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“6月は高値圏推移も上値の重い展開へ!”

2017/05/25
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:庵原 浩樹、袁 鳴

マーケットへの影響は限定的?

ウォーターゲート事件では当初、ニクソン大統領が直接関与していないと見られ国民から高い支持率を得ていた。しかし、長期の捜査の末、同大統領の工作が暴かれ支持率が急落し、株価は大幅な下落となった。
トランプ大統領のロシア疑惑は、市場のリスク要因である。しかし、既にトランプ大統領の関与が疑われていること、支持率は低下したが就任当初以来低い水準であること、などがウォーターゲート事件とは異なる。可能性は低いと見るが、任期中の辞任となっても、市場への影響は限定的になるものと考えている。(庵原)

ウォーターゲート事件とトランプ大統領のロシア関連疑惑とマーケットと!

高値圏推移も上値重い展開へ!

6月相場は引き続き高値圏での推移を見込むが、上値の重い展開を予想する。2015年以降、S&P500の予想PERは15-19倍のレンジで推移してきたが、足元では18倍台半ば水準にあり、利益確定売りも出やすいと見ている。NYダウ、ナスダックも同様にレンジ上限に近い水準だ。
想定通り6月に利上げが実施となれば、金利が上昇し足元のドル安が一転ドル高基調になると想定され、株価の上値を抑える可能性もあろう。ただ、金利上昇ピッチが緩やかで企業業績期待が再び高まれば、主要指数の高値更新もあろう。(庵原)

6月相場は上値の重い展開?〜高値圏で推移も予想PERは上限に近い

長期化の景気拡大局面は続く?

金融危機を脱して2009/7以降の景気拡大期は2017/6で丸8年(96ヵ月)経過となる。1945-2009年における11回の景気拡大局面の平均期間58.4ヵ月からみるとかなりの長期化となっている。ただ、2001/12以降では73ヵ月、1991/4以降では120ヵ月に及んだ。
一方、景気後退期間は2007年の金融危機では18ヵ月、2001年時と1990年時ではともに8ヵ月と拡大期が長期化し後退期は短期化している。動向を見るうえでは先行するISM景況指数が参考となる。今後の経済・金融政策が鍵を握ろう。(庵原)

6月で丸8年を迎える景気拡大局面は今後も続く?〜経済・金融政策が鍵

経済指標改善が利上げの鍵へ

トランプ大統領の「ロシアゲート」を巡る政治不安が嫌気され、5/17のNYダウは昨年9/9以来、約8ヵ月ぶりの下げを記録。しかし、足元では再び高値圏に戻る動きが見られる。
米株高で10年国債利回りは上昇し、5/23時点で2.30%台に接近。長期金利の上昇はドルインデックスの下値をサポートしている。また、6月の利上げへの不安は一旦後退し、5/23時点の利上げ確率は100.0%に上昇した。ただ、このところ弱い景気指標も散見され、年内の利上げペースを見通すうえで、ISM景況指数、雇用統計など重要経済指標の動向には留意したい。(袁)

6月の利上げ確率100%だが〜今後の重要経済指標には留意したい

減産延長合意でも上値の抑制へ

原油市況は上昇の勢いが続き、5/23のWTI原油先物価格は前日比0.34ドル高の51.47ドルと5日続伸。5/25に開催されるOPEC総会で9ヵ月の協調減産の延長観測から買いが優勢となった。エクソンモービル(XOM)ハリバートン(HAL)など石油大手の業績改善も見られる。
4月のOPEC加盟国石油生産量は3月比4万バレル/日減少の3,189.5万バレル/日。サウジアラビアは微増となったが、主要産油国のイラク、イランやアラブ首長国連邦は生産量を削減した。OPEC総会で減産延長を合意すれば、価格の上昇で米国のシェールオイル生産も増加する可能性があり、原油先物価格の上値を抑えそうだ。(袁)

OPECの減産延長の合意は原油価格を大きく押し上げるか?

2018会計年度予算の成立に懸念

5/23、2018会計年度(2017/10-2018/9)の予算教書を公表した。トランプ政権は国防費の増額に加え、インフラへの投資やメキシコとの国境沿いに壁を建設する費用などが盛り込まれている一方、低所得者向けの医療費の補助を見直すことなども提案した。また、大型減税などで経済成長率を3%に高め、財政収支を10年で黒字転換させる案もある。
一方、野党・民主党からは低所得者向けの医療費補助の見直しなどに反発が出ていて、予算成立に向けて与野党の対立が激化しそうだ。また、大型減税は4月に公表されたが具体的な政策が示されず、実現への不透明感は残されたままである。(袁)

2018会計年度の予算教書は与野党対立激化の導火線か?

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