2026-02-10 03:21:10

アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)ハイパースケーラーの需要好調、常時推論に向け布石

2026/2/5

投資情報部 谷 健一郎

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アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)は2026年2月時点で信用買・売建可能銘柄となっております

アメリカNOW!フラッシュ 米国株決算速報

4Q(10-12月期)決算速報(現地2/3引け後発表)

銘柄情報

米国のロジック系半導体大手、工場を持たないファブレスで事業を展開します。主にデータセンター向けGPU(学習・推論向け半導体)やPC、ゲーム機などに搭載されるCPU(中央演算処理装置)およびAPU(CPUとGPUの複合型チップ)などを開発・販売しています。AI向けアクセラレータでも存在感を発揮。リサ・スーCEOのもと、AI分野をリードするエヌビディアを追撃します。

  • 決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):222.52ドル(-8.09%)

  • 売上高:102.7億ドル、前年同期比+34%(予想96.5億ドル〇市場予想を上回った

  • 調整後EPS:1.53ドル、前年同期は1.09ドル(予想1.32ドル〇市場予想を上回った

  • 調整後粗利益率:57.0、前年同期は54.0%(予想54.5〇市場予想を上回った

  • 1-3月期売上高見通し:95~101億ドル(予想93.9億ドル〇市場予想を上回った

  • 1-3月期調整後粗利益率見通し:55.0%(予想54.5%〇市場予想を上回った

 

売上高、利益、Q1の会社見通しと市場予想を上回りました

しかし引け後の取引で株価は約8%安と売り先行となりました

引け後の時間外取引のチャート

決算のポイント

◆事業動向

  • データセンター向け売上高:53.8億ドル、前年同期比+39%(予想49.7億ドル〇市場予想を上回った

  • クライアント向け売上高:31.0億ドル、前年同期比+34%(予想28.9億ドル〇市場予想を上回った

  • ゲーム向け売上高:8.4億ドル、前年同期比+50%(予想8.6億ドル×市場予想を下回った

  • エンベディッド(組込み向け製品)売上高:9.50億ドル、前年同期比+3%(予想9.61億ドル×市場予想を下回った

 

◆財務動向

  • 営業費用及びR&D(研究開発)費用:23.3億ドル、前年同期比+39%(予想21.1億ドル)市場予想より多かった

  • フリーキャッシュフロー:20.8億ドル、前年同期比+91%、(予想20.5億ドル△市場予想とほぼ一致した

 

◆ハイライト

  • 1月にTATA Consultancy Services※と戦略的提携を発表。業界特化型のAIソリューションを共同開発し、業務全体へのAI導入を支援

 

※TATA Consultancy Services

インドを代表する多国籍企業、コングロマリットのタタ・グループのメンバー。創業55年、世界 55ヶ国 59万人超のコンサルタントを擁する

 

経営陣の主なコメント

  • (リサ・スーCEO)HPC(高性能コンピューティング)とAI製品需要の急拡大により、売上・純利益・フリーキャッシュフローは過去最高

  • 通期売上は34%増の346億ドル、データセンター & クライアントの売上だけで 76億ドル増

  • 4Q売上高は103億ドル、前年同期比34%増で過去最高、フリーキャッシュフローは21億ドルで前年同期比倍増

  • 過去最高のサーバー向けCPU販売を達成、年間シェアも過去最高達成。北米顧客によるクラウド導入拡大を受け、ハイパースケーラーの需要好調

  • 第5世代プロセッサのEPYCの採用が加速し、サーバー売上の半分以上を構成。AWS・Googleなどが 230以上の新規AMDインスタンス(仮想サーバー)を提供

  • GPU(Instinct:アクセラレータ)はMI350シリーズ中心に 過去最高の売上。AI企業トップ10のうち8社が Instinct を本番活用

  • 次世代モデルのMI400シリーズ「ヘリオス」は25〜26年に展開、2ナノの次々世代モデルMI500は27年発売予定

  • (中長期の経営に関して)年平均売上成長率(CAGR)35%以上を見込み、営業利益率の大幅改善、年間EPS 20ドル以上の達成を目指す

  • (ジャン・フーCFO)Q4のフリーキャッシュフローは過去最高の21億ドルだった

  • 自社株買いにより1,240万株、13億ドルを株主に還元した

 

決算を受けたマーケットの反応

「AI Everywhere, for Everyone」のビジョンを掲げる AMDは、AI 利用拡大に伴い必要となる計算資源が 現在の約100ゼタ・フロップス※から10ヨタ・フロップス以上へ急増すると見通しています。同社は、来たるAI 超需要時代に向け、現行 EPYC から次世代 Heliosへの移行を進めています。

 

AI の実装領域は今後、対話型 AI や学習・推論といった用途から、工場(Factory)やエッジ(現場デバイス)での常時推論へと広がっていくと予測されます。エヌビディアを追撃する立場にあるAMDですが、推論領域での優位性、そして ASIC(特定用途向け半導体)を組み合わせた事業モデルが市場の注目を集めています。AI 市場が再び拡大局面へ向かうなか、スー CEO が描く成長シナリオを市場がどこまで織り込むのか。2026年はAMD の真価が問われる一年となりそうです。

 

Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:292.19ドル

同、アナリスト・レーティングは5段階評価の4.49

最低投資金額:約37,800円(2/3終値、1ドル155.80円換算)

 

※ゼタ・フロップス:Floating-point Operations Per Secondの略。ゼタは10の21乗、ヨタは同24乗でコンピューターの処理能力を表す

銘柄情報

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