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2019-06-27 19:55:15

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “決算本格化、好悪材料混在の相場展開へ!”

“決算本格化、好悪材料混在の相場展開へ!”

2019/1/16
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:庵原 浩樹、増渕 透吾

“決算本格化、好悪材料混在の相場展開へ!”

  • VIXが平時の上限20を下回るなどマーケットは足元、落ち着きを取り戻しつつある。経済指標の悪化により中国景気の減速懸念が再燃し株価を押し下げたが、一方で、市場予想を上回ったシティグループ(C)の決算が相場の押し上げ要因となっている。当面のマーケットは、好悪材料が混在し比較的値幅の小さな展開になると予想する。
    1/14、NYダウは朝方に一時前日比230ドル安まで下落したが、その後下げ幅を縮め、終値は同86.11ドル下落の23,909.84ドルとなった。1/14に税関総署が発表した2018/12の中国の貿易統計は、輸出額が前年同月比4.4%減の2,212億ドル、輸入額は同7.6%減の1,641億ドルと輸出入とも市場のプラス予想に反し2016/10以来2年2か月ぶりとなるマイナスに落ち込んだ。景気減速の影響に加え、米中貿易戦争の影響が顕在化したものと見られる。ただ、中国当局者は1/15、大規模な減税を行う方針を示した。大手米系証券のエコノミストチームは、GDPの約1.2%に相当する約2兆元(約32兆円)規模と推計。中国国家発展改革委員会は、「1-3月に経済が良いスタートを切れるよう目指す」と表明した模様で、同日の上海総合指数は前日比1.36%高の2,570.345と、1/3につけた昨年来安値の2,464.363を底に反転上昇基調にある。人民銀行による預金準備率の引き下げなどを含む景気対策を好感した動きが見られる。
  • 1/14、シティグループは2018/12期4Q(10-12月)の決算を発表し、債券トレーディング収入が大幅な減収となったが既に最悪期は脱したと見られ、M&A助言収入の大幅増などの明るいニュースもあり、株価は前日比約4%高となった。Bloomberg集計によるS&P500構成企業の4QのEPS増益率は、1/11時点で前年同月比11.93%増と昨年の10/5時点の同17.95%増から大幅に引き下げられた。昨年の10/5時点から1/11時点にかけて、金融セクターは同22.2%増→同11.5%増となっており、バンク・オブ・アメリカ(BAC)モルガン・スタンレー(MS)などの決算に期待したい。また、ボーイング(BA)キャタピラー(CAT)などの資本財セクターが同22.0%増→同15.4%増、インテル(INTC)マイクロソフト(MSFT)などハイテクセクターは同12.1%増→同5.5%増。アナリストの予想は保守的となっており、今後の決算動向に注目したい。
    ただ、トランプ大統領は、メキシコの壁建設を進める姿勢を崩しておらず、政府機関の閉鎖が長引いており、下院で過半数の議席を獲得した民主党との政争が続く可能性がある。ブレグジットを巡る英国議会の問題は、一段と混迷が深まる可能性がある。何れの問題も市場への不透明要因として引き続き動向を注視したい。(庵原)
  • 1/16号ではアッヴィ(ABBV)シティグループ(C)、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCAU)、レナー(LEN)ネットフリックス(NFLX)コンステレーション・ブランズ(STZ)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(1/14現在)

主要企業の決算発表予定

2019年1月16日(水)USバンコープ、コメリカ、チャールズ・シュワブ、ブラックロック、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン、PNCファイナンシャル・サービシズ・グループ、バンク・オブ・アメリカゴールドマン・サックス、CSX、キンダー・モルガン
17日(木)M&Tバンク、BB&T、PPGインダストリーズ、キーコープ、ファスナル、モルガン・スタンレー、JBハント・トランスポート・サービシズ、ピープルズ・ユナイテッド・ファイナンシャル、ネットフリックスアメリカン・エキスプレス
18日(金)リージョンズ・ファイナンシャル、サントラスト・バンクス、シチズンズ・フィナンシャル・グループ、ステート・ストリート、VFシュルンベルジェ、カンザスシティー・サザン、
22日(火)ウィン・リゾーツハリバートン、スタンレー・ブラック・アンド・デッカー、プロロジスフィフス・サード・バコープ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、トラベラーズ、ZBナショナル・アソシエーション、キャピタル・ワン・ファイナンシャル、IBM

主要イベントの予定

1月16日(水)
  • 地区連銀経済報告(ベージュブック)
  • 12月の輸入物価指数
  • 12月の小売売上高、
  • ミネアポリス連銀総裁講演
  • 1月のNAHB住宅市場指数
  • 11月の対米証券投資
  • 欧州12月の新車販売、独12月のCPI(改定値)、英12月の物価統計
  • 中国12月の新築住宅価格
1月17日(木)
  • G20財務相・中央銀行総裁代理会議(18日まで、都内で)
  • クオールズFRB副議長(銀行監督担当)講演
  • 12月の住宅着工件数
  • 新規失業保険申請件数(12日終了週)
  • ユーロ圏12月のCPI
  • インドネシア中銀、政策金利発表、南ア中銀、政策金利発表
1月18日(金)
  • ニューヨーク連銀総裁、フィラデルフィア連銀総裁の講演
  • 国際エネルギー機関(IEA)月報
  • 12月の鉱工業生産指数
  • 1月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

アッヴィ(ABBV)市場:NYSE ・・・2019/1/25に2018/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定

  • 2013年にアボットラボラトリーズの医薬品事業部の新薬部門が分社独立したバイオ医薬品企業。自己免疫疾患、オンコロジー、ウイルス学、神経疾患などの領域で医薬品を提供する。
  • 11/2発表の2018/12期3Q(7-9月)は、売上高が前年同期比17.7%増の82.36億USD、純利益が同68.4%増の27.47億USD。調整後EPSは2.14USDと市場予想の2.01USDを上回った。関節リウマチ治療薬「Humira」の販売が好調だったほか、血液がん治療薬が大幅に伸びた。
  • 通期計画を上方修正。EPSは6.43-6.45USDで据え置いたが調整後EPSを7.76-7.86USDから7.90-7.92USDへ引き上げた。四半期配当を11.5%増の1.07USDと増額。通期市場予想は、売上高が前期比16.4%増の328.30億USD、当期利益が同92.2%増の102.02億USD。(増渕)

シティグループ(C)市場:NYSE ・・・2019/4/15に2019/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定

  • 1812年設立の総合金融大手。銀行、カードビジネス、投資銀行、証券、資産管理などの分野において幅広い金融商品やサービスを提供し、世界160以上の国・地域で展開している。
  • 1/14発表の2018/12期4Q(10-12月)は、総収益が前年同期比2.2%減の171.24億USD、純利益が43.05億USDと前年同期の▲187.65億USDから黒字転換。調整後EPSは1.61USDと市場予想の1.54USDを上回った。税制改革に伴う一時費用の反動やコスト削減政策の効果が出た。
  • 4Qは同社最大の証券事業の債券トレーディング収入が同21.2%減の19.42億USDと落ち込んだが、M&Aアドバイザリー収入が同47%増の4.63億USDとなったほか、企業の外国での資金活動を支援するトレジャリー&トレード・ソリューション収入が同7.4%増の24.02億USDと伸びた。2019/12通期市場予想は、当期利益が前期比6.5%減の168.69億USDである。(増渕)

フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCAU)市場:NYSE ・・・2019/2/7に2018/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定

  • 2014年に伊フィアットグループによるクライスラーグループの買収に伴い設立した自動車メーカー。「アルファロメオ」、「フィアット」、「ジープ」、「アバルト」などのブランドを展開する。
  • 10/30発表の2018/12期3Q(7-9月)は、売上高が前年同期比9.5%増の275.94億EUR、純利益は同38.9%減の5.57億EUR。米国で排ガス不正に関連して計上した費用7億EURが響いた。調整後純利益は同51%増、調整後EPSは0.89EURと市場予想の0.80EURを上回った。
  • 2018/12通期会社計画は、売上高が1,150-1,180億EUR、調整後EBITが75-80億EUR、調整後純利益が50億EUR。通期市場予想は、売上高が前期比3.5%増の1,147.75億EUR、当期利益が同11.6%増の38.96億EUR。1/14にデトロイトで開幕された北米国際自動車ショーでは、大型車ブームを反映し、ピックアップトラックの新モデル「RAM Heavy Duty」を発表した。(増渕)

レナー(LEN)市場:NYSE ・・・2019/4/3に2019/11期1Q(12-2月)決算発表の予定

  • 1954年創業。米国最大の住宅建設会社。一世帯向け戸建て住宅の他、集合住宅や商業用不動産、不動産金融サービスを提供する。子会社のRialtoを通じて資産運用も行っている。
  • 1/9発表の2018/11期4Q(9-11月)は、売上高が前年同期比70.6%増の64.59億USD、純利益が同2.6倍の7.96億USD。引渡戸数は同64.0%増、平均販売価格は同8.5%上昇とともに改善。買収したCalAtlanticも寄与した。調整後EPSは1.96USDと市場予想の2.03USDを下回った。
  • 将来の売上の目安となる手持ち工事残高は同74.8%増の15,616件。2019/11通期市場予想は、売上高が前期比56.7%増の198.17億USD、当期利益が同81.2%増の14.68億USD。同社会長が住宅ローン金利の低下で12月に客足が改善したと指摘し、株価は大幅上昇。(増渕)

ネットフリックス(NFLX)市場:NASDAQ ・・・2019/1/18に2018/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定

  • 1997年設立。インターネットを通じTV番組や映画等を配信する世界のリーディング企業。従来事業であるレンタルDVDの提供から、月間定額制のストリーミングサービスに事業を転換。
  • 10/16発表の2018/12期3Q(7-9月)は、売上高が前年同期比34.0%増の39.99億USD、純利益が同3.1倍の4.03億USD。EPSは0.64USDと市場予想の0.63を上回った。国内契約者数は109万人純増、海外契約者数は587万人純増。市場予想の67.3万人、442万人を上回った。
  • 2018/12期4Q(10-12月)会社計画は、国内契約者数が180万人純増、海外が760万人純増、売上高が同27.8%増の41.99億USD。通期市場予想は、売上高が前期比35.2%増の158.13億USD、当期利益が同2.1倍の11.87億USD。1/18発表予定の決算には注目したい。(増渕)

コンステレーション・ブランズ(STZ)市場:NYSE ・・・2019/3/28に2019/2期4Q(12-2月)の決算発表を予定

  • 1945年創業のビール、ワイン、蒸留酒の製造・販売業者。「Corona」、「Modelo」などの海外ブランドのほか、「Ballast Point」や「Funky Buddha Brewery」などのクラフトビールも提供する。
  • 1/9発表の2019/2期3Q(9-11月)は、売上高が前年同期比9.0%増の21.60億USD、純利益が同38.5%減の3.03億USD。調整後EPSは2.37USDと市場予想の2.06USDを上回った。3Q中、2017/11から投資する大麻栽培加工のキャノピー・グロースの含み益が1.64億USD減少した。
  • 通期会社計画を下方修正。EPSを14.10-14.25USDから12.95-13.05USD、調整後EPSを9.60-9.75USDから9.20-9.30USDへ引き下げた。通期市場予想は、売上高が前期比6.1%増の80.51億USD、当期利益が同10.0%増の25.50億USD。ただゴールドマンはリスク・リワードが魅力的として投資判断を「中立」から「買い」に格上げ。株価は急落したが、反発する可能性も。(増渕)
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