ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(2/6現在)


“市場センチメント好転、再び高値を伺う展開へ”
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2/6の米国株は、良好な雇用統計を受けて利上げ時期の前倒し観測が浮上し、利益確定売りもあって5営業日振りの下落。しかし、原油価格の上昇から市場センチメントが改善し、NYダウは1/30から2/5まで5連騰。金利動向には注意が必要であるが、再び米国株は史上最高値をうかがう展開が予想されそうだ。
WTI原油先物価格は、1/29の43.59ドルを底に急反発し、2/3には一時54.24ドル、2/6で51.69ドルとなった。エネルギー企業の業績先行き懸念が後退し、2/6現在、過去5営業日の上昇率はS&P500種株価指数が3.03%、NYダウで3.84%となった。年初来のマイナス分をほぼ取り戻している。S&P500種の10業種別では電気通信サービス、エネルギーのほか、金融、素材など9業種が上昇。好配当セクターの公益事業は、利上げ時期の前倒し観測を背景に2/6に4.13%の大幅下落となった。一方で、同じ好配当セクターの電気通信サービスは6.95%の大幅上昇。個別にはベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)が7.92%、AT&T(T)は5.92%の上昇となった。1/29に米連邦通信委員会(FCC)によるAWS-3周波数帯のオークションの内容が公開され、AT&T、ベライゾン、ディッシュの3社が積極的にライセンス取得に動いていたことが判明。AT&TはAWS-3帯を使った10x10 MHzのネットワークを米国のほぼ全体に展開できることとなり、対応端末を2017年以降に投入する見通しであるとしている。また、リグカウント(稼働中の油井掘削機器数)の減少に伴い、原油価格は今後も堅調な展開が見込まれる。引き続き、シェブロン(CVX)、エクソンモービル(XOM)などの石油メジャーの買い戻しが見込まれる。また、株価の堅調さを取り戻しているシュルンベルジェ(SLB)など関連企業の株価に引き続き注目したい。ただし、原油は未だ供給過剰の状況にあるため、上昇トレンドは緩やかになると予想する。
2/6発表の1月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比25.7万人増と市場予想の同23万人増を上回り、2014年11月、12月分は大幅な上方修正となった。FRBが注目する賃金は前月比0.5%上昇と市場予想の同0.3%上昇を上回り、12月の同0.2%の下落からプラス転換。賃金回復や原油安により個人消費の拡大が期待され、2/12に発表される小売売上高が注目される。 - 2/10号ではアップル(AAPL)、ウォルト・ディズニー(DIS)、ゼネラル・エレクトリック(GE)、ツイッター(TWTR)、アンダーアーマー(UA)を取り上げた。
主要企業の決算発表予定
11日 | テスラ・モーターズ、シスコシステムズ |
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12日 | グルーポン、AIG、クレディ・スイス・グループ(欧) |
13日 | アルセロール・ミタル(欧) |
主要イベントの予定
11日 |
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17日 |
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- ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成
銘柄ピックアップ
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