

イーライリリー(LLY) 1Q(1-3月)決算速報 5/1 寄り前
製薬業界で世界大手の一角。1876年創業で、世界で初めてインスリンの大量生産を実現したことで有名です。研究開発重視で、売上の25%程度を投入しています。2024年12月期売上の66%を占める心代謝疾患治療薬、19%を占めるがん治療薬、同10%を占める免疫分野の治療薬が中心で、糖尿病治療薬では「マンジャロ」「トルリシティ」、がん治療薬「ベージニオ」、肥満治療薬「ゼップバウンド」、乾癬治療薬「トルツ」などが主力です。糖尿病治療薬のマンジャロや肥満治療薬のゼップバウンドの成長が投資家の視線を集めます。
- 決算発表当日の株価:794.10ドル(-11.66%)
- 売上高:127.3億ドル、前年同期比+45%(予想126.7億ドル)〇市場予想を上回った
- 調整後EPS:3.34ドル、前年同期は2.58ドル(予想3.10ドル)〇市場予想を上回った
- 粗利益率:83.5%(予想82.6%)〇市場予想を上回った
通期会社見通し
- 25年12月期通期売上高見通し:580億~610億ドル(予想596.6億ドル)×中間値が市場予想を下回った
- 25年12月期通期調整後EPS見通し:20.78~22.28ドルに下方修正、従来見通しは22.50~24.0ドル
【決算のポイント】
個別医薬品売上高
- マンジャロ(糖尿病治療薬)売上高:38.4億ドル(予想37.7億ドル)〇市場予想を上回った
- ゼップバウンド(肥満症治療薬)売上高:23.1億ドル(予想23.0億ドル)△市場予想とほぼ一致
- トルリシティ(2型糖尿病治療薬)売上高:11.0億ドル(予想11.3億ドル)×市場予想を下回った
- ベージニオ(抗悪性腫瘍剤/乳がん向けなど)売上高:11.6億ドル(予想13.1億ドル)×市場予想を下回った
【決算を受けたマーケットの反応】
25年12月期通期の調整後EPS見通しを下方修正したことや、米ドラッグストア大手のCVSヘルスが肥満症治療薬「ゼップバウンド」を推奨リストから外す計画が報じられ、売りが加速したようです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:983.57ドル
アナリスト・レーティングは5段階評価の4.50
最低投資金額:115,200円(5/1時点、1ドル145円換算)
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マイクロストラテジー(MSTR) 1Q(1-3月)決算速報 5/1 引け後
ビジネス・インテリジェンス(BI)ベンダーとしてソフトウェア事業を行いながら、世界初かつ最大のビットコイン保有会社。自らを「世界初のビットコイン戦略企業」と称している。法定通貨に対するインフレヘッジの一環として、2020年からビットコインの購入をスタート。ソフトウェア事業や転換社債の発行等で得た資金を、ビットコインの調達に充てている。
- 決算後の時間外取引(日本時間9:00時点):378.50ドル(-0.81%)
- 売上高:1.11億ドル、前年同期比-3.6%(予想1.16億ドル)×市場予想を下回った
- 調整後EPS:-16.53ドル、前年同期は-0.83ドル(予想-0.03ドル)×市場予想を大きく下回った
【決算のポイント】
- 調整後EPSの赤字拡大は保有するビットコインの価値下落の影響
- ビットコインを追加購入するため、210億ドル規模の普通株式による増資を発表
- 営業費用合計:60億ドル(予想:9.65億ドル)×市場予想より多かった
- デジタル・アセット:435.5億ドル、(予想:335.2億ドル)〇市場予想を上回った
- 現金・現金同等分:0.60億ドル(予想:1.06億ドル)×市場予想より少なかった
- 保有ビットコイン:528,185コイン、前年同期214,278コイン(予想:496,576コイン)〇市場予想を上回った
【決算を受けたマーケットの反応】
「ビットコイン・ヘッジファンド」の異名を持つ同社。市場から資金を調達しビットコインを買付けます。同社の株式時価総額、約1,028億ドルに対して保有ビットコインは約509億ドル(時価総額、ビットコインとも5/1時点)。株価の期待が先行しているようで、「仮想ビットコイン」としての人気はやや過熱しているようです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:497.61ドル
同、アナリスト・レーティング:5段階評価の4.75
最低投資金額:55,400円(5/1終値、1ドル145円換算)