンシャルGと資本業務提携。
- 6/26発表の2024/11期2Q(3-5月)は、営業収益が前年同期比59.6%増の16.56億USD、EPSが同12.8倍の0.64USD。主力の投資銀行&資本市場収入が同41%増の14.94億USDに加え、アセットマネジメント収入も前年同期▲30.9百万USDから1.56億USDへ伸長。経費率84.3%へ14ポイント低下。
- 2Q年率リターンの調整後有形株主資本(優先証券など外部に利益が流出しやすい資本を除く)に対する比率が同8.5ポイント上昇の9.2%へ改善するなか、四半期配当を前年同期比0.05USD増配の0.35USDとするなど、引き続き株主への利益還元に積極的。また、資本提携する三井住友フィナンシャル・グループとの協業を米国以外にも拡大。フリードマン社長は日本株市場に注目している。
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(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。
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- 1960年設立の電子・通信機器メーカー。航空機向けに無線・衛星システムと通信設備を提供。計装、デジタル画像、航空宇宙・防衛電子機器、エンジニアリングシステムの4事業セグメントを営む。
- 4/24発表の2024/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比10.6%減の6.00億USD(会社計画5.40-5.90億USD)、非GAAPの調整後EPSが同35.4%減の0.51USD(同:0.22-0.38USD)とそれぞれ会社予想を超過。売上比率69%の半導体検査は同1%減収もAI(人工知能)関連のメモリーが61%増収。
- 2024/12期2Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比2%減?6%増の6.68-7.25億USD、調整後EPSが同19%減?6%増の0.64-0.84USDと前四半期比の増収増益を見込む。同社は半導体検査ほかシステム検査、ワイヤレス検査、およびロボティクスの4事業を営むなか、生成AI(人工知能)に係る広帯域メモリー(HBM)の検査需要および物流DXに係るロボティクスの業績牽引が期待される。
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- (※)決算発表の予定は6/28現在であり、変更される可能性があります。
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