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2019-08-25 03:52:10

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “トランプ大統領の願いとマーケット!”

“トランプ大統領の願いとマーケット!”

2018/11/27
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:庵原 浩樹、増渕 透吾

“トランプ大統領の願いとマーケット!”

  • NYダウは11/16の25,413.22ドルが11/23には24,285.95ドルと4営業日で1,127ドルもの下落(4.44%安)となった。米中首脳会談での貿易交渉への期待がやや後退し、IMFに次いでOECDが世界景気見通しを下方修正するなど、景気減速懸念が強まっている。VIXは再び20台に乗せ、投資家の先行き不安の高まりを示している。
    需要減退見通しを背景に下落の原油価格であるが、11/23のWTI原油先物価格は1日で7.7%もの急落となった。また、11月初旬には節目の3.2%台を超えていた米国10年国債利回りは、足元で3.1%台を割り込む展開となっている。相対的に安全性が高く、利回りの高い米国債が買われるなど、Fly to Quality(安全資産を買う動き)が一部で見られる。11月第4週の米国株式市場の騰落率は、図表にある通り、S&P500の業種別、NYダウ構成銘柄から見ても全面安の展開となった。特に米国で初めて1兆ドルを突破したアップル(AAPL)の株価下落が下げを主導している。
  • 10/3に一時233.47ドルの最高値を更新したが、その後下落。11/2以降、時価総額は1兆ドルを割り込み、単純平均のNYダウ、時価総額加重平均のS&P500、ナスダックなど主要株価指数への影響は大きい。iPhone XRの増産中止観測などから、同社株価は11/23に172.29ドルと最高値から26.2%下落。弱気相場入りの目処とされる20%超の下落となった。しかし、2019/9通期の市場予想は、売上高が前期比5.1%増の2,783億ドル、売上総利益率が0.17ポイント改善の38.49%、当期純利益は同6.3%増の627.6億ドルと伸び鈍化も増収増益を維持する見通しである。予想PERは13倍台を割り込み、NYダウやS&P500などのベンチマークとなるインデックスの水準を大きく下回っている。アナリストの目標株価水準(平均で約230ドル)の大半と比べても、現状の同社株価はやや売られ過ぎ(オーバーシュート)ではないかと見ている。
    クリスマス商戦の出足は良好な模様で、11/30開催と見られる米中首脳会談、アップル(AAPL)の株価、原油価格の動向が当面の相場動向を左右することとなろう。トランプ大統領が願う「原油安」は図らずも実現された。「気に入らない」とするFRBの「利上げ」は、同大統領が送り込んだクラリダFRB副議長が「金利はFRBが中立とみなす水準に近づいている」旨の見解を示した。10年国債利回りは、賃金上昇、強い経済指標にも関わらず低下している。ただ、実際にはリスクオフの展開であり、現状の株安は同大統領の願いではないだろう。追加利上げの可能性が高い12/18-19のFOMCを前に、クラリダFRB副議長、パウエルFRB議長の発言が注目される。(庵原)
  • 11/27号ではベストバイ(BBY)キャンベルスープ(CPB)フットロッカー(FL)メドトロニック(MDT)ニュアンス・コミュニケーションズ(NUAN)ロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(11/23現在)

主要企業の決算発表予定

11月27日(火)ロックウェル・コリンズ、セールスフォース・ドットコム
28日(水)ティファニー、JMスマッカー
29日(木)ダラー・ツリーHP、PVH

主要イベントの予定

11月27日(火)
  • クラリダFRB副議長、講演
  • カンザスシティー、 アトランタ、シカゴ各連銀総裁がパネル討論会
  • 上院、ミシシッピ州補欠選挙の決選投票
  • 11月の消費者信頼感指数、
  • 9月のFHFA住宅価格指数、9月の主要20都市住宅価格指数
  • 中国10月の工業利益
11月28日(水)
  • パウエルFRB議長、講演
  • 3QのGDP(改定値)、10月の新築住宅販売件数
11月29日(木)
  • FOMC議事要旨 (11月7-8日開催分)
  • シカゴ連銀総裁、パネル討論会に出席
  • G20財務相会議(ワーキングディナー、ブエノスアイレス)
  • 10月の個人所得・支出、10月の中古住宅販売成約指数 、11月24日終了週の新規失業保険申請件数
11月30日(金)
  • ニューヨーク連銀総裁、講演
  • G20サミット(ブエノスアイレス、12月1日まで)
  • 中国11月の製造業PMI、非製造業・コンポジットPMI
12月1日(土)
  • G20サミット(ブエノスアイレス、最終日)
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

ベストバイ(BBY)市場:NYSE ・・・2019/2/28に2019/1期4Q(11-1月)の決算発表を予定

  • 1966年設立のエレクトロニクス小売チェーン。家電製品、コンピューター、携帯電話、娯楽家電、家庭用設備、テクニカルサポートなどのサービスを提供する。店舗数は1,500を超える。
  • 11/20発表の2019/1期3Q(8-10月)は、売上高が前年同期比2.9%増の95.90億USD、純利益が同15.9%増の2.77億USD。調整後EPSは0.93USDと市場予想の0.85USDを上回った。携帯電話、ゲーム、白物家電など幅広い製品の販売が伸び、既存店売上高が同4.3%増。
  • 2019/1期4Q(11-1月)会社計画は、売上高が144‐148億USD、調整後EPSが2.48‐2.58USD。また、2019/1通期会社計画を上方修正し、売上高を423‐427→425-429億USDへ、調整後EPSを4.95‐5.10→5.09-5.19USDへ引き上げた。2019/1通期市場予想は、売上高が前期比1.5%増の427.77億USD、当期利益は同43.5%増の14.35億USDである。(増渕)

キャンベルスープ(CPB)市場:NYSE ・・・2019/2/15に2019/7期2Q(11-1月)の決算発表を予定

  • 1922年に設立した加工食品会社。創業は1869年。象徴的なブランドである「Campbell’s」のほか、「Prego pasta sauce」「Goldfish crackers」「Arnott’s」「Swanson」「Kjeldsens」なども展開。
  • 11/20発表の2019/7期1Q(8-10月)は、売上高が前年同期比24.7%増の26.94億USD、純利益が同29.5%増の1.94億USD。調整後EPSは0.79USDと市場予想の0.70USDを上回った。買収したSnyder’s-LanceおよびPacific Foodsが寄与し増収。オーガニック売上高は同3%減だった。
  • 2019/7通期会社計画は、事業売却の影響を考慮したベースで、売上高が79.25-80.50億USD、調整後EBITが12.30-12.70億USD、調整後EPSを2.40-2.50USDである。2019/7通期市場予想は、売上高が前期比13.2%増の98.31億USD、当期利益が同2.8倍の7.38億USD。(増渕)

フットロッカー(FL)市場:NYSE ・・・2019/3/1に2019/1期4Q(11-1月)決算発表の予定

  • 1989年設立。スポーツ用シューズ・アパレルの世界的な小売業者。「Foot Locker」「Kids Foot Locker」「Lady Foot Locker」「Champs Sports」「Footaction」などを26ヵ国で3,266店舗を展開。
  • 11/20発表の2019/1期3Q(8-10月)は、売上高が前年同期比0.5%減の18.60億USD、純利益が同27.5%増の1.30億USD。調整後EPSは0.95USDと市場予想の0.92USDを上回った。為替変動の影響を除くベースでは同0.4%の増収だった。既存店売上高は同2.9%増と市場予想の同1.8%増を上回った。供給元との戦略的パートナーシップなどが寄与し利益率が向上した。
  • 2019/1通期市場予想は、売上高が前期比0.8%増の78.45億USD、当期利益が同87.0%増の5.31億USD。同社は決算コメントで、年末商戦および2019/1期4Q(11-1月)へ楽観的な見通しを示した。3Q中、10店舗の新規出店、13店舗の改修・移転、20店舗の閉店を実施。(増渕)

メドトロニック(MDT)市場:NYSE ・・・2019/2/19に2019/4期3Q(11-1月)の決算発表を予定

  • 1949年設立の医療機器メーカー。心臓ペースメーカなど循環器領域向け製品、手術支援機器、低侵襲治療機器、糖尿病向け製品など提供する。150ヵ国に展開し、本社はダブリン。
  • 11/20発表の2019/4期2Q(8-10月)は、売上高が前年同期比6.1%増の74.81億USD、純利益が同44.7%減の10.75億USD。無形資産の償却や構造改革費用など特殊項目を除く調整後純利益は同48.9%増の16.60億USD、調整後EPSは1.22USDと市場予想1.14USDを上回った。
  • 2019/4通期会社計画を上方修正。オーガニック売上高を前期比4.5-5.0%増から5.0-5.5%増へ引き上げた。為替変動や中国の輸入関税、Mazorの買収費用などにより調整後EPSは5.10-5.15USDで据え置き。為替変動を除くベースではEPSを同9-10%増とした。通期市場予想は、売上高が前期比2.0%増の305.52億USD、当期利益が同68.1%増の52.17億USD。(増渕)

ニュアンス・コミュニケーションズ(NUAN)市場:NASDAQ ・・・2019/2/7に2019/9期1Q(10-12月)の決算発表を予定

  • 1992年に設立した音声認識ソリューションのリーディングプロバイダー。自動音声認識、自然言語理解(NLU)、テキスト読み上げ、声紋生体認証、光学文字認識(OCR)などを提供する。
  • 11/19発表の2018/9期4Q(7-9月)は、売上高が前年同期比14.4%増の5.32億USD、純利益が▲3,506万USDと前年同期の▲6,542万USDから赤字幅縮小。調整後EPSは0.38USDと市場予想の0.32USDを上回った。自動車向けが牽引し新規受注が同10%増の4.68億USD。
  • 2019/9通期会社計画は、売上高が20.55-21.05億USD、オーガニック増収率が-1%から1%、粗利益率が63%、営業利益率が26.0-26.5%、EPSが1.19-1.27USD。通期の市場予想は、売上高が前期比1.5%増の20.81億USD、当期利益が9,550万USDと前期から黒字転換。(増渕)

ロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)市場:NYSE ・・・2018/1/23に2018/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定

  • 1968年設立の世界最大規模の客船会社。大衆向けから豪華客船まで、幅広い価格帯のクルーズ・バケーションを提供。カリブ海を中心にアラスカ、ヨーロッパなどに就航エリアを展開。
  • 10/25発表の2018/12期3Q(7-9月)は、売上高が前年同期比8.8%増の27.96億USD、純利益が同7.6%増の8.10億USD。調整後EPSは3.98USDと市場予想の3.96USDを上回った。旺盛なクルーズ需要と船上サービス収入の増加により、旅客あたり収益であるイールドが改善。
  • 2018/12通期会社計画は、為替・燃料価格の変動およびシルバーシー・クルーズでの収益計上のラグの影響による下押し0.10USDを含め、調整後EPSが8.75-8.85USD。通期市場予想は、売上高が前期比7.9%増の94.70億USD、当期利益が同11.4%増の18.11億USD。(増渕)
フィリップ証券株式会社

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