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2024-04-25 10:19:59

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “株式分割後、そして、今後の有望分野”

“株式分割後、そして、今後の有望分野”

2020/8/25
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘、李一承

“株式分割後、そして、今後の有望分野”

  • 「2兆ドル」と「2,000ドル」が株式市場で話題となっている一方、波乱要因になるのではないかと懸念する声も聞かれる。アップル(AAPL)の8/21終値の時価総額は2.12兆ドルに達し、年初来騰落率は70%を超えた。テスラ(TSLA)の8/21終値は2,049ドルとなり、年初来騰落率は4.9倍に達した。今月下旬にアップルが1対4、テスラが1対5の株式分割を予定しており、株式分割発表後から株価の上げ足を速めている。株式分割によって購入可能な金額が引き下げられて買いやすくなる面があるものの、企業の実体は変わらない。ファンダメンタルズを反映しない株価上昇に対する反動的な調整局面があり得ることに要注意だろう。
  • アップルについては、トランプ米大統領が中国テンセントの通信アプリ「ウィーチャット」が関わる取引を米企業に禁止する大統領を発令したことから、中国のiPhone愛好者が同端末を利用しなくなるのではないかと懸念されている。更に、テンセントが40%の持株比率を有し、世界的人気ゲーム「フォートナイト」を手掛ける米エピックゲームズ社がアップルストアの課金システムの手数料を巡って裁判を提起。エピックゲームズに呼応してアップルを批判する動きが相次いでいる。アップルの株価が米中摩擦にも左右されやすい面があると言えよう。
  • 今後の有望分野として以下の2点が挙げられる。(1)まず、テスラが先行している電気自動車(EV)に関する分野である。CO2に関し、米国の幾つかの州が自動車会社に一定台数のゼロエミッション車の製造を義務付けており、製造できない会社は他の自動車会社から「クレジット」(温暖化ガス排出権)を買う必要がある。EUでも自動車会社が販売する新車の平均CO2排出量が引き下げられる予定であり、クレジットの価値が高まろう。NYSEにADRを上場している中国の蔚来汽車[ニオ](NIO)は急速充電のほか3分程度で交換が可能な新世代バッテリーを搭載し、中国でEVの販売台数を伸ばしているのが注目される。(2)次に、ITと金融を融合したフィンテック分野である。コロナ禍に伴うネット通販の伸びによる決済サービスの総額の増加がペイパル・ホールディングス(PYPL)ビザ(V)スクエア(SQ)などの時価総額を押し上げるなか、ネット経由で住宅ローンを提供するロケット・カンパニーズ(RKT)や保険加入手続きを人工知能で合理化するLemonade(LMND)をはじめとする新興フィンテック企業が注目されよう。
  • また、米大統領選でバイデン民主党候補の優勢が伝えられるなか、7/21に同氏から育児・介護に10年間で7,750億ドルを投じる経済対策が発表されている。育児・介護関連はバイデン銘柄の代表格として位置付けられよう。(笹木)
  • 8/25号では、ASMLホールディング(ASML)ボール(BLL)JDドットコム(JD)蔚来汽車[ニオ](NIO)エヌビディア(NVDA)ビザ(V)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(8/21現在)

主要企業の決算発表予定

8月25日(火)セールスフォース・ドットコム、インテュイット、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ、オートデスク、ベストバイ、JMスマッカー、ホーメルフーズ、メドトロニック
8月26日(水)ネットアップ、スプランク
8月27日(木)ギャップ、アルタ・ビューティ、コティ、HP、ダラー・ゼネラル、ワークデイ
8月31日(月)Zoom Video Communications Inc

主要イベントの予定

8月25日(火)
  • 米共和党全国大会(27日まで)、郵政公社総裁が下院委員会で証言
8月26日(水)
  • 米サンフランシスコ連銀総裁がパネル討論会に参加(オンライン)
  • 米主要20都市住宅価格指数 (6月)、FHFA住宅価格指数 (6月)、新築住宅販売件数 (7月)、消費者信頼感指数 (8月)
8月27日(木)
  • 米カンザスシティー連銀が年次シンポジウム(28日まで、オンライン)
  • 国際ゲーム見本市「ゲームズコム」(30 日まで、オンライン)
  • 米GDP確定値 (2Q)、新規失業保険申請件数 (8月22日終了週)、中古住宅販売成約指数 (7月)
8月28日(金)
  • 米個人所得 (7月)、個人支出 (7月)、ミシガン大学消費者マインド指数 (8月)
8月31日(月)
  • ダラス連銀製造業活動指数(8月)
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

ASMLホールディング(ASML)市場:NASDAQ(ADR)・・・2020/10/14に2020/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1984年に設立。半導体製造装置メーカー大手。極端紫外線(EUV)露光装置を手掛ける世界唯一の企業。波長が短いEUVを光源として半導体回路の微細化工程に使用。台湾のTSMCが最大顧客。
  • 7/15 発表2020/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比29.5%増の33.26億EUR、純利益が同57.8%増の7.51億EUR。前四半期比で36.3%増収、92.1%増益。EUV(極端紫外線)露光装置は1Q出荷の繰延分2台、および2Q出荷9台のうち5台(計7台)を収益計上。残る4台は3Qに計上見通し。
  • 2020/12期3Q (7-9月)の会社計画は、売上高が36.0-38.0億EUR(前年同期:29.87億EUR)。2Q受注が11.01億EUR(前年同期比61.7%減)と減速したなか、EUV露光装置は、20年上半期出荷実績13台に対し年間出荷目標を35台に据え置いた。それに加え、台湾積体電路製造(TSM)が7月下旬、2020年の設備投資額を10億USD増額修正したことから業績の中長期拡大が続くとみられる。(李)

ボール(BLL)市場:NYSE・・・2020/10/30に2020/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 飲料・食品の金属空缶、プラスチック、エアゾール製品を手掛ける容器メーカー。アルミ缶では世界最大手。2016年に英国同業のレクサムを買収し、売上高を4割近く拡大。航空宇宙事業も展開。
  • 8/6発表の2020/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比7.2%減の28.01億USD、Non-GAAPの調整後純利益は同1.4%減の2.16億USD。自社株買いで調整後EPSは同1.6%増となった。世界の飲料缶出荷量が同3%減のほか、昨年の南米・中国の缶事業売却とアルミ価格下落が響き減収だった。
  • 2020/12通期会社予想を見送ったが、調整後EPSを20年以降の中長期で年平均10-15%増、航空宇宙事業を今後数年間は平均15%増益と見込む。米州を除く海外事業(EMEA)は、4月が前年同月比11%減収、5月が同16%減収、6月が同4%増収と底入れの兆しのほか、北米の缶販売が前期比4%増収見通し。生産が供給に追いつかず、21年末までに60億本生産増強を目指す方針。(李)

JDドットコム(JD)市場:NASDAQ(ADR)・・・2020/11/16に2020/12期3Q(8-10月)の決算発表を予定 

  • 1998年に設立。アリババに次ぐ中国2位のEコマース大手。直販主体に加え、同社プラットフォームに小売店27万社が展開する。物流インフラに強み。テンセントやウォルマート、グーグルと提携。
  • 2020/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比33.7%増の2,010.5億元、Non-GAAPの調整後純利益は66.1%増の59.1億元。主力の商品直販が同33.4%の増収、マーケットプレイスや物流を含むサービス事業が同36.4%の増収。創立記念日「6.18セール」の取引総額は同33.6%増の2,692億元。
  • 同社は今後、会社業績予想を公表しないとした。香港重複上場に伴う方針転換と見られる。傘下の共同購入サービス「京喜」が会員増加に貢献し、2Qの年間アクティブユーザー数は前年同期比29.9%増の4億1,740万人。動画アプリ大手「快手」と提携しライブコーマス事業を展開する予定のほか、直営家電販売店を2025年までに現在の2倍(320店)に拡大しネットとの連携強化の方針。(李)

蔚来汽車[ニオ](NIO)市場:NYSE(ADR)・・・2020/11/13に2021/1期3Q(8-10月)の決算発表を予定 

  • 2014年に設立された中国EV専業メーカー。高性能EVの設計・開発・販売を展開。バッテリーパック交換モデルが特徴。20年8月、バッテリー資産管理会社を新設。2018年9月にNYSEにADRを上場。
  • 8/11発表の2020/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比2.7倍の37.19億元、Non-GAAPの調整後純利益が前年同期の▲16.59億元から▲11.31億元に赤字幅縮小。EV販売台数が同2.9倍の10,331台と伸びたほか、車輛に係る粗利益率が前年同期の▲24.1%から9.7%に改善した。
  • 2020/12期3Q(7-9月)会社計画は、売上高が40.48-42.12億元(前年同期:18.37億USD)、販売台数が11,000-11,500台(同4,799台)。中国は2035年に向けて新エネ車の中核技術で世界をリードすることを目標に掲げ、新エネ車の販売比率を18年の4%から25年に25%まで引き上げる方針。中国当局によるEVテコ入れ策が年後半から相次いで打ち出されており、同社への追い風となろう。(李)

エヌビディア(NVDA)市場:NASDAQ・・・2020/11/15に2021/1期3Q(8-10月)の決算発表を予定 

  • 1993年に設立した半導体メーカー。ビジュアル・コンピューティングの世界的なリーディング企業であり、コンピューターの画像処理や演算処理の高速化を目的とするGPUの開発・販売を手掛ける。
  • 8/19発表の2021/1期2Q(5-7月)は、売上高が前年同期比49.9%増の38.66億USD、調整後純利益が同79.3%増の13.66億USD。データーセンター事業が同2.7倍増収の17.52億USD。4月に69億USDで買収したMellanoxの寄与額は5億USDだった。ゲーム事業は同26% 増の16.54億USDだった。
  • 2021/1期3Q(8-10月)会社計画は、売上高が44億USD±2%(前年同期:30.14億USD)、Non-GAAPの粗利益率が65.5%±0.5%(同:64.1%)。同社CEOは英半導体設計大手アームの買収観測に対し、アームは長期的協業相手との言及にとどまった。データセンターへのシフトが進むなか、5月に発表された次世代「Ampere」アーキテクチャ「NVIDIA A100」がデーターセンターに貢献しよう。(李)

ビザ(V)市場:NYSE・・・2020/10/23に2020/9期4Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1958年の「BankAmericard」を発祥とするクレジットカード会社。金融機関・販売業者・消費者・企業のほか相互の小売電子決済ネットワーク運営やデータ転送を通じて国際的商取引を提供する。
  • 7/28発表の2020/9期3Q(4-6月)は、純収益が前年同期比17.2%減の48.37億USD、純利益が同23.5%減の23.73億USD。カード決済額が同10%減、決済件数が同13%減だった。旅行需要減によりクロスボーダー決済額が同37%減だった一方、旅行を除くカード決済額が6月に同プラスに転換。
  • 2020/9通期の会社業績見通しを見送った。決算説明資料ではオンライン支出の増加を受けて同社の週次カード決済取扱額が改善傾向にあり、7/21時点で前年同期比約10%増まで回復。クロスボーダー取引の回復が懸念材料であるなか、Eコマース拡大に伴うオンライン決済需要の高まりが追い風となろう。また、20年1-6月期の自社株買いが65億USDに上るなど株主還元にも積極的。(李)
フィリップ証券株式会社

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