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マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “トランプ大統領とパウエル議長は最強タッグか?”

“トランプ大統領とパウエル議長は最強タッグか?”

2019/6/11
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘、増渕 透吾

トランプ大統領とパウエル議長は最強タッグか?

  • 米国株式市場は、メキシコからの全輸入品に追加関税を課す旨のトランプ大統領発言によって投資家心理が冷え込み、6/3にNYダウで24,680ドルまで下落した。その後、6/4のパウエルFRB議長発言を契機に利下げ期待が高まり、6/7発表の雇用統計がその期待を一層強める展開となった。更に、同日午後にメキシコへの関税凍結期待が高まり、高値26,000ドル超えまで上昇。その後でトランプ大統領からメキシコへの関税無期限凍結が発表された。パウエル議長とトランプ大統領のタッグが市場の悲観論を一挙に退治したかのように見える。
  • まず、雇用統計については、非農業部門の就業者数が前月比7.5万人増(市場予想18万人増)にとどまって増加幅が前月の22.4万人増から急減した。また、平均時給の前年同月比の伸び率も3.1%となり、前月の3.2%から縮小した。パウエルFRB議長は6/4にシカゴでの講演で「景気拡大を維持するために適切な行動を取る」と発言し、景気拡大の指標として「強い雇用と2%の物価上昇目標」を挙げていたことから、特に賃金上昇率が鈍化していることが物価上昇率の鈍化に繋がりやすいと見て市場は利下げ期待を強めた。金利先物相場を基に計算する「フェドウオッチ」では、7月の利下げ確率が84%まで上昇した。
  • 次に、トランプ大統領は、来年の大統領選再選に向けた大規模集会を6/18に「スイング・ステート」とされるフロリダで開く予定であり、不法移民対策に関してメキシコから合意を取り付けた成果をアピールできることとなった。次回のFOMCが6/18-19に開催されることから、NYダウの史上最高値更新に向けて短期的な山場を迎える可能性もあろう。その一方で、更なる相場上昇には、6/28-29のG20大阪サミットに向けて米中首脳会談への期待が出てくるかどうかが必要だろう。
  • 個別銘柄に関しては、直近の新規上場(IPO)銘柄に動きが出てきたのが注目される。3/29上場のリフト(LYFT)および5/10上場のウーバー(UBER)は6/7終値が公開価格を下回っている。他方、4/18上場のピンタレスト(PINS)ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)、および5/2上場のビヨンドミート(BYND)は6/7終値が公開価格を上回った。特に、ビヨンドミートが公開価格の2.6倍、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズが同5.5倍と際立った上昇率を示しており、明暗を分けている。IPO銘柄に関しては、新規上場後の最初の決算発表後に証券会社がリサーチのカバレッジを開始することが可能となることから、公開価格を上回ったかどうかだけでなく、決算発表後の株価動向に要注目だろう。(笹木)
  • 6/11号では、セールスフォース・ドットコム(CRM)アルファベット(GOOGL)イルミナ(ILMN)MongoDB(MDB)レイセオン(RTN)ビザ(V)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(6/7現在)

主要企業の決算発表予定

6月11日(火)H&Rブロック
6月13日(木)ブロードコム

主要イベントの予定

6月11日(火)
  • ゲーム見本市「E3」(ロサンゼルス、13日まで)
  • PPI(5月)
6月12日(水)
  • ドラギECB総裁が講演 (フランクフルト)
  • CPI (5月)、財政収支 (5月)
  • 中国CPI・PPI (5月)
6月13日(木)
  • ユーロ圏財務相会合 (ユーログループ、ルクセンブルク)
  • ユーロ圏鉱工業生産 (4月)、独CPI (5月)
  • 英保守党党首選、下院議員による第1回投票
  • 輸入物価指数(5月)、新規失業保険申請件数 (8日終了週)
6月14日(金)
  • 国際エネルギー機関(IEA)月報
  • EU財務相理事会(ルクセンブルク)
  • 小売売上高 (5月)、鉱工業生産 (5月)、ミシガン大学消費者マインド指数(6月)、企業在庫(4月)
  • 中国固定資産投資・工業生産・小売売上高 (5月)
6月15日(土)
  • G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合(長野県軽井沢町、16日まで)
  • 米の対中関税引き上げ延期期限
6月17日(月)
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数
  • NAHB住宅市場指数
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

セールスフォース・ドットコム(CRM)市場:NYSE ・・・2019/8/27に2020/1期2Q(5-7月)の決算発表を予定

  • 1999年創業。CRM(顧客関係管理)の大手企業。クラウドを通じ見込み客の開拓やマーケティングなど様々なソリューションを提供する。エンタープライズ向けPaaSの「Salesforce Platform」も展開。
  • 6/4発表の2020/1期1Q(2-4月)は、売上高が前年同期比24.3%増の37.37億USD、純利益は同14.0%増の3.92億USD。為替変動を除くベースでは同26%の増収。サブスクリプション収入が伸びた。調整後EPSは0.93USD。会社計画の0.60-0.61USD、市場予想の0.60USDをともに上回った。
  • 2020/1期2Q(5-7月)会社計画は、売上高が前年同期比20%増の39.4-39.5億USD、調整後EPSが0.46-0.47USD。通期会社計画を上方修正。EPSを0.66-0.68USDから0.78-0.80USDへ、調整後EPSを2.74-2.76USDから2.88-2.90USDへそれぞれ引き上げた。売上高は同21-22%増の161.0-162.5億USDで据え置いたが、4/15の投資家説明会で159.5-160.5億USDから上方修正している。(増渕)

アルファベット(GOOGL)市場:NASDAQ ・・・2019/7/25に2019/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1998年創業のインターネット検索最大手グーグルなどを傘下として2015/10に設立された持ち株会社。ウェブ検索、表示広告、AndroidとGoogle Mapsを核としたモバイル端末などを提供する。
  • 4/29発表の2019/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比16.7%増の363.39億USD、純利益が同29.2%減の66.57億USD。欧州委員会に競争法違反で科された制裁金17億USDが重荷に。制裁金を除くベースの純利益は83.39億USD。調整後EPSは11.90USDと市場予想の10.56USD上回った。
  • 2019/12通期会社計画は未公表。市場予想は、売上高が前期比3.3%減の1,322.66億USD、当期利益が同3.9%増の319.45億USD。同社傘下のグーグルは6/6、データプラットフォームを手掛けるLookerを26億USDで買収すると発表。Bloombergの集計によると、取引規模は2014年に32億USDでデジタル温度調節器メーカーNestを買収した以降で最大。クラウドサービスの強化を図る。(増渕)

イルミナ(ILMN)市場:NASDAQ ・・・2019/7/23に2019/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1998年設立。DNAシーケシングやDNAマイクロアレイなど遺伝子解析の世界的大手企業。シーケンスキットやマイクロアレイキット、臨床研究製品、分子生物学用試薬、解析ツールなど提供する。
  • 4/25発表の2019/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比8.2%増の8.46億USD、純利益が同12.0%増の2.33億USD。調整後EPSは1.60USDと市場予想の1.33USDを上回った。幅広い領域でシーケンス用アプリケーションの販売が伸びた。臨床シーケンス向け消耗品が同20%増と牽引した。
  • 通期会社計画を上方修正。売上高は前期比13-14%増で据え置いたが、EPSを6.07-6.17USDから6.29-6.39USDへ、調整後EPSを6.50-6.60USDから6.63-6.73USDへ引き上げた。1Q中、研究用途専用の次世代シーケンス腫瘍プロファイリングアッセイ「TruSight Oncology 500」を発売した。カウエンは6/7、約50の遺伝子コアラボラトリーを対象とする調査で同社を「明確な勝者」と評価した。(増渕)

MongoDB(MDB)市場:NASDAQ ・・・2019/9/3に2020/1期2Q(5-7月)の決算発表を予定

  • 2007年設立。汎用目的のデータベース・プラットフォームの開発を行う。同社のクラウドサービスを通じて、企業はオープンソースのデータベース(DB)を迅速かつ低コストで導入・開発・運営できる。
  • 6/5発表の2020/1期1Q(2-4月)は、売上高が前年同期比78.3%増の8,938万USD。営業利益は前年同期の▲2,667万USDから▲3,057万USDに赤字拡大だが、非現金支出調整後の営業利益が同▲1,888万USDから▲1,264万USDに赤字縮小。Google Cloudとの提携およびRealm買収が貢献。
  • 2020/1通期会社計画は、売上高が前期比40.4-42.7%増の3.75-3.81億USD、調整後営業利益が前期の▲5,422万USDから▲6,300-▲5,900万USDに赤字拡大。成長のための先行投資優先で営業費用が売上総利益を上回るが、成長性を評価されて2017/10/19上場時(売出価格24USD)から株価が上昇基調を継続。大型IPOに注目が集まる中で最近のIPO成功事例として要注目。(笹木)

レイセオン(RTN)市場:NYSE ・・・2019/7/25に2019/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1922年創業の軍需製品メーカー。トマホーク、パトリオットなどのミサイルシステムのほか、ミサイル防衛・統合防衛システム、電子戦システム、イメージセンサー、精密誘導兵器などを手掛けている。
  • 4/25発表の2019/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比7.4%増の67.29億USD、純利益が同23.4%増の7.81億USD。調整後EPSは2.77USDと市場予想の2.47USDを上回った。宇宙・航空システムが好調だったほか、宇宙・サイバー向けプログラムが伸びたインテリジェンス・情報部門が牽引。
  • 2019/12通期会社計画は、売上高が286-291億USD、調整後EPSが11.40-11.60USD。同社とユナイテッド・テクノロジーズは6/9、株式交換により経営統合すると発表。統合により、航空防衛分野で世界最大規模となる。新会社の社名は「レイセオン・テクノロジーズ・コーポレーション」。レイセオンの株主は、1株につき新会社株2.3348株を受け取る。2020年前半に統合が完了する予定。(増渕)

ビザ(V)市場:NYSE ・・・2019/7/24に2019/9期3Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1958年の「BankAmericard」を発祥とするクレジットカード会社。金融機関・販売業者・消費者・企業ほか相互の小売り電子決済ネットワーク運営やデータ転送を通じて国際的商取引を提供する。
  • 4/24発表の2019/9期2Q(1-3月)は、顧客インセンティブ控除後の純営業収益が前年同期比8.3%増の54.94億USD、純利益が同14.3%増の29.77億USDと好調。事業別売上高は、データ処理収入が同14%増の24.32億USDとなり、同7%増のサービス収入(24.17億USD)を金額で上回った。
  • 2019/9通期会社計画では、顧客インセンティブ(前期比22-23%増)控除後の純営業収益が前期比2桁台に達する伸び率、営業費用が同5%前後の減少率である。6/6にLINE Payとキャッシュレス決済で提携を発表。キャッシュレス決済に係る競争を通じた普及・浸透によって同社の国際的決済ネットワークを通じた支払金額および処理済み取引件数が増大することが予想される。(笹木)
フィリップ証券株式会社

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