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“0.618戻し、エネルギー、半導体製造、歳出・歳入法案”

2022/8/16
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘

“0.618戻し、エネルギー、半導体製造、歳出・歳入法案”

  • 米国株相場は、12日にS&P500株価指数で年初来高値から年初来安値までの下落幅の半値戻しを達成。「恐怖指数」のVIX指数も20ポイント割れまで低下するなど、投資家心理が改善しつつある。この要因として、6月中旬以降のガソリン価格低下を背景に、7月の消費者物価指数(CPI)および生産者物価指数(PPI)が伸び率鈍化を示したこと、7月の雇用統計が強い数字で景気後退リスクが遠のいたとみられたこと、および12日までのS&P500構成企業の2022年4-6月期決算発表で純利益が前年同期比9.7%増(リフィニティブ調査)と堅調だったことなど好材料が揃ったことが挙げられる。更に、FOMCが次回9月まで間隔が空くことから、グロース投資短期資金がガソリン価格低下傾向よりリバウンド好機と捉えて7月より流入していたことも挙げられよう。
  • テクニカル面では下げ幅半値戻しよりも0.618倍戻しの数値が注目される。ダウ平均では3万4200ドル、S&P500では4366ポイント、ナスダック総合指数では1万4000ポイントの近辺。また、25-27日に予定されているジャクソンホール経済シンポジウムでパウエルFRB議長がタカ派スタンスを示す可能性があること、および9月以降にFRBによるバランスシート縮小額拡大といった量的引き締め強化も予定される。8月下旬以降は相場の先行きへ要警戒だ。
  • ロシアからの天然ガス供給が削減されたことから欧州では電力料金が跳ね上がり冬場に向けての危機感が高まっている。これに対し、天然ガスの欧州への供給を増やすほか、欧州でも石炭火力発電の再活用、原子力発電所の稼働延長への機運が高まっている。液化天然ガスでは欧州への供給を開始したセンプラ・エナジー(SRE)、原発ではウランのカメコ(CCJ)が要注目だ。
  • 9日に米国で半導体産業支援法が成立。中国の半導体産業を牽制することを目標の1つとしているが、半導体の供給網を構成する原材料、化学薬品、消耗部品、、工業用ガスなど多種多様かつ精密な製造プロセスがあり、その中で必要不可欠な役割を独占的に果たす企業がある。半導体向け特殊樹脂でフッ素重合体のケマーズ(CC)や半導体製造向け材料サプライヤーでバルブ製造のインテグリス(ENTG)もそのようなタイプの企業だろう。
  • 12日に新たな歳出・歳入法案が可決。電気自動車(EV)などエコカーを購入する際の税額控除、期限を迎えるはずだった医療保険の補助を2025年まで3年延長も盛り込まれた。リチウムイオン2次電池の材料となるリチウムのアルベマール(ALB)や銅のフリーポート・マクモラン(FCX)等への見直し、および「健康」という生活最密着の医療保険サービスのユナイテッドヘルス・グループ(UNH)のディフェンシブ銘柄としての特徴が注目されよう。(笹木)
  • 8/16号では、カメコ(CCJ)インテグリス(ENTG)ピンタレスト(PINS)ラルフローレン(RL)ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)ゾエティス(ZTS)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびダウ平均構成銘柄の騰落率(8/12現在)

主要企業の決算発表予定

8月16日(火)アジレント・テクノロジー、ジャック・ヘンリー・アンド・アソシエーツ、ホーム・デポ、ウォルマート
8月17日(水)キーサイト・テクノロジーズ、バス&ボディワークス、アムコア、シスコシステムズ、シノプシス、ロウズ、TJX、ターゲット、アナログ・デバイセズ
8月18日(木)アプライド・マテリアルズ、ロス・ストアーズ、エスティローダー、網易(ネットイース)、タペストリー
8月19日(金)ディア
8月22日(月)ノードソン、パロアルトネットワークス、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ

主要イベントの予定

8月16日(火)
  • 米中間選予備選挙(アラスカ州、ワイオミング州)
  • 米住宅着工件数(7月)、鉱工業生産 (7月)
8月17日(水)
  • 米FOMC議事要旨(7月26、27両日開催分)
  • 米小売売上高(7月)、企業在庫(6月)
8月18日(木)
  • 米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(8月)、新規失業保険申請件数(13日終了週)、中古住宅販売件数(7月)、景気先行指標総合指数(7月)
8月22日(月)
  • シカゴ連銀全米活動指数(7月)
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

カメコ(CCJ)市場:NYSE・・・2022/10/27に2022/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1987年設立のカナダのウラン製造・販売企業。ウランの探査・採掘等のウラン部門、精製・変換等の燃料サービス部門を営む。米州、欧州、アジアの原発にウラン販売と燃料サービス提供を行う。
  • 7/27発表の2022/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比55.4%増の5.58億USD、非国際会計基準の調整後純利益が前年同期の▲38百万USDから72百万USDへ黒字転換。世界的原発見直し機運を背景に平均実現価格でウラン販売が同41%上昇、燃料サービスが同8%上昇と増収に寄与。
  • 通期会社計画は、売上高が前期比17.3-27.5%増の17.30-18.80億USD、資本的支出額が同51.5-76.8%増の1.50-1.75億USD。同社は世界最大のウラン鉱床を保有し、カナダ・サスカチュワン州のマッカーサー・リバーやキーレイクからの生産量は増加見通し。ウラン生産量世界首位のカザフスタンで国営カザトムプロムと合弁事業でインカイ鉱山での生産を行っており、業績寄与が期待される。

インテグリス(ENTG)市場:NASDAQ・・・2022/10/26に2022/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1966年設立の半導体製造業向け材料サプライヤー。洗浄液、プロセス用薬液ディスペンサー、高純度グラファイト、高純度シリコンカーバイドなど半導体製造の歩留まりを向上させる材料等を提供。
  • 8/2発表の2022/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比21.2%増の6.92億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同17.2%増の1.36億USD。特殊化学品&加工材料(SCEM)が同15%増収、微量汚染制御(MC)が同20%増収、先端材料ハンドリング(AMH)が同30%増収と全事業とも堅調に推移。
  • 2022/12期3Q(7-9月)会社計画は、半導体ウエハ表面研磨剤(スラリー)を製造するCMCマテリアルズ統合を経て、売上高が10.0-10.4億USD、調整後EBITDAマージンが30%(2Q実績30%)。統合による費用面のシナジー効果と負債減を見込む。供給制約が懸念される半導体の製造プロセスの中で腐食性の高い薬品、純水、溶剤、スラリーを最適に制御できるバルブを製造できる数少ない企業。

ピンタレスト(PINS)市場:NYSE・・・2022/11/4に2022/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 2008年設立のSNS企業。ユーザーが興味のあるテーマや趣味の写真共有のほか、趣味のビデオによるハウツー動画も投稿できるプラットフォームを運営。商品購入Eコマースサービスも提供する。
  • 8/1発表の2022/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比8.6%増の6.65億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同54.5%減の77百万USD。月間稼働ユーザー数が同5%減(4.33億人)も、1ユーザー当たり平均収入が同17%増で増収。利益面で調整後総費用が同31%増の5.80億USDと嵩んだ。
  • 2022/12期の会社計画は、3Q(7-9月)の増収率(前年同期比)が1桁台半ば、通期の調整後総費用が前期比35-40%増。世界最大の「物言う株主」で知られるエリオット・インベストメント・マネジメントが1日、同社筆頭株主になったと発表。エリオットは同社SNSのEコマースへの展開可能性に目を付けているとみられ、エリオットが最近投資した決済大手ペイパルHD(PYPL)との提携も期待されよう。

ラルフローレン(RL)市場:NYSE・・・2022/11/2に2023/3期2Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1967年設立の衣料品メーカー。高級衣料、アクセサリー、香水、インテリア用品等のデザイン・販売・流通を行う。ポロ・ラルフローレン、チャップス、ラグビー、クラブ・モナコなど主要ブランドを保有。
  • 8/9発表の2023/3期1Q(4-6月)は、売上高が前年同期比8.3%増の14.90億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同21.9%減の1.34億USD。コロナ禍中に積み上がった貯蓄を支えに中・高所得者層の高級品需要が堅調。一方、供給網混乱の影響を避けるため季節商品入荷を速め、利益率は悪化。
  • 通期会社計画(外国為替の影響を除く)は、売上高が前期比8%増を中心に1桁台後半の増収率、調整後営業利益率が同0.6-1.1ポイント上昇の14.0-14.5%。FRB発表の6月消費者信用残高は前月比0.88%増と5月の0.52%増から伸び加速。20年4月から実施の3回の給付金支給等により21年末の決済口座残高が4兆USDと2年間で約3兆USD増加。中・高所得者層の高級品需要が堅調だろう。

ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)市場:NYSE・・・2022/10/14に2022/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1974年設立。米国内外で管理医療システムを保有・運営。雇用主に対し従業員医療給付を提供するユナイテッドヘルスケア事業、およびヘルスケア情報・データを提供するオプタム事業を営む。
  • 7/15発表の2022/12期2Q(4-6月)は、営業収益が前年同期比12.6%増の803.32億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同18.5%増の5.57USD。保険料収入に対する支払いの割合を示す「メディカルケア・レシオ」が同1.3ポイント低下の81.5%と改善。営業利益率も同0.5ポイント上昇の8.9%。
  • 通期会社計画を上方修正。調整後EPSを前期比15.1%増の21.90USD(従来計画21.40USD)とした。株主還元(自社株買いと配当の合計)について営業キャッシュフロー増を背景に2Qに40億USDを実施。時価総額は製薬のファイザー(PFE)メルク(MRK)の合計額に匹敵。12日可決の歳出・歳入法案でも高齢者向け公的医療保険「メディケア」運営者として費用削減で重要な役割を果たそう。

ゾエティス(ZTS)市場:NYSE・・・2022/11/4に2022/12期3Q(7-9月)の決算発表予定 

(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。

  • 2012年にファイザー(PFE)から分離して設立。65年の歴史を持つグローバルなアニマルヘルス企業で、家畜およびコンパニオン(ペット)動物用の医薬品、ワクチン、検査機器などを手掛ける。
  • 8/4発表の2022/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比5.3%増の20.52億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同横ばいの5.67億USD。家畜事業が同4%減収も、コンパニオン動物事業が同11%増収。ドル高の影響を除く全体は、売上高が同8%増、調整後純利益が同9%増と堅調に伸びた。
  • 通期会社計画を下方修正。ドル高により売上高を前期比5.8-7.1%増の82.25-83.25億USD(従来計画82.25-83.75億USD)、調整後EPSを同5.7-7.5%増の4.97-5.05USD(同4.99-5.09USD)とした。コンパニオン動物の生活費支出は経済環境によって削減することが難しい性質と考えられるなか、モルガン・スタンレーによれば、ペット市場は2030年までに2750億USDと現在の約2倍に拡大する見通し。
  • (※)決算発表の予定は8/12現在であり、変更される可能性があります。
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