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“良好なマクロも確認され一段高も!”

2018/7/24
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:庵原 浩樹、増渕 透吾

“良好なマクロも確認され一段高も!”

  • 7月に入って米国株はナスダックが最高値を再び更新するなど主要3指数を中心に上昇が続いている。月初来の上昇幅(上昇率)は7/20現在、NYダウが786.71ドル(3.24%)、S&P500が83.46ポイント(3.07%)、ナスダックが309.895ポイント(4.13%)、SOX指数が45.481ポイント(3.46%)である。
    2018/12期2Q(4-6月)の決算発表は、滑り出しが好調で7/20現在、S&P500構成企業のうち87社が決算発表を行い、89.7%の78社が事前の市場予想を上回った。87社の増益率は20%超と、Bloomberg集計によるS&P500構成企業の2QのEPS増益率見通し前年同期比20.58%と比べ順調な決算動向と言えよう。
  • 7/16に開催されたフィンランド・ヘルシンキでの米ロ首脳会談では、トランプ大統領とプーチン大統領が協調関係を確認したが、成果の乏しい内容となった。むしろ、トランプ大統領による前言撤回が注目されることとなった。トランプ大統領は、「2016年の米国大統領選にロシアが介入した情報機関の結論を受け入れる」と発言。与党・共和党内からも批判が相次ぎ、議会中間選挙への影響を考慮したようだ。引き続きロシア政策は政権運営の火種となりそうだ。
    7/19には、トランプ大統領は、CNBCのインタビューで中国との貿易不均衡で「(米国に輸入される中国製品)5,000億ドル(相当に追加関税をかける)の用意がある」と述べ、利上げを「好ましくない」ともコメント。欧州の金融緩和やユーロの下落、中国人民元の大幅な下落を引き合いに出し、追加利上げによるドル高に不満を表明した。ドルインデックスは、7/19に一時95.65まで上昇していたが、足元で94.3台まで低下。パウエルFRB議長は、7/17-18と連日の議会証言で、「FOMCは当面、FF金利の漸進的な引き上げ継続が最善策だと考えていると」述べていた。FRBの独立性は保たれるだろうが、ドル高けん制発言は今後も為替市場に影響を及ぼす可能性があろう。景気については、パウエル議長が楽観的な認識を示し、7/18発表のベージュブックでは、6月と7月初めにおいて拡大が続き、労働市場は引き締まったと報告された。アトランタ連銀の予測によるGDPNowでは7/18現在、前期比年率4.5%増が見込まれ、市場予想は同4.0%増の見通しである。7/27の4-6月の米国GDP(速報値)も注目されよう。減税効果による好決算も相俟って、一段の株高となる可能性もあろう。(庵原)
  • 7/24号ではハネウェルインターナショナル(HON)MGMリゾーツ・インターナショナル(MGM)モルガン・スタンレー(MS)マイクロソフト(MSFT)シュルンベルジェ(SLB)VF(VFC)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(7/20現在)

主要企業の決算発表予定

24日(火)UBSグループ、ユナイテッド・テク、 イーライリリー、ロッキード、ベライゾン、LVMH、AT&T、TI
25日(水)ノースロップ、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)、コカ・コーラ、UPS、GM、ボーイング、ヴァーレ、ビザ、クアルコム、ギリアド、フェイスブック、ペイパル、フォード、ドイツ銀、STマイクロ
26日(木)エアバス、ロイヤル・ダッチ・シェル、ネスレ、ダイムラー、スカイ、マスターカード、ブリストル、コムキャスト、アフラック、マクドナルド、インテル、アマゾン、スターバックス、ゼロックス
27日(金)メルク、ツイッター、エクソンモービル、シェブロン、ルノー

主要イベントの予定

24日(火)
  • 5月のFHFA住宅価格指数
25日(水)
  • 米欧首脳会談(ワシントン)
  • BRICSサミット(南ア・ヨハネスブルク、27日まで)
  • 6月の新築住宅販売件数
26日(木)
  • ECB金融政策会合・記者会見
  • 6月の耐久財受注
  • 21日終了週の規失業保険申請件数
27日(金)
  • 4-6月のGDP(速報値)
  • 7月のミシガン大学消費者マインド指数(確定値)
  • 中国6月の工業利益
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

ハネウェルインターナショナル(HON) 市場:NYSE・・・2018/10/19に2018/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定

  • 1906年に創業した世界的な総合テクノロジー企業。航空宇宙製品、自動化機器、制御・感知用製品、自動車製品、先端材料、石油化学用加工技術など幅広い製品を提供している。
  • 2018/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比8.3%増の109.19億USD、純利益は同9.0%減の12.67億USD。全事業セグメントが増益となったが、貿易摩擦に伴う費用の3.46億USDなど特殊項目の影響で最終減益。調整後EPSは2.12USDと市場予想の2.01USDを上回った。
  • 2018/12期3Q(7-9月)の会社計画は、売上高が106-108億USD、EPSが1.95-2.00USDである。通期会社計画は、売上高が431-436億USD、EPSが8.05-8.15USD。通期市場予想は、売上高が前期比6.5%増の431.84億USD、当期利益が同3.7倍の60.75億USDである。(増渕)

MGMリゾーツ・インターナショナル(MGM) 市場:NYSE・・・2018/8/2に2018/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1984年設立の持株会社。子会社を通じ、カジノやホテル、エンターテイメントリゾートなどからなる統合型リゾートの保有・運営を行う。ラスベガスで「Bellagio」、「MGMグランドラスベガス」、「New York-New York」などのリゾートを保有するほか、米国内の他都市やマカオで展開する。
  • 2018/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比3.9%増の28.22億USD、純利益が同8.3%増の2.23億USD。EPSは0.38USDと市場予想の0.23USDを上回った。マカオで「MGMコタイ」を開業したことでMGMチャイナの業績が伸びた。非資金利益の9,400万USDも増益に寄与。
  • 2018/12通期会社計画は、売上高が前期比横ばい、1部屋当たり収入が同1-3%増。通期市場予想は、売上高が同11.3%増の119.95億USD、当期利益は同63.1%減の7.24億USD。日本でIR実施法が成立。同社は日本文化に精通することで、この機会に備えてきたという。(増渕)

モルガン・スタンレー(MS) 市場:NYSE・・・2018/10/17に2018/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定

  • 1981年設立。子会社、関連会社を通じ、投資銀行業務、株式・債券のセールス&トレーディング、不動産業務、資産運用業務を含む幅広い金融サービスをグローバルに提供する。
  • 2018/12期2Q(4-6月)は、純営業収益が前年同期比11.6%増の106.10億USD、純利益が同38.7%増の24.37億USD。調整後EPSは1.25USDと市場予想の1.11USDを上回った。セールス&トレーディングが好調で、法人・機関投資家向け証券部門が大幅な増収増益となった。
  • 2018/12通期市場予想は、純営業収益が前期比6.0%減の410.17億USD、当期利益が同37.1%増の83.80億USD。同社は、四半期配当を直近の1株当たり0.25USDから0.30USDに引き上げると発表。2018/12期3Q-2019/12期2Qで47億USD相当の自社株買いを計画。(増渕)

マイクロソフト(MSFT) 市場:NASDAQ・・・2018/10/25に2019/6期1Q(7-9月)の決算発表を予定

  • 1975年にビル・ゲイツとポール・アレンが設立したPCソフトウェア会社。個人・企業向けに基本ソフトウェア(OS)をはじめ、サーバー用アプリケーション、ソフト開発ツールなど提供する。
  • 2018/6期4Q(4-6月)は、売上高が前年同期比17.6%増の300.85億USD、純利益が同10.0増の88.73億USD。調整後EPSは1.13USDと市場予想の1.07USDを上回った。商用向けクラウドサービスが伸びた。特にクラウドサービス「Microsoft Azure」の売上は同89%増と好調を維持。
  • 2019/6期1Q(7-9月)の会社計画は、プロダクティビティ&ビジネスプロセス部門の売上高が92.5-94.5億USD、インテリジェントクラウド部門の売上高が81.5-83.5億USD、モアパーソナルコンピューティング部門の売上高が9.95-10.25億USD。2019/6通期の市場予想は、売上高が前期比10.9%増の1,223.68億USD、当期利益が同98.2%増の328.37億USDである。(増渕)

シュルンベルジェ(SLB) 市場:NYSE・・・2018/10/19に2018/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定

  • 1926年設立。世界最大の油田探査・油田サービス会社で、油層評価技術、掘削、生産・精製などの技術を提供する。油井・ガス井のデータを取得するワイヤーライン検層技術を開発。
  • 2018/12期2Q(4-6月)は売上高が前年同期比11.3%増の83.03億USD、純利益が4.30億USDと前年同期の▲7,400万USDから黒字転換。調整後EPSは0.43USDと市場予想の0.42USDを上回った。北米の持分適用会社OneStimが好調だった生産部門が全体を牽引。
  • 2018/12通期会社計画は、設備投資が前期比横ばいの20億USD。通期市場予想は、売上高が前期比12.5%増の342.39億USD、当期利益が黒字転換の30.68億USD。同社によると、2018年の探鉱・生産向け支出の伸び率は北米で15-20%、世界で5%となる見通し。(増渕)

VF(VFC) 市場:NYSE・・・2018/11/15に2019/3期2Q(7-9月)の決算発表を予定

  • 1899年に創業した世界最大級のアパレル企業。「Lee」、「The North Face」、「Vans」、「Timberland」などのブランドを傘下に持ち、150ヵ国以上で販売されている。マスマーケットや高級百貨店、セレクトショップなどリテーラーは約4.7万店で、直営店舗も1,100店以上ある。
  • 2019/3期1Q(4-6月)は、売上高が前年同期比22.9%増の27.88億USD、純利益が同45.9%増の1.60億USDである。調整後EPSは0.43USDと市場予想の1.32USDを大幅に上回った。
  • 2019/3通期の会社計画を上方修正。売上高を前期比10-11%増の136-137億USD(従来計画134.5-135.5億USD)、EPSを3.52-3.57USD(同3.48-3.53USD)とした。通期市場予想は、売上高が同10.2%増の136.16億USD、当期利益が同85.9%増の14.26億USDである。(増渕)
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