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2020-02-18 06:59:21

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米国・イラン間の緊張で注目の防衛関連銘柄

2020/1/15
投資情報部 榮 聡

年初に起こった米国・イラン間の軍事的緊張は、両国の自制によって一旦は収束しました。しかし、イランはウランの濃縮を無制限に進めると宣言するなど根本的な解決には程遠い状況にあります。両国の緊張関係が引き続き防衛関連銘柄の株価を刺激する可能性がありそうです。そこで米国の主要防衛関連銘柄を中心にご紹介いたします。

図表1:注目銘柄リスト

銘柄 株価(1/14) 52週高値 52週安値
ロッキード マーチン(LMT) 416.14ドル 420.96ドル 270.63ドル
レイセオン(RTN) 227.40ドル 232.47ドル 157.57ドル
ノースロップ グラマン(NOC) 374.67ドル 383.89ドル 254.56ドル
ユナイテッド テクノロジーズ(UTX) 151.54ドル 154.65ドル 108.80ドル
L3ハリス テクノロジー(LHX) 212.78ドル 217.31ドル 135.78ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

1米国とイランの緊張が防衛関連株を刺激!?

1/6(月)に米国の経済専門チャンネルCNBCのWEBサイトに「中東での紛争後6ヵ月間で防衛銘柄はS&P500指数の倍のリターンと歴史が示す(Defense stocks double the S&P 500′s return six months after Middle East turmoil, history shows)」との記事が掲載されました。

過去30年間にわたる19回の中東地域での紛争後6ヵ月間で、S&P500指数は平均で3.3%上昇したのに対して、「航空宇宙・防衛」指数は6.7%と倍以上のパフォーマンスが出ているとのことです。ちなみに、原油価格は平均で1.5%の上昇にとどまったとのことで、中東地域の紛争を受けて原油に投資するのは意外にも効率が良いとは言えないようです。

今次の紛争では、1/2(木)に米軍がイランのソレイマニ司令官を爆撃によって殺害、1/8(水)にイランがイラクの軍事施設を爆撃したことで、米国とイランの軍事衝突の懸念が高まりました。その後イランによる爆撃は米軍に人的被害がでないように配慮されたものであったことから、懸念は一旦収束しました。

しかし、米国とイランの対立は、1979年に米国が支持するパーレビ国王が倒され、イランの米大使館で人質事件が起きて以来と根深いものです。さらに、2018年5月に米国が「イラン核合意」(米英独仏中ロとイランの合意)を離脱してから緊張が高まるトレンドにあるうえ、1/6(月)には核合意の制限を破り「保有するウランを無制限に濃縮する」と宣言、根本的な解決には程遠い状況です。

再び軍事的緊張が高まる可能性も想定されます。このような地政学的リスクの高まりが防衛関連銘柄の株価を刺激する可能性がありそうです。

また対イランに限らず一般的にも、トランプ大統領と米国政府が展開する外交政策は、中国との覇権争いを演じたり、欧州各国には防衛費の引き上げを要求するなど、世界の軍事的緊張を高めたり、軍事支出を拡大する方向に作用しているとみられます。

S&P500指数に含まれる「航空宇宙・防衛関連指数」(構成銘柄は11銘柄)は、トランプ氏が大統領に就任した17年1月以降、すう勢的にS&P500指数を上回る推移となっています(図表2)。

一方19年2月以降はS&P500指数をやや下回る動きとなっていますが、これは時価総額でセクター指数の4分の1を占めるボーイングが「737MAX」の問題で市場平均を大きく下回っていることが効いているとみられます。ボーイングを除く主力銘柄は、市場平均並みかこれを上回るものが多くなっており、防衛関連銘柄は注目に値するのではないでしょうか。

図表2:航空宇宙・防衛指数は米トランプ大統領の就任から市場を上回る動き

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

2防衛関連銘柄の事業環境は良好

ファンダメンタルズ面でも、米国の防衛関連銘柄には良好な事業環境が続いているとみられます。

まず、業績に最も影響が大きい米国の国防費は、増加見通しとなっています(図表3)。

オバマ政権下で年々減らされた国防費はトランプ大統領のもとで増加に転じ、2020財政年度(2019年10月〜20年9月)の予算書によると、2024年まで拡大基調が見込まれています。

また、米国の防衛関連銘柄は海外売上も多いため、世界的な軍事費の動向にも影響を受けますが、こちらも増加する傾向にあるようです。

SIPRI(ストックホルム国際平和研究所)のデータで、米国および、米国企業の防衛製品の購入が少ないと考えられる中国、ロシアを除く軍事費が多い上位10ヵ国、サウジアラビア、インド、フランス、英国、ドイツ、日本、韓国、イタリア、ブラジル、オーストラリアの推移を検証してみました。

これら10ヵ国の軍事費合計は、2016年に4,263億ドルで底入れして2017年に4,552億ドル(前年比6%増)、2018年に4,693億ドル(前年比3%増)と増加しています。2017年は10ヵ国中8ヵ国が、2018年は7ヵ国が前年比でプラスと、増加のすう勢は安定しているとみられます。

防衛関連企業にとっては、地政学リスクなど株価材料だけでなく、ファンダメンタルズ面でも好環境にあると確認できます。

投資先を検討するには、世界の防衛関連企業の売上ランキング(中国企業を除く)を眺めてみるのが良いでしょう。図表4の通り米国企業が上位を占め、民間旅客機が主力のボーイングを除いて防衛関連の売上比率も高くなっています。

これらの企業を含む「航空宇宙・防衛」指数の構成銘柄を過去3ヵ月のEPS修正率でスクリーニングして、上方修正となっている銘柄から次節でご紹介いたします(図表5)。

図表3:米国の国防費は増加基調

  • 注:17年まではSIPRI(ストックホルム国際平和研究所)による実績データ、19年以降は米国の2020財政年度予算書によります。
  • ※SIPRIデータ、米国予算書をもとにSBI証券が作成

図表4:防衛関連企業の売上ランキング(2018年)

順位 企業名(国籍) 防衛関連
売上高
(億ドル)
防衛関連
売上比率
1 ロッキード・マーチン(米国) 449 88%
2 ボーイング(米国) 269 29%
3 レイセオン(米国) 238 94%
4 BAEシステムズ(英国) 229 98%
5 ノースロップ・グラマン(米国) 223 87%
6 ゼネラル・ダイナミクス(米国) 194 63%
7 エアバス(欧州連合) 112 15%
8 タレス(フランス) 90 51%
9 レオナルド(イタリア) 88 68%
10 アルマズ・アンティ(ロシア) 85 94%
11 ユナイテッド・テクノロジーズ(米国) 77 13%
12 L3テクノロジーズ(米国) 77 12%
13 ハンチントン・インガルス(米国) 68 74%
14 ユナイテッド・エアクラフト(ロシア) 64 83%
15 ユナイテッド・シップビルディング(ロシア) 49 89%
  • 注:中国企業を除くランキングです。銘柄名は一般的な表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
  • ※SIPRI(ストックホルム国際平和研究所)の公表データをともにSBI証券が作成

図表5:防衛関連銘柄のスクリーニング

コード 銘柄 株価
(1/13)
(ドル)
予想
PER
(倍)
今期予想
EPS増加率
(%)
来期予想
EPS増加率
(%)
EPS
修正率
(3ヵ月)
(%)
時価総額
(1/13)
(億ドル)
LHX L3ハリス・テクノロジーズ 212.6 21.6 - 17.8 2.9 470
ARNC アーコニック 29.45 13.9 55.4 13.9 3.1 128
NOC ノースロップ・グラマン 376.83 18.5 -4.6 12.9 3.6 635
LMT ロッキード・マーチン 419.02 19.4 22.8 12.8 1.8 1,182
RTN レイセオン 227.15 19.1 17.1 9.3 1.3 633
GD ゼネラル・ダイナミクス 181.13 15.2 6.5 8.3 0.3 524
UTX ユナイテッド・テクノロジーズ 152.05 18.7 7.1 7.2 1.4 1,313
(過去3ヵ月のEPSが下方修正の銘柄)
HII ハンティントン・インガルス・インダストリーズ 274.82 19.8 -27.4 39.0 -0.8 112
TXT テキストロン 45.04 12.2 10.1 1.7 -1.5 103
TDG トランスダイム・グループ 604.57 28.8 15.0 15.2 -1.8 324
BA ボーイング 330.22 - 赤字転換 黒字転換 - 1,858
  • 注:S&P500指数の「航空宇宙・防衛」指数の構成銘柄を対象としました。銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。L3ハリス・テクノロジーズの今期予想EPS増加率は、決算期変更のため比較を表示していません。
  • ※BloombergデータをともにSBI証券が作成

3米国の防衛大手のご紹介

 時価総額: 1,182億ドル

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

19.12予

592

10%

61.3

18%

21.61

20.12予

625

6%

68.1

11%

24.37

株価(1/13): 419.02ドル

予想PER(20.12期): 17.2倍

  • 軍事用航空機・宇宙関連機器の大手メーカーです。18年の売上構成比は、航空機部門(F-35、F-16などの戦闘機)が40%、ロータリー・ミッションシステム部門(ヘリコプターなど)が27%、宇宙システム部門が18%、ミサイル・火器制御部門が16%です。米国政府を中心に約30ヵ国と取引があり、海外売上は28%を占めます。
  • 軍需関連の売上が世界最大であり、また、同売上構成比も88%に達することから、米国および世界の軍事費が増加する場合にその恩恵を受ける確度が高く、代表的な軍需銘柄と言えるでしょう。特に同社売上の25〜30%を占めるF-35ステルス戦闘機は、米軍(空軍、海兵隊、海軍)が2,500機近くを調達する計画で、20年度の予算でも重点調達品としてあげられてます。7-9月期決算は、F-35プログラム、ミサイルなどの増加により業績は堅調で、20年に向けても増収増益が想定されています。

 時価総額: 633億ドル

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

19.12予

293

8%

33.3

6%

11.88

20.12予

314

7%

36.1

9%

12.99

株価(1/13): 227.15ドル

予想PER(20.12期): 17.5倍

  • ミサイルシステムや諜報システムなど電子機器に強みをもつ軍需関連企業です。18年の売上構成比は、ミサイルシステム29%、宇宙・航空システム24%、諜報・情報およびサービス(サイバーセキュリティなど)24%、統合防衛システム22%などからなり、海外売上が30%を占めます。19年6月にユナイテッドテクノロジーズが買収を発表して2020年に経営統合の予定で、合計売上高は世界の航空・宇宙産業でロッキード・マーチンに次ぐ世界2位に浮上する見込みです。
  • 世界最大のミサイルメーカーで、米軍および日本、ドイツ、サウジアラビア、イスラエル、韓国、台湾、スペインなどの同盟各国が配備している「パトリオットミサイル」が有名です。地政学リスクの高まりを受けてミサイル、ミサイル迎撃システム、レーダーシステムなどの海外での需要が拡大して受注残の増加が続いており、海外分は4割を占めるまでになっています。

 時価総額: 635億ドル

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

19.12予

340

13%

34.6

-7%

20.35

20.12予

360

6%

38.6

12%

22.98

株価(1/13): 376.83ドル

予想PER(20.12期): 16.4倍

  • 米国の防衛大手です。18年の売上構成比は、航空宇宙システム(ステルス爆撃機や無人偵察機など)40%、イノベーションシステム(ミサイルやロケットの推進システムなど買収したオービタルATKの事業)10%、ミッションシステム(早期警戒システムやサイバーセキュリティなど)36%、テクノロジーサービス13%からなります。
  • 18年6月にオービタルATKを買収して推進システムや弾薬の技術を手に入れ、ロッキード・マーチンのF-35やB-21(ノースロップグラマン社が中心となって開発している長距離爆撃機)のサプライヤーとしてのポジションを強化しました。これによって、20年代半ばまで少なくとも1桁台後半の売上成長が期待されます。

 時価総額: 1,313億ドル

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

19.12予

768

15%

68.3

13%

8.15

20.12予

801

4%

75.6

11%

8.74

株価(1/13): 152.05ドル

予想PER(20.12期): 17.4倍

  • 産業機器のコングロマリットです。18年の売上構成比は、プラット&ホイットニー(民間・軍用航空機エンジン)29%、コリンズ・エアロスペース・システムズ(航空宇宙および防衛製品)25%、キャリア(空調機器)28%、オーチス(エレベータ、エスカレータ)19%となっています。レイセオンとの経営統合を控えており、キャリアとオーチスの事業は売却予定です。
  • レイセオンとの経営統合によって、2020年に航空宇宙・防衛分野で800億ドルの売上をあげ、航空機向けのサプライヤーとしては世界最大で、ミサイル防衛、レーダー、宇宙分野で重要な軍事システムを保有する企業になると想定されています。軍需と民間の売上比率は54%と46%になる見込みです。

 時価総額: 470億ドル

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

19.12予

67

-

9.7

-

8.15

20.12予

175

-

19.7

-

9.83

株価(1/13): 212.60ドル

予想PER(20.12期): 21.6倍

  • 政府・軍事機関向けを中心に情報通信システムを提供する企業です。電子戦システム、航空交通管理、衛星通信システム、無線通信機器、情報セキュリティシステムなどを手掛け、19年6月期の売上構成比は、エレクトロニック・システムが38%、スペース&インテリジェンスシステム30%、コミュニケーションシステム32%です。19年6月に同業のハリスとL3テクノロジーズが合併して、米国の防衛産業で第6位の売上高となっています。決算期が6月から12月に変更となるため、上記の業績表では前期との比較は表示していません。
  • 防衛の分野でも通信やデジタル技術は重要性がますます高まっていくと考えられ、防衛エレクトロニクス分野で確固たる地位を築いている同社も業績拡大が期待されます。ハリスとL3テクノロジーズの経営統合によって十分な企業規模を確保するとともに、暗視鏡事業を売却したような事業整理を進めて、利益率が高い分野への事業集中が可能になっていると考えられます。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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