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2019-09-17 07:55:04

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“やや楽観的な市場の反応に要注意!”

2015/5/12
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:庵原 浩樹、袁 鳴、北浦 優子

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(5/8現在)

“やや楽観的な市場の反応に要注意!”

  • 小幅なレンジでの往来相場が続いた米国株は5/8、雇用統計の発表をきっかけに大幅上昇となった。18,000ドルを挟む展開が続いたNYダウは同日、18,000ドル台を回復し、S&P500種株価指数とともに過去5営業日の下げを埋める展開となった。ナスダックは同58.01ポイント高の5,003.55と4営業日ぶりに5,000台乗せとなった。4月の雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比22.3万人増と増加幅が20万人台に乗せ、ほぼ市場予想(同22.8万人増)程度と程よい水準となり、債券高(金利は低下)、株高となった。
    年初来の軟調な経済指標が天候不順や港湾ストライキなど一時的な要因によるものであったかどうかの確認、既に発表されていたミシガン大学消費者信頼感指数やISM非製造業景況指数など一部良好なデータ同様に改善を示すかといった点などから雇用統計への市場の反応も敏感となり、それまでの景気への悲観的な見方が後退し一気に楽観的な見方に傾いたものと考えられる。
  • 一方、ピックアップトラックなど大型車の需要が旺盛な自動車販売だが4月は市場予想を下回り、ドル高や西海岸港湾の労使紛争解決による輸入増加もあって3月の貿易赤字は約6年ぶりの高水準に拡大。原油安やドル高は物価を押し下げ個人消費の押し上げ要因と見られるが、製造業を中心にドル高が企業収益を圧迫しており、賃金も伸び悩んでいる。世界的な株高の中で、米国株は年初来水準に留まっていることもあり、個人消費が抑制されていることも考えられる。高級バッグのコーチ(COH)は1-3月の北米売上高が急減となり株価が大幅に下落。高級オーガニックスーパーのホールフーズ・マーケット(WFM)は2-4月の既存店増収率が市場予想を大きく下回り株価が急落となった。
    中国は5/10、景気回復に向け昨年11月と今年3月に続く追加利下げを発表したが、地方経済など厳しい景気情勢も伺える。また、IMFがデフォルトに備えた緊急計画策定中と報道されたギリシャの債務問題解決には未だ時間を要することになりそうだ。再び、米独の金利が上昇となれば株価急落も想定される。好業績が確認された優良株の押し目を拾う投資スタンスをお奨めしたい。
  • 5/12号ではアップル(AAPL)アマゾン(AMZN)ファイザー(PFE)ビザ(V)ウォルマート・ストアーズ(WMT)を取り上げた。

主要企業の決算発表予定

13日(水) メーシーズJCペニー
14日(木) シスコシステムズシマンテック
19日(火) ウォルマート・ストアーズホーム・デポ

主要イベントの予定

13日(水)
  • オバマ大統領、中東6ヵ国首脳と会談
  • MBA住宅ローン申請指数
  • 4月の小売売上高
  • ECB理事会議事録(4/15分)
14日(木)
  • 新規失業保険申請件数(5/8終了週)
  • 4月のPPI(生産者物価指数)
15日(金)
  • 5月のNY連銀製造景況指数
  • 4月の鉱工業生産
  • 5月のミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
  • TPP首席交渉官会合(25日まで)の国内自動車販売
18日(月)
  • 5月のNAHB住宅市場指数
19日(火)
  • 4月の住宅着工指数
  • 4月の建設許可件数
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

  • 1974年にコンピュータの製造で創業。現在はiPhone、iPod 、iPad、パソコンのMac などを主力製品として世界に展開している。2015年4月、新たにApple Watchの販売を開始した。
  • 2015/9期2Q(1-3月)は売上高が前年同期比27.1%増の580.1億USD、純利益は同32.7%増の135.7億USD と、2Qとしては過去最高。EPSは市場予想の2.16USDを上回り、2.33USDとなった。iPadの販売台数は同10.3%減の1,262万台となったものの、主力のiPhoneの販売台数は同40.0%増の6,117万台と大きく伸びた。特に中国での販売が伸びて収益に大きく貢献し、同社においては欧州を抜き、米国に続く2番目の市場となった。
  • 2015/9期3Q(4-6月)の会社計画は、売上高で460-480億USD、粗利益率38.5-39.5%を見込んでいる。株主還元の拡大についても発表しており四半期配当を0.52USDに引き上げ、自社株買いも昨年発表した900億USDから1,400億USDに引き上げる。また、人気商品であるApple Watchの販売地域を6月下旬に拡大する予定で今後の業績寄与に期待したい。
  • 1994年設立のオンライン販売会社。書籍、音楽関連、PC、電子機器、家屋、庭園向け製品、食品、ファッション関連などを販売。2007年よりキンドル(電子書籍端末)を発売している。
  • 2015/ 1Q(1-3月)は売上高が前年同期比15.1%増の227.2億USD。好調な北米市場に加え、クラウドコンピューティングでは圧倒的なシェアを持つAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)事業も寄与。一方、配送拠点の拡充、無人機ドローンの配達や動画ストリーミングなど多額の投資が響き、純利益は前年同期の1.08億USD の黒字から5,700万USD の赤字に転落した。
  • 2015/2Q(4-6月)の業績について同社は売上高が206億-228億USD を予想し上限が市場予想の221.4億USD を上回った。AWS 事業の売上高は前年同期比約2倍の15.7億USD と総売上高の約7%を占め2015通年では62.6億USD が見込まれる。また、AWS 事業のインフラとリソース強化を速やかに進めると表明し同事業の拡大から業績改善への貢献が注目される。
  • 1849に創業した世界トップクラスの製薬会社。同社は、研究開発に強みを持ち処方医薬品、一般用医薬品、動物用医薬品やワクチンなどの研究・開発及び製造販売を行っている。
  • 2015/12期1Q(1-3月)は売上高が前年同期比4.3%減の108.6億USD、純利益が同2.0%増の23.8億USDとなった。EPSは0.51USDと市場予想の0.49USDを上回った。ドル高や後発医薬品との競争が重石となったが、ワクチンや抗がん剤などの主力薬の販売が好調だった。新薬を手掛けるイノベーティブ医薬品事業部門の売上高は同9.3%増の57.4億USDとなった。疼痛治療剤リリカの販売が米国と日本で好調だったことや、新薬の販売が寄与した。一方、エスタブリッシュ医薬品事業部門は後発医薬品との競争激化で同16.3%の減収となった。
  • ドル高・ユーロ安を主因に2015/12通期の会社見通しを下方修正したが、主力の肺炎球菌ワクチンの接種対象が高齢者まで広がったことや新たに認可が降りた抗がん剤の販売は引き続き業績に寄与すると思われる。会社計画の売上高は440-460億USD、EPSは1.95-2.05USD。
  • 1958年創業。決済システム、電子支払ネットワークを運営する世界最大手のカード会社。商店、金融、企業などの相互決済やデータ転送など商取引サービスを提供している。
  • 2014/9期2Q(1-3月)はカード利用額が伸びたことが奏功、営業収入が同7.9%増の34.1億USDとなった。原油安やドル高の影響で収入の伸びが圧迫され、純利益は前年同期比3.1%減の15.5億USDとなった。ただ、クラスA株式のEPSは0.630USDと市場予想の0.624USDをやや上回った。事業別で主力の決済サービス収入は同7.9%増の15.77億USDとなった。
  • 2015/9通期の会社計画は営業収益の伸びが2桁台前半、営業マージンは60%台半ば程度である。また、世界の代表的な金融機関数社と新たなモバイル決済サービスで提携したと発表し「ビザ・デジタル・ソリューションズ」といった取り組みでデジタル決済サービスを拡充する。

ウォルマート・ストアーズ(WMT)  5/19に決算発表の予定 

  • 1969年設立。ディスカウント・ストアから発足、世界各国でスーパーマーケットチェーン店を運営する。衣料、日用品、家電、食品などを販売。世界最大の小売企業である。
  • 2015/1通期は売上高が前期比2.0%増の4,856.5億USD、純利益は同2.1%増の163.6億USD となった。EPS は5.07USD と市場予想の4.99USD を上回った。ドル高による為替変動要因が売上高を53億USD押し下げたが、好調なインターネット販売などから増収となった。
  • 2016/1通期の会社計画EPS は、1Qが0.95-1.10USD(前年実績1.10USD)、通期では4.70-5.05USD(同4.85USD)となる見通し。また、配当金は1.96USD(前期は1.92USD)と42年連続の増配を計画している。2015/5、カナダから撤退したターゲット社の跡地13ヵ所を買収すると発表。準備が整い次第改装作業に入り開店日の発表は数ヵ月後となる。業績寄与に期待する。
フィリップ証券株式会社

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