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“アプリの無いスマホ~エッジAIとパワー半導体の組合せ”
“アプリの無いスマホ~エッジAIとパワー半導体の組合せ”
2024/6/25
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘
“アプリの無いスマホ~エッジAIとパワー半導体の組合せ”
- スマホからアプリが消えるのだろうか? 文字や音声などを通じた日常的な会話・対話から様々なコンテンツを生成する「生成AI(人工知能)」は、OpenAI社が2022年11月に会話型AIサービス「CharGPT」をリリースして以来、世界を席巻している。
- 今年1月9-12日に米ラスベガスで開催された世界最大のテクノロジー見本市「CES」では、様々なことをアプリなしに音声操作で実行する、最先端のモバイル端末(デバイス)が既に登場していた。その端末は高性能AIを搭載し、ユーザーの行動を学習し、ユーザーが望む行動を実行できるようにアップデートされる。必要なアプリを探す必要もなくモバイル端末に搭載されたAIにやりたいことを伝えるだけで済むような時代がすぐそこまで来ているのだろうか。
- 米国ウィークリー2024年1月16日号「CESの投資視点(エッジAIと省電力半導体)と銀行決算」でも、半導体大手クアルコム(QCOM)について、「スマホやノートPCで大規模言語モデル(LLM)を実行できる半導体の新製品を開発したほか、IoT(モノのインターネット)端末向けにも独自LLMの提供を始めた。更に、開発環境も整備するなど、AIをデバイスに直接搭載しそのデバイスで処理を行う『エッジAI』のプラットフォーマーとして存在感を示し始めた。」と述べた。更に、「エッジAIは、車やスマホ、ノートPCなどに組み込まれることから、クラウドAIと異なり消費電力を抑えることが求められる。その意味では低電力消費の半導体設計を特徴とするアーム・ホールディングス(ARM)の存在感が増し、スマホに続き他の領域でもシェアを伸ばしていくことが期待される。」とした。この点は今でも基本的に変わっていない。
- 現時点で付け加えるなら、AIを端末に搭載する「エッジAI」は生成AI稼働に伴う消費電力の課題を解決する必要があり、そのためには半導体素材を従来のシリコンからSiC(炭化ケイ素)など新素材のパワー半導体に置き換えることが必要だ。スマホだけでなく、自動車、そして様々なデバイスに係るIoT(モノのインターネット)でも同様にパワー半導体の需要が高まると見込まれよう。
- 27日の米大統領候補者テレビ討論会、28日のイラン大統領選、30日のフランス国民議会選、来月4日のイギリス総選挙と、重要な政治日程が目白押し。来月初の主要経済指標の発表も相まって外国為替市場、債券市場とともに米国株市場も価格変動性が高まる展開が予想される。ただ、もう少し先を見ると来月26日からパリオリンピックが開催される。「平和の祭典」時に地政学リスクも顕在化しにくい面もあるだろう。躍進中のスポーツ関連ファッションのブランドが更なる飛躍の好機となることが期待されよう。(笹木)
- 6/25号は、コムキャスト(CMCSA)、グローバルファウンドリーズ(GFS)、マイクロチップ・テクノロジー(MCHP)、オン・セミコンダクター(ON)、オン・ホールディング(ONON)、STマイクロエレクトロニクス(STM)を取り上げた。
S&P500業種別およびダウ平均構成銘柄騰落率(6/21現在)
| 6月25日(火) | フェデックス、カーニバル |
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| 6月26日(水) | マイクロン・テクノロジー、ゼネラル・ミルズ、ペイチェックス |
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| 6月27日(木) | ナイキ、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス、マコーミック |
| 6月24日(月) | |
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| 6月25日(火) | - 米クックFRB理事と 米ボウマンFRB理事が基調講演、米2年債入札
- 米FHFA住宅価格指数(4月)、 米主要20都市住宅価格指数(4月)、米消費者信頼感指数(6月)
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| 6月26日(水) | - 米FRB年次銀行ストレステスト結果公表、米5年債入札、MWC上海(28日まで)
- 米新築住宅販売件数(5月)
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| 6月27日(木) | - 米大統領選候補者、第1回テレビ討論会(ジョージア州アトランタ)、米7年債入札
- 米卸売在庫 (5月)、 米新規失業保険申請件数(22日終了週)、米耐久財受注(5月)、米GDP(1Q、確定値)、米中古住宅販売成約指数(5月)
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| 6月28日(金) | - 米リッチモンド連銀総裁が基調講演、イラン大統領選
- 米個人所得・支出(5月)、 米個人消費支出(PCE)物価指数(5月)、米ミシガン大学消費者マインド指数・確定値(6月)
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| 6月29・30日(土・日) | - 次世代大型ロケット「H3」3号機打ち上げ、 米ニューヨーク連銀総裁が国際決済銀行(BIS)のイベントでスピーチ、米クリーブランド連銀総裁が退任、仏総選挙(第1回投票)
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| 7月1日(月) | - S&Pグローバル米国製造業PMI・確定値(6月)、建設支出(5月)、ISM製造業景況指数・支払価格・新規受注・雇用(6月)
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- 1963年設立のケーブルテレビ最大手企業。CATVや高速インターネットを扱う接続&プラットフォーム部門、従来のメディア関連NBCユニバーサル事業のコンテンツ&エクスペリエンス部門を展開。
- 4/25発表の2024/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比1.2%増の300.58億USD、非GAAPの調整後EPSが同13.9%増の1.04USD。売上比率67%の接続&プラットフォーム部門が同0.6%増収、コンテンツ&エクスペリエンス部門が同1.1%増収。住宅向け接続収入の利益率改善でフリーキャッシュフローが成長。
- 2024/12期会社計画は未公表。ブロードバンド、ビデオ、音声、ワイヤレス、その他を提供する接続サービス「XFINITY」ブランドがデータ量増大に伴い1ユーザー当たり平均収入(ARPU)拡大。また、テーマパーク事業はユニバーサル・スタジオ・ジャパンの「SUPER NINTENDO WORLD」で「ドンキーコング・カントリー」が年内完成予定。業績・現金収支が堅調も、足元株価下落で予想PER10倍未満で割安感。
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- 半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)から分離独立して2009年設立の半導体受託製造(ファウンドリ)企業。ファウンドリで世界3位。筆頭株主はアブダビ首長国政府系の投資機関。
- 5/7発表の2024/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比15.9%減の15.49億USD(会社予想15.0-15.4億USD)、非IFRSの調整後EPSが同40.4%減の0.31USD(同:0.18-0.28USD)。調整後粗利益率も同2.4ポイント低下。業界全体の在庫調整から立ち上がりを受け売上・利益とも会社予想を上回った。
- 2024/12期2Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比14-11%減の15.90-16.40億USD、調整後EPSが同55-36%減の0.24-0.34USD。今年2月、国内での半導体製造強化に関する「CHIPS法」に基づき半導体製造施設の新設・拡張・現代化のため商務省との間で約15億ドルの助成金に係る予備的覚書に署名。同社は欧州でも仏政府支援の下、STマイクロエレクトロニクスと共同で工場建設中。
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- 1989年設立の半導体製品メーカー。様々な制御アプリケーションに組み込む、幅広い半導体製品を取り扱う。産業、自動車、消費財、航空宇宙・防衛他各分野で世界計12万件超の顧客を擁する。
- 5/6発表の2024/3期4Q(1-3月)は、売上高が前年同期比40.6%減の13.25億USD(会社予想12.25 ‐14.25億USD)、非GAAPの調整後EPSが同65.2%減の0.57USD(同:0.46-0.68USD)。顧客の短期的在庫調整の影響を受けフリーキャッシュフローも同30%減(7.93億USD)も、四半期配当は同25.7%増配。
- 2025/3期1Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比47-45%減の12.2-12.6億USD、調整後EPSが同71-66%減の0.48-0.56USD。次期ローンチが予想されるアップル(AAPI)の生成AI(人工知能)対応iPhoneをはじめ「エッジAI」では同社強みのマイクロコントローラ(電子機器の制御用に特化された半導体チップ)需要増が期待される。また、3月末負債比率が前期末比10.0ポイント改善の37.8%。
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- 1999年設立の半導体ソリューション企業。電力ソリューション(PSG)、先端ソリューション(ASG)、インテリジェント・センシング(ISG)の3事業グループを営む。センサーほか包括的ポートフォリオを提供。
- 4/29発表の2024/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比5.0%減の18.62億USD(会社予想18-19億USD)、非GAAPの調整後EPSが同9.2%減の1.08USD(同:0.98-1.10USD)。エネルギー需要に伴うパワー半導体需要増を受けてPSGが同2%増収と堅調も、ISGが同18%減収、ASGが同6%減収。
- 2024/12期2Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比20-15%減の16.8-17.8億USD、調整後EPSが同35-26%減の0.86-0.98USD。同社は電力制御に係るパワー半導体に関しSiC(炭化ケイ素)半導体事業の垂直統合化を推し進めており、SiC結晶から同結晶を切り出して作るウエハー、ウエハー上に作製するパワー素子、同素子をパッケージに収めたパワーモジュールまで自社で手掛ける。
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- 2010年設立。スイス・チューリッヒ拠点のランニング・シューズメーカー。着地時の衝撃吸収システムに係る特許を保有し、多方向へのクッショニングを可能にするなど高性能シューズに強みを有する。
- 5/14発表の2024/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比20.9%増の5.08億CHF(スイスフラン)、非IFRSの調整後EPSが同2.2倍の0.33CHF。マラソンやテニス分野で同社製品使用選手の活躍によるブランド浸透、および自社店舗・ネット通販を通じた直接販売が伸長。粗利益率も同1.4ポイント改善。
- 通期会社計画は、売上高を前期比30%増の22.9億CHF(従来計画:22.5億CHF)へ上方修正、粗利益率を同0.4ポイント上昇の60%で据え置き。スイス出身テニスのフェデラー選手が「ソフトな着地と爆発的な蹴り出し」という基本コンセプトを気に入って同社へ出資。有力アスリートとの提携積極化と高価格帯での差別化戦略が奏功。7/26開催のパリ五輪は同社ブランドにとって飛躍舞台となろう。
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(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。
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- スイス本拠の総合半導体メーカー。自動車・ディスクリート(ADG)、アナログ・微小電気機械システム・センサー(AMS)、マイクロコントローラー・デジタル集積回路(MDG)の3事業セグメントを営む。
- 4/25発表の2024/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比18.4%減の34.65億USD(会社予想34.5〜37.5億USD)、粗利益率が同8.0ポイント低下の41.7%(同:42.3%)、EPSが同50.9%減の0.54USD。ADG事業が同9.8%、AMS事業が同13.1%、MDG事業が同26.3%と、3事業がそれぞれ減収だった。
- 2024/12期2Q(4-6月)会社計画は、前年同期比29-23%減の30.8-33.2億USD、粗利益率が同11-7ポイント低下の38-42%。来るべき、デバイス(端末)にAI(人工知能)が実装される「エッジAI」の時代には、半導体素材が従来のシリコンからSiC(炭化ケイ素)パワー半導体のような電気効率の優れた素材が高まる見込み。同社はSiC半導体で世界シェア首位、予想PER(株価収益率)も19.0倍と割安。
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- (※)決算発表の予定は6/21現在であり、変更される可能性があります。
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