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2019-06-27 03:33:50

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “好業績でも投資家心理は好転せず?”

“好業績でも投資家心理は好転せず?”

2018/05/02
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:庵原 浩樹、増渕 透吾

“好業績でも投資家心理は好転せず?”

  • 決算発表が本格化し企業業績は好調な一方、株式市場は方向感に乏しく盛り上がりに欠ける展開が続いている。4月の月間騰落率は、NYダウが0.25%、S&P500が0.27%、ナスダックが0.04%と主要3指数は僅かにプラスを確保したが、S&P500、NYダウはともに年初来でマイナス圏に沈んだままである。SOX指数の4月は6.36%もの下落となった。
    S&P500構成企業の2018/12期1Q(1-3月)のEPS増益率は4/27現在、前年同期比22.43%増が見込まれている。また、住宅関連指標、個人や企業のマインドを示す指標などは軒並み市場予想を上回り、好調を維持している。それでも、株式市場への資金流入が乏しい背景として、税制改革の業績効果を既に株式市場は先取りしていたこと、米中を中心とした貿易戦争や原油高など企業のコスト上昇への懸念などが挙げられよう。また、高まるインフレや景気の先行きに対する不透明感もあろう。市場参加者は、トランプ政権による経済押し上げ効果と同時に、輸入規制などによるコストアップが今後どの程度影響するか、動向を見極めるため様子見姿勢を強めている面があると思われる。
  • 4/30、トランプ政権はムニューシン財務長官、ライトハイザー通商代表部(USTR)代表らが中国を訪問し、5/3から協議すると発表。このほか、ロス商務長官やクドロー国家経済会議(NEC)委員長ら、米国経済の中枢を担う要人が揃って訪中し、対中貿易赤字の削減に向けた方策や、中国の知的財産侵害への対策を協議するようだ。トランプ大統領は、約3,800億ドルの対中貿易赤字のうち、1,000億ドルの削減につながる方策を中国側に要請しているが、中国から譲歩を引き出せれば、関税発動を見直す考えを示しており動向が注目される。
    4/27現在、S&P500構成企業のうち267社が1Qの決算発表を終え、80.1%(214社)が市場予想を上回った。市場予想を大きく上回った主な企業は順に、アマゾン・ドット・コム(AMZN)ベーカー・ヒューズ(BHGE)アルファベット(GOOGL)ボーイング(BA)レナー(LEN)ゼネラル・エレクトリック(GE)などが挙げられる。また、S&P500の11業種分類で増益率が20%を超えているセクターは、高い順にエネルギー、ハイテク、資本財・サービス、金融、素材、ヘルスケアの6業種。好業績で値動きの良好な銘柄をピックアップしたい。(庵原)
  • 5/2号ではアマゾン・ドット・コム(AMZN)ボーイング(BA)アルファベット(GOOGL)インテル(INTC)マクドナルド(MCD)マイクロソフト(MSFT)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(4/27現在)

主要企業の決算発表予定

2日(水)マスターカード、AIG、テスラ、メットライフ、プルデンシャル
3日(木)ダウ・デュポン、CBS、アディダス、バイエル
4日(金)ソシエテ・ジェネラル、BMW、BNPパリバ、HSBC、アリババ

主要イベントの予定

1日(火)
  • FOMC(2日まで)
  • 3月の建設支出
  • 4月のISM製造業景況指数
  • 4月の自動車販売統計
  • 中国・香港株式市場は祝日のため休場
2日(水)
  • 4月のADP雇用統計
  • FOMC政策発表
  • ユーロ圏1−3月のGDP(速報値)
  • 中国4月の財新製造業PMI
3日(木)
  • 4月28日終了週の週間新規失業保険申請件数
  • 3月の貿易収支
  • 1-3月期の労働生産性(速報値)
  • 4月のISM非製造業景況指数
  • 3月の製造業受注
  • 欧州委員会経済見通し
  • アジア開発銀行年次会合(マニラ、6日まで)
4日(金)
  • 4月の雇用統計
  • ニューヨーク連銀総裁、講演
  • 中国4月の財新サービス業・コンポジットPMI
6日(日)
  • FRBクオールズ副議長(銀行監督担当)、講演
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

アマゾン・ドット・コム(AMZN) ・・・2018/7/26に2018/12期2Q(4-6月)決算発表の予定

  • 1994年設立。オンラインショッピングサイトを運営する。カスタマーレビュー、1-Clickショッピング、レコメンド機能、プライム、フルフィルメントby Amazon、AWS、Kindle、Kindleダイレクト・パブリッシング、Fireタブレット、Fire TV、Amazon Echo、Alexaなどの製品・サービスを提供する。
  • 2018/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比42.9%増の5,100.42億USD、純利益が同2.2倍の16.29億USD。調整後EPSは3.27USDと市場予想の1.83USDを上回った。為替変動の効果を除くと39%の増収。クラウド・コンピューティング、会員サービス、広告の各事業が寄与。
  • 2018/12期2Q(4-6月)の会社計画は、売上高が510-540億USD、営業利益が11-19億USD。為替変動によるプラスの効果を12億USD見込んでいる。2018/12通期の市場予想は、売上高が前期比32.8%増の2,361.38億USD、当期利益が同79.4%増の54.42億USD。(増渕)

ボーイング(BA) ・・・2018/7/25に2018/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1916年に創業。航空宇宙機器製造会社。民間航空機、防衛・軍用機、電子・防衛システム、衛星、衛星打ち上げ機、高度情報通信システムなどの製品を、150カ国以上で展開する。
  • 2018/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比6.5%増の233.82億USD、純利益が同56.9%増の24.77億USD。調整後EPSは3.64USDと市場予想の2.58USDを上回った。低燃費が特徴の737型MAXがアジアのLCCなどからの引き合いが強かったほか、軍用機の受注も伸びた。
  • 2018/12通期の会社計画を上方修正。売上高は960-980億USDと据え置いたが、調整後EPSを14.30-14.50USD(従来計画13.80-14.00USD)とした。2018/12通期の市場予想は、売上高が前期比4.7%増の977.36億USD、当期利益が同19.3%増の97.75億USDである。(増渕)

アルファベット(GOOGL) ・・・2018/7/26に2018/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1998年創業のインターネット検索最大手グーグルなどを傘下として2015/10に設立された持ち株会社。ウェブベースの検索、表示広告、デスクトップとハードウェア製品などを提供する。
  • 2018/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比25.8%増の311.46億USD、純利益が同73.3%増の94.01億USD。広告事業が好調だったほか、会計基準変更に伴い保有株式の評価益を計上した。投資収益を除く調整後EPSは9.93USDと市場予想の9.29USDを上回った。
  • 2018/12通期の市場予想は、売上高が前期比2.1%減の1,084.94億USD、当期利益が同2.4倍の308.44億USD。欧州で5月末に適用される「一般データ保護規則」について、同社は18ヵ月前から準備を進めているとし個人データの扱いに注意を払っている点を強調した。(増渕)

インテル(INTC) ・・・2018/7/26に2018/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1968年に設立した世界最大の半導体メーカー。コンピューター部品を手掛けるシステムソフトウェア、デジタル画像処理部品などを提供。世界50ヵ国以上に製造・研究拠点を保有する。
  • 2018/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比8.6%増の160.66億USD、純利益が同50.3%増の44.54億USD。調整後EPSは0.66USDと、市場予想の0.64USDを上回った。売上高の49%を占めるデータセントリック事業が好調に推移。「インテルXeonスケーラブル・プロセッサー」が伸び、データセンター部門が24%の増収。不揮発性メモリー部門も20%の増収と堅調。
  • 2018/12期2Q(4-6月)の会社計画は、売上高が158-168億USD、EPSが0.80-0.90USDである。通期会社計画は、売上高が674-676億USD、EPSが3.60-3.98USDである。通期市場予想は、売上高が前期比6.7%増の669.80億USD、純利益が同80.1%増の172.87億USD。(増渕)

マクドナルド(MCD) ・・・2018/7/24に2018/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1940年創業の世界的なフードサービス事業者。ファーストフード「マクドナルド」の直営店及びフランチャイズチェーンの運営を行う。世界100ヵ国以上で、36,000超の店舗を展開する。
  • 2018/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比9.5%減の51.38億USD、純利益が同13.2%増の13.75億USD。店舗のフランチャイズチェーン化の影響で減収となったが、世界全体の既存店売上高は同5.5%増、来店客数が同0.8%増と利益を押し上げた。値上げやプロダクト・ミックスの変更なども寄与し増益。調整後EPSは1.79USDと、市場予想の1.67USDを上回った。
  • 2018/12通期の市場予想は、売上高が前期比7.3%減の211.51億USD、当期利益が同16.2%増の60.33億USD。同社は、経営改善に向けた再建計画を遂行。技術投資や店舗改装、高価格帯メニューの拡充や低価格帯バリューメニューの刷新などを行っている。(増渕)

マイクロソフト(MSFT) ・・・2018/7/20に2018/6期4Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1975年にビル・ゲイツとポール・アレンが設立したPCソフトウェア会社。個人・企業向けに基本ソフトウェア(OS)をはじめ、サーバー用アプリケーション、ソフト開発ツールなど提供する。
  • 2018/6期3Q(1-3月)は、売上高が前年同期比15.5%増の268.19億USD、純利益は同35.3%増の74.24億USDであった。EPSは0.95USDと、市場予想の0.84USDを上回った。
  • 2018/6期4Q(4-6月)会社計画は、プロダクティビティ&ビジネスプロセス部門の売上高が95.5-97.5億USD、インテリジェントクラウド部門の売上高が89.5-91.5億USD、モアパーソナルコンピューティング部門の売上高が103-106億USDである。2018/6通期の市場予想は、売上高が前期比11.1%増の1,073.17億USD、当期利益が同32.5%減の171.95億USD。(増渕)
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