米国主要企業の決算発表
当社取扱いの米国上場企業で、保有残高上位300社のうち、4/9〜4/15に決算発表があった企業をピックアップしてご紹介いたします。(保有残高上位は2014年実績)
4月9日
アルコア(AA) 15年1Q決算 4月8日 引け後発表 |
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注:純利益とEPSは特別項目を除くベース。
※第1四半期決算は売上が市場予想を前年同期比2%ポイントショート、EPSは市場予想を上回った。15年の製品需要ガイダンスについて会社は、第4四半期発表時に提示したものをほぼ維持、15年のアルミニウム需要量は前年比+7%の見通しとした。
※ただし、世界のアルミ需給について、中国の増産により、前回見通しの3.8万トンの不足から32.6万トンの過剰(供給量の0.6%に相当)へ見通しを変更した。また、前四半期まで上昇していたプレミアム(LME価格に対する上乗せ値段)が1-3月は前四半期比で縮小したことも嫌気された模様。9日の株式は、13.21ドルへ3.4%下落した。
※当社は、(1)航空機・自動車のアルミニウム使用の増加から恩恵を受けること、(2)伝統的なアルミ精錬事業を縮小して航空機部品など高付加価値品へのシフトを進めていることから、中期的な利益成長が期待される。足もとの市場環境がやや悪化しているが、このところの下落で、株価には織り込みが進んでいるとみられる。
4月15日
JPモルガン(JPM) 15年1Q決算 4月14日 寄り前発表 |
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※純収益、純利益とも市場予想を上回った。債券トレーディングの持ち直しが追い風となった。
※主要部門の純利益は、コンスーマー&コミュニティ・バンキング22.2億ドル(前年同期比+12%)、コーポレート&インベストメント・バンク25.4億ドル(同+19%)、コマーシャル・バンキング6.0億ドル(同+1%)、アセット・マネジメント5.0億ドル(同+11%)。
※14日の株価は63.04ドルへ1.6%上昇した。
インテル(INTC) 15年1Q決算 4月14日 引け後発表 |
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※パソコン向けを主体とするクライアント・コンピューティング・グループ売上は、前年同期比-8%と不振。デスクトップの減少をノート、タブレットなどの増加で補えない状況が続く。データセンター・グループ売上は、同+19%と対照的に好調。会社は3月12日に売上ガイダンスのレンジ中央値を137億ドル(前年同期比+7%相当)から128億ドルに引き下げていた。
※ガイダンスは、第2四半期売上が132億ドル±5億ドル(中央値は、前年同期比-5%相当)。15年通年の売上高は前年比横ばい、粗利率は61%±2、3%(14年は63.7%)とした。設備投資額は14年の101億ドルから87億ドルへ削減する。
※業績見通し引き下げ後に株価は下落していた。決算は懸念されたほど悪くなかったと捉えられた模様で、発表翌日15日の株価は32.83ドルへ4.3%上昇した。
ジョンソン&ジョンソン(JNJ) 15年1Q決算 4月14日 寄り前発表 |
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注:純利益、EPSは調整後。
※為替の影響による売上高の目減りは7.2%ポイントで、前四半期の4.5%ポイントから拡大した。為替の影響を除く増収率は、前年同期比+3%。
※部門別売上は、コンスーマー33.9億ドル(前年同期比-3%、為替の影響を除く前年同期比+3%)、医薬品77.3億ドル(同+3%、同+10%)、医療用デバイス62.6億ドル(同-11%、同-5%)。医療デバイスは事業売却の影響を含み、これを除いた為替の影響を除く増収率は前年同期比+1%。
※15年EPSのガイダンスは、ドル高の影響を考慮して従来の6.12-6.27ドルから6.04−6.19ドルへ引き下げられた。
会社資料、ブルームバーグよりSBI証券が作成
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その他の動き
ゼネラル・エレクトリック(GE) ・・・10日事業再編計画を発表。骨子は、以下。
- 金融部門のGE Capitalの資産約2,750億ドルを売却
- 2018年までに900億ドルの株主還元を行う(うち、500億ドルが自社株買い)
- 2018年までにインダストリー部門の利益寄与を90%とする(14年は58%)
10日の株価は28.51ドルへ10.8%上昇。不動産の売却意向が報じられた9日も2.9%の上昇だった。資本財と金融のコングロマリットから資本財に集中する方針が示され、市場はこれを好感した。
ノキア(NOK) ・・・フィンランド通信機器大手のノキアは15日、同業の仏アルカテル・ルーセント(ALU)を買収すると発表した。アルカテル・ルーセント1株に対してノキア0.55株を割り当てる。買収額は時価換算で156億ユーロ(約1.9兆円)相当になる。16年前半の買収完了を目指す。当社は14年に携帯電話事業をマイクロソフトに売却、通信インフラ機器主体の会社になったが、グローバル市場では規模で見劣りしていた。今回の買収により、同業で最大手のエリクソン(スウェーデン)やファーウェイ(中国)と競争できる体制を整える。15日の当社株価は米国市場で、7.84ドルへ1.5%下落した。
各種資料よりSBI証券が作成
物色動向(4月15日時点)
S&P500業種指数騰落率
業種名 | 5日前比 (%) |
1ヵ月前比 (%) |
3ヵ月前比 (%) |
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エネルギー | ▲5.35 | ▲9.44 | ▲8.04 |
素材 | ▲1.64 | ▲1.10 | ▲4.84 |
資本財・サービス | ▲1.61 | ▲0.00 | ▲3.95 |
ヘルスケア | ▲1.45 | ▲0.96 | ▲4.93 |
情報技術 | ▲0.98 | ▲0.76 | ▲4.68 |
金融 | ▲0.88 | ▼0.54 | ▲3.93 |
電気通信サービス | ▲0.57 | ▲0.07 | ▲0.34 |
公益事業 | ▲0.01 | ▲1.39 | ▼8.53 |
生活必需品 | ▼0.05 | ▲1.39 | ▼0.14 |
一般消費財・サービス | ▼0.19 | ▲0.53 | ▲9.36 |
S&P500種 | ▲1.19 | ▲1.22 | ▲4.32 |
NYダウ採用銘柄 騰落率上位・下位(4/15から5営業日前比)
【 上位5銘柄 】
コード | 名称 | 株価 (ドル) |
騰落率 (%) |
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GE | ゼネラル・エレクトリック | 27.46 | ▲9.80 |
CAT | キャタピラー | 85.16 | ▲5.87 |
JPM | JPモルガン・チェース・ アンド・カンパニー |
64.21 | ▲5.18 |
INTC | インテル | 32.83 | ▲4.85 |
XOM | エクソンモービル | 88.08 | ▲4.78 |
【 下位5銘柄 】
コード | 名称 | 株価 (ドル) |
騰落率 (%) |
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HD | ホーム・デポ | 113.45 | ▼1.85 |
WMT | ウォルマート・ストアーズ | 79.74 | ▼1.59 |
V | Visa | 65.68 | ▼1.23 |
KO | ザ コカ・コーラカンパニー | 40.40 | ▼1.20 |
NKE | ナイキ | 99.83 | ▼1.00 |
ブルームバーグよりSBI証券が作成
過去5日間の業種指数騰落率では、原油価格上昇を受けたエネルギーの上昇が目立ち、過去3ヶ月でも上位となった。週次で発表される米国の原油生産量が頭打ちとなる兆しがあり、原油在庫の増加もピークを過ぎたとの見方が強まった。原油価格は年後半にかけて回復との見通しに信頼感が高まりつつある。一方、これまで相対的に強く、3ヶ月騰落率でトップの一般消費財・サービスが弱かった。
※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。