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3Q(4-6月)決算速報(現地7/31引け後発表)
時価総額約3.10兆ドル(7/31現在)でエヌビディア、マイクロソフトに次ぐ3位。売上高の半分近くをiPhoneが占める。同社の稼働端末は全世界で約24億台に達し過去最高水準にある。この端末群を武器にアプリやミュージック、決済などを提供するサービス事業が好調。ビッグ・テック各社がそれぞれAI事業を展開するなか、アップルは画期的なサービスを提供できるのか!?、市場の関心が高まっている。
決算発後の時間外取引(日本時間9:00時点):212.52ドル(+2.38%)
売上高:940.4億ドル、前年同期比+10%(予想893億ドル)〇市場予想を上回った
EPS:1.57ドル、前年同期は1.40ドル(予想1.43ドル)〇市場予想を上回った
売上高総利益率:46.49%(予想46.03%)〇市場予想を上回った
売上高、EPSとも市場予想を上回りました。カンファレンスコールで4Qの売上高に言及、明るい見通しから引け後の取引で株価上昇となりました
引け後の時間外取引のチャート
決算のポイント
◆製品別売上高
iPhone 445.8億ドル、前年同期比+13%(予想400.6億ドル)〇市場予想を上回った
Mac 80.5億ドル、前年同期比+15%(予想73.0億ドル)〇市場予想を上回った
iPad 65.8億ドル、前年同期比-8%(予想70.7億ドル)x市場予想を下回った
ウェアラブル・家電・アクセサリー74.0億ドル、前年同期比-9%(予想77.8億ドル)x市場予想を下回った
◆サービス収入
274.2億ドル、前年同期比+13%(予想268.5億ドル)〇市場予想を上回った
◆地域別売上高
北米:412.0億ドル、前年同期比+9%(予想387.1億ドル)〇市場予想を上回った
欧州:240.1億ドル、前年同期比+10%(予想228.7億ドル)〇市場予想を上回った
大中華圏:153.7億ドル、前年同期比+4%(予想151.9億ドル)〇市場予想を上回った
日本:57.8億ドル、前年同期比+13%(予想57.6億ドル)〇市場予想を上回った
その他アジア太平洋:76.7億ドル、前年同期比+20%(予想68.5億ドル)〇市場予想を上回った
◆財務
現金・現金同等物:362.7億ドル、前年同期比+42%(予想275.3億ドル)〇市場予想を大きく上回った
経営陣の主なコメント
3Q好調。四半期ベースの売上高は前年同期比10%増の940億ドル、EPS(1株当たり利益)は1.57ドルの12%増でともに3Qの過去最高だった。地域別では特に中国(グレーターチャイナ)が好調、くわえて新興市場、米国など24以上の国と地域で過去最高の売上だった
4Qの売上高は一桁台半ばから後半の伸びを見込む
Apple TVプラスが高評価。これまでに2,700以上の賞にノミネート、585の賞を受賞している。『セヴェランス(Severance)』ではエミー賞27部門でノミネート。
4~6月期の視聴者数は前年同期比で2桁成長
映画は『F1』(注:ブラッド・ピット主演)が世界中の映画館で公開され、夏の大ヒット作に
Apple Musicは10周年を迎え、ロサンゼルスに新しいスタジオスペースを開設。今年後半には、AutoMixによるDJ風のミックス機能の歌詞翻訳機能など、リスニング体験を強化予定
- App Store(注:アプリを展開する公式ストア)は、世界中のデベロッパが開発した最新アプリを安全・信頼できる方法で探せる最高の場所。売上高は前年同期比で2桁成長し、四半期ベースの記録更新
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8月、アメリカの製造業者のトレーニングとサポートを行うため、デトロイトに新しいApple Manufacturing Academyを開設。これは年初に発表した当社史上最大規模の投資計画の一環。今後4年間で、米国に5,000億ドルを投資、先進製造、シリコンエンジニアリング、人工知能といった最先端分野におけるイノベーションの推進と雇用創出を目指す
- 270億ドル以上を株主還元した。配当金等で39億ドル、自社株買いは1億400万株、210億ドル相当が含まれる
決算を受けたマーケットの反応
約14兆円に達した四半期売上は、二桁成長を達成し同社の底力を改めて示すものとなりました。ただし、これは既存の営業基盤を着実に活用した結果であり、予定調和的な側面も否めません。新鮮な驚きに欠ける点からグロース株としての魅力が薄れ、投資家の評価がバリュー株へと移行すればバリュエーションは低下します。実際、PER(株価収益率)は2020年9月のピーク時が約41倍。現在は約29倍まで下落しているのは気になるところです。
14年間にわたりアップルを率いてきたクックCEOは、同社を世界最大の株式会社(現在は時価総額で3位)へと成長させた立役者です。しかし、AIを含むアップルらしい革新的なサービスの登場が待たれる中、同社の出遅れが指摘されています。ビッグ・テック各社が次々と大胆な戦略を打ち出す中、アップルにとっての究極の一手は、CEO交代という選択肢なのかもしれません。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:226.74ドル
同、アナリスト・レーティングは5段階評価の4.07
同、相関チャート上位の同業は*宏達国際電子[HTC]、サムスン電子(005930)
最低投資金額:約31,300円(7/31終値、1ドル150.50円換算)
- 宏達国際電子は台湾上場企業で当社取扱外