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4Q(10-12月期)決算速報(現地1/30寄り前発表)
2011年に学生向けローンの借換サービスで起業、社名を「Social Finance」としました。ソフトバンク・グループも大株主に名を連ねた同社は、M&Aを活用し継続的なイノベーションによりブランドを構築、大きく成長してきました。現在は、個人向けローン、投資、デジタル・バンキング、暗号資産取引などに事業を拡大。オール・イン・ワン型のオンライン金融サービス企業として存在感を発揮しております。主要事業は主に3つ、「レンディング(学生・住宅・個人向けローン等)」、「金融サービス(クレジットカード等)」および「テクノロジー・プラットフォーム(決済インフラ等)」。
CEOはアンソニー・ノト氏。ウェストポイント(米陸軍士官学校)出身。ゴールドマン・サックスのテック/メディアのアナリストやツイッター(現X)最高執行責任者(COO)を経て18年3月にソーファイのCEOに就任。「ワンストップ・サービスの提供」をミッションとし、金融機関として米国時価総額トップ10入りを目標に掲げている。
決算発表当日の株価:22.81ドル(-6.36%)
調整後売上高:10.1億ドル、前年同期比+37%(予想9.88億ドル)〇市場予想を上回った
予想比較調整後EPS:0.13ドル、前年同期は0.05ドル(予想0.11ドル)〇市場予想を上回った
比較EBITDA:3.18億ドル、前年同期比+60%(予想3.04億ドル)〇市場予想を上回った
口座数:1,365万、前年同期比+35%(予想1,352万)〇市場予想を上回った
通期会社見通し
調整後売上高:46.6億ドル(予想45.2億ドル)〇市場予想を上回った
比較EBITDA:16.0億ドル(予想15.4億ドル)〇市場予想を上回った
2Q、3Qに続き4Qの実績値、通期の会社予想とも売上高・利益が市場予想を上回りました
ただし株価は30日の通常取引で約6.4%安の大幅安となりました
決算発表当日のチャート
決算のポイント
◆レンディング事業
調整後売上高:4.99億ドル、前年同期比+19%(予想4.89億ドル)〇市場予想を上回った
◆金融サービス事業
調整後売上高:15.42億ドル、前年同期比+501%(予想4.16億ドル)〇市場予想を大幅に上回った
◆テクノロジー・プラットフォーム事業
調整後売上高:4.50億ドル、前年同期比+338%(予想1.17億ドル)〇市場予想を大幅に上回った
◆財務
ローン保有残高:104.9億ドル、前年同期比+46%(予想98.96億ドル)〇市場予想を大幅に上回った
パーソナル・ローン(個人向け貸出)の貸倒率は前の四半期の2.60%から2.80%に若干上昇も、前年同期比では57ベーシス・ポイントの改善
会員数、商品数ともに過去最高を更新。100万人の新規会員と160万点の新商品を追加
ステーブルコインである「SoFiUSD」をローンチ。SoFiは公的かつブロックチェーン上でステーブルコインを発行する全米初の銀行となった
経営陣の主なコメント
(ノトCEO)2025年は SoFi にとって史上最高の年だった、会員中心の戦略とイノベーションが大きく寄与した
口座数は 1,370万人で2018年比で20倍以上、ブランド認知度は 約10% と過去最高だった、ルール・オブ・40※のスコアは68%に達した
暗号資産関連事業では、SoFi Pay(ブロックチェーン送金)を10月にリリース、30カ国以上に拡大。SoFi Crypto を11月に開始、FDIC保護付き口座から即購入可能
独自ステーブルコインのSoFiUSD を12月に発行した
企業連携を強化。航空会社(例:サウスウエスト、ユナイテッド)など大手ブランドのプログラム開発を支援、暗号資産に寛容な米国環境により海外企業からの関心も増加中
融資事業に関しては、クレジットカード借換え需要が強い。米国のプライムローン市場で約15%のシェアを有する。約1兆ドルのカード債務に対し、巨大な市場機会があると見ている
- 2025年の住宅ローン総額は34億ドルで過去最高。Q4を年換算すると45億ドルに達し前年比では2倍ペースだ
SoFiのブランド認知度は現在 9.6%、2018年当時の約2% から大幅に上昇した。ブランド認知度とは、金融サービス商品を検討する際に検討する企業を3社挙げてくださいとの解答企業だ
認知度が 20%台半ばに達すれば、米国の金融機関トップ10入りが見えてくると考えている
当社はブランド広告とパフォーマンスベース広告を組合わせ、素晴らしい成果を上げてきた。SoFiスタジアムのような著名なものや、SoFi TGEL(Tech-infused Golf League)のような革新的な企業とも提携している
2026年以降、暗号資産・国際送金・法人/機関向けサービスを拡大。暗号資産とAIのスーパーサイクルを背景に、SoFiは独自の好位置にある
※40%ルール:増収率+調整後営業利益率。ソフトウェア企業やベンチャー企業へ投資する際の指標の一つ。40%が優良企業の目安となる
決算を受けたマーケットの反応
決算は申し分ない内容でしたが、株価は決算発表後の通常取引で約6.3%安となりました。同社株は昨年11月に32ドルのピークをつけて以降、調整が続いています。特段の悪材料が出ているわけではありませんが、資金調達による希薄化懸念、高バリュエーション(予想PER 39.5倍)の修正圧力、暗号資産価格の下落といった要因が重荷となっているようです。
ただQ4決算は目を見張る結果でした。口座数は約100万増の1,370万人で2018年比20倍以上に成長、ブランド認知度は約10%と過去最高でした。インターネットとの親和性が高い金融サービスの特性を追い風に、顧客基盤は順調に拡大しています。
銀行業と金融業のプラットフォームの伸び、海外展開、再参入した暗号資産事業に加えて、ブランディング戦略による認知度向上などノトCEOの経営方針にブレはありません。様々な成長要素を踏まえると株価調整の今は投資の好機かもしれません。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:27.47ドル
同、アナリスト・レーティングは5段階評価の3.00
最低投資金額:約3,600円(1/30終値、1ドル155円換算)