davide bonaldo - stock.adobe.com
2Q(4-6月期)決算速報(現地7/29寄り前発表)
2011年に学生向けローンの借換サービスで起業、社名を「Social Finance」とした。ソフトバンク・グループも大株主に名を連ねる同社は、M&Aを活用し、継続的なイノベーションによりブランドを構築、大きく成長してきた。現在は、個人向けローン、投資、デジタル・バンキングなどに事業を拡大。オール・イン・ワン型のオンライン金融サービス企業となった。事業は主に、「レンディング(学生・住宅・個人向けローン等)」、「金融サービス(クレジットカード等)」および「テクノロジー・プラットフォーム(決済インフラ等)」。
CEOはアンソニー・ノト氏。ウェストポイント(米陸軍士官学校)出身。ゴールドマン・サックスのテック/メディアのアナリストやツイッター(現X)最高執行責任者(COO)を経て18年3月にソーファイのCEOに就任した。キャリアにおいて数々の成功を収めた同氏の手腕は当社の経営でも発揮されるのか、注目を集めている。
決算発表当日の株価:22.40ドル(+6.57%)
調整後売上高:8.58億ドル、前年同期比+44%(予想8.05億ドル)〇市場予想を上回った
予想比較調整後EPS:0.08ドル、前年同期は0.01ドル(予想0.059ドル)〇市場予想を上回った
比較EBITDA:2.49億ドル、前年同期比+81%(予想2.08億ドル)〇市場予想を上回った
クレジットカード口座数:1,175万、前年同期比+34%(予想1,162万)〇市場予想を上回った
通期会社見通し
調整後売上高:33.8億ドル、従来予想の32.4~33.1億ドルから上方修正(予想32.9億ドル)〇市場予想を上回った
比較EBITDA:9.60億ドル、従来予想の8.75~8.95億ドルから上方修正(予想8.99億ドル)〇市場予想を上回った
Q2実績値、通期の会社予想とも売上高・利益が市場予想を上回りました。好調な決算を受け、株価は29日の取引で一時、19.5%高と急騰しました。
決算発表当日のチャート
決算のポイント
◆レンディング事業
調整後売上高:4.44億ドル、前年同期比+30%(予想4.25億ドル)〇市場予想を上回った
◆金融サービス事業
調整後売上高:3.63億ドル、前年同期比+106%(予想2.99億ドル)〇市場予想を上回った
◆テクノロジー・プラットフォーム事業
調整後売上高:1.10億ドル、前年同期比+15%(予想1.05億ドル)〇市場予想を上回った
テクノロジー・プラットフォーム口座数:1.60億口座、前年同期比+1%(予想1.63億口座)×市場予想を下回った
◆財務
ローン保有残高:87.6億ドル、前年同期比+64%(予想71.8億ドル)〇市場予想を大幅に上回った
7/29の取引終了後に、15億ドル相当の普通株式の公募を行うと報じられた。事情に詳しい関係者によると、資金調達は「運転資金やその他のビジネス機会を含む一般的な企業目的」としている。発行価格は20.85〜21.50ドル、7/29終値の22.40ドルから最大6.9%のディスカウントとなる。
この報道を受け、引け後の取引で株価は大きく下落。一時、20.50ドルまで値下がりした。
経営陣の主なコメント
2Qは素晴らしい業績だった。製品イノベーションとブランド構築に注力、SOFIのワンストップショップ戦略は充実。売上は前年比44%増と2年以上ぶりの高成長、利益は前年比5.6倍に増加した。7四半期連続の黒字で調整後EPSは過去最高だった
2Qは過去最高の85万人の新規会員を獲得、総会員は前年同期比34%増の1,170万人。過去最高の130万点の新商品を追加し、商品数は前年同期比34%増の1,700万点超。新商品の35%が既存会員によって利用され、会員の利用拡大に成功。取り組むクロス・セル戦略の成功を証明している
手数料収入も四半期ベースで過去最高の3.78億ドルで前年同期比72%増。ローンプラットフォーム事業、オリジネーション手数料、紹介手数料、インターチェンジ収益、仲介手数料などが牽引。低資本で高収益を獲得、事業の多角化戦略が奏功
住宅ローン総融資額は約8億ドルに達した。高金利下にもかかわらず、前年同期比90%以上の増加だった。原動力は当社が提供する商品の魅力
今後、金利低下局面で住宅購入と借換えの両方の需要が加速しよう。当社には他社で住宅ローンを組む会員が約300万人いる。金利環境の改善は、借換え需要の大半を獲得できる好位置にいると考えている
SOFI Relayなどの無料サービスをきっかけに、顧客の財務状況を分析。顧客により預金金利の高いサービスや、低利率のローンを提案できる。会員になった後は当社のポイントや、特典を提供しサービスの利用を促す。この好循環により、過去5年間で売上50%、会員数58%、製品数60%の成長を実現した
当社の成長まだ始まったばかり。SOFIの目の前にはビッグ・チャンスが広がっている
SOFIは暗号通貨・ブロックチェーンとAIという2つのテクノロジーのスーパーサイクルに直面しており、これらは金融サービスの在り方を根本から変える可能性を持っている。SOFIはテクノロジーを駆使したデジタル・ワンストップ・ショップとして、このビッグ・チャンスをモノにする、絶好のポジションにいると考えている
決算を受けたマーケットの反応
ノトCEOは「ワン・ストップ・サービスの提供」をミッションに掲げ、金融機関として米国時価総額トップ10入りを目指しています。また、今回の決算発表ではあらためて、「世界最高の企業文化の構築」を目標に、リーダーシップ・連携・説明責任の重要性を強調しています。
事業面では、5年以上にわたって取り組んできたテクノロジーの活用や革新的な新商品の提供が、新規会員の獲得やクロスセルの拡大につながり、好循環がいよいよ実を結びつつあります。黒字化が定着し、現在は収益拡大フェーズに入ったと見られます。
7月29日の通常取引終了後に資金調達が報じられたことで、引け後の取引では株価が大きく下落しました。しかし、業績拡大が期待される同社株には、投資の好機となるかもしれません。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:17.25ドル
同、アナリスト・レーティングは5段階評価の3.08
同、相関チャート上位の同業はレンディング クラブ(LC)、ワンメイン ホールディングス(OMF)、アメリカン エキスプレス(AXP)
最低投資金額:約3,400円(7/29終値、1ドル148.50円換算)