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日本株投資戦略 〜相場急変!どうなる?〜反発期待銘柄の条件は?〜

2014/10/17
投資調査部 鈴木英之

株価が大きく下落し、チャンスが拡大したと思われる銘柄を3つの視点からチョイス

株価が大幅に下げています。9月25日(木)に、16,374円14銭の高値を付けた日経平均株価ですが、10月14日(火)には15,000円の大台を割り込む急落となっています。そこで、今回の「日本株投資戦略」では、その間に株価が大きく下げた銘柄について吟味し、「3つの視点」から、逆に押し目は買いチャンスになり得る銘柄をチョイスしてみました。

無論、全般的な株価下落が続くのであれば、チョイスした銘柄についても追加的な下落余地が生じてしまいます。しかし、「日本株投資戦略」では、そろそろ株価底打ちのタイミングを計るべきだと考えています。その理由は後段でご説明したいと思います。

銘柄選択の前提条件

  • (A)東証一部上場銘柄。
  • (B)時価総額(9月末)1千億円以上。
  • (C)銀行、証券・商品先物、保険、電力を除く全業種。
  • (D)3月期決算企業。
  • (E)9月25日〜10月14日の下落率が10%超。
  • (F)なお、上記の1と2については、2015年3月期の市場予想営業利益(コンセンサス)が、会社予想を上回っている銘柄に限定します。

ちなみに、掲載銘柄の中で、最も下落率の緩やかな能美防災でも-12.7%と大きくなっています。

表1:世界経済変動の影響を受けにくい内需関連株で、株式市場の投資テーマにも沿っている好業績期待株

取引 チャート コード 銘柄名 株価
(10月14日)
下落率
(対9月25日)
市場予想
対会社予想
現買信買 チャート 9010 富士急行 998 -20.1% 5.3%
現買信買 チャート 9706 日本空港ビルデング 3,620 -17.7% 16.6%
現買信買 チャート 2371 カカクコム 1,402 -16.2% 4.1%
現買信買 チャート 6744 能美防災 1,526 -12.7% 8.6%
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。掲載は株価下落率順。
  • ※「市場予想対会社予想」は、10月10日時点で、2015年3月期の市場予想営業利益が、会社予想を何%上回っているかを示している。

後にご説明するように、世界経済に対する不透明感が、日本を含む世界の株式市場の下落要因のひとつとみられています。
しかし、ここにあげた銘柄は内需関連株であり、外需変動の影響を受けにくく、アナリストの市場コンセンサスから、業績予想の下方修正リスクも小さいと考えられます。さらに、各社には投資テーマに沿った以下のような強みもあります。

富士急行・・・訪日外国人増加が追い風。富士山の世界遺産指定もプラス要因。
日本空港ビルデング・・・訪日外国人増加が追い風。羽田発着便の増加で収益拡大期待。
カカクコム・・・2013年に市場規模11.2兆円(経済産業省試算・前年比17.4%増)のBtoC市場拡大が追い風。
能美防災・・・国土強靭化は追い風。国内設備投資増加で足元も堅調。温度低下噴霧装置は東京五輪で需要も。

表2:海外での収益が重要であり、強い競争力も有している中期的な成長期待の高い好業績期待株

取引 チャート コード 銘柄名 株価
(10月14日)
下落率
(対9月25日)
市場予想
対会社予想
現買信買 チャート 6448 ブラザー工業 1,727 -19.5% 4.1%
現買信買 チャート 6471 日本精工 1,304 -18.9% 2.3%
現買信買 チャート 7269 スズキ 3,116.0 -17.2% 11.5%
現買信買 チャート 6755 富士通ゼネラル 1,180 -16.7% 12.5%
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。掲載条件は表1と同じ。

表2の銘柄は、輸出または海外生産・販売の比率が比較的高い銘柄です。したがって、世界経済の減速懸念や、円安一巡が、株価下落を加速させている可能性があります。ただ、各社ともに強い国際競争力を有しており、足元の業績に大きな不安はないというのが、アナリスト予想の平均像になっています。

このうち、富士通ゼネラルは、欧州売上高構成比が16%で、欧州減速の影響を受けそうですが、米国や中東での拡大が期待できそうです。スズキも、インドでの新車投入効果が期待されます。基本的には、同国経済の長期的な拡大が追い風になりそうです。

表3:市場全般の下落に加え、個別の悪材料で株価下落が加速したが、株価へ織り込まれつつある銘柄

取引 チャート コード 銘柄名 株価
(10月14日)
下落率
(対9月25日)
株価下落の
主要因
現買信買 チャート 4062 イビデン 1,562 -27.3% 下方修正
現買信買 チャート 8053 住友商事 1,099.0 -22.6% 下方修正
現買信買 チャート 5202 日本板硝子 101 -17.2% 欧州関連
現買信買 チャート 1605 国際石油開発帝石 1,328.5 -16.2% 原油下落
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。
  • ※「株価下落の主要因」は、会社公表資料・報道等からSBI証券が株価下落の主要因をひとつだけ挙げたもの。要因がこの他にある可能性もある。

表3の銘柄は、全般的な株価下落に加え、個別の悪材料もあり、株価下落が加速したとみられる銘柄です。しかし、以下の理由から、悪材料の株価への織り込みが進捗しており、下値余地が縮小しつつあるとみられます。

イビデン・・・下方修正の主な理由がマレーシアの拠点立ち上げ費用であり、本業の悪化とは言い切れない。
住友商事・・・シェール関連の減損は意外だったが、他にも減損処理を一気に進め、リスクは低下した可能性。
日本板硝子・・・欧州関連として売られる。ただ、本業の利益を示す営業利益が第1四半期に黒転し、改善傾向。
国際石油開発帝石・・・原油安が響いた形。ただ、会社予想業績はリスクを織り込んだ保守的な予想に。

株価底打ちのタイミングが接近へ

冒頭でご説明した通り、全般的な株価下落が続くのであれば、チョイスした銘柄についても追加的な下落余地が生じてしまいます。しかし、「日本株投資戦略」では、そろそろ株価底打ちのタイミングを計るべきだと考えています。理由は以下の通りです。

図1:日経平均株価と200日移動平均

図1:日経平均株価と200日移動平均
  • ※日経平均株価データをもとにSBI証券が作成。
    データは2014年10月14日現在。

図2:ドル・円相場日足

図2:ドル・円相場日足
  • ※三菱東京UFJ銀行対顧客外為相場の公表データをもとにSBI証券が作成。
    データは2014年10月14日現在。

米国の緩和的金融政策はもうしばらく継続する公算

9月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想を3万人超上回る24.8万人の拡大となった上、失業率も5.9%と、2008年7月並みに改善しました。これらを受け、FRB(連邦準備制度理事会)による政策金利の引き上げが早まるとの見方が出ています。米政策金利が予想よりも早く引き上げられれば、米投資資金が世界から早期に引き上げられ、世界の株式市場が不安定になりやすくなると考えられています。

実は、この理由が株価下落の主要因といっても差し支えないとみられます。欧州経済など世界経済の不透明感が指摘されていますが、実はここにきて急に湧き出てきた材料ではなく、前から指摘がありました。むしろ、米金融政策への警戒感から、世界経済へのリスク許容度が低下したといった方が、正確かもしれません。

しかし、米労働市場では、ベビーブーマー世代の退職増加で、働く意思のある労働力人口が減り、そのことで失業率が低下しやすくなっています。また、非正規雇用の比率も高く、労働市場の質は決して良いとは言えません。さらに、コアとなる消費者物価の変動率がトレンド的には低下傾向です。労働市場に課題があり、インフレ高進の心配が少ない今、政策金利引き上げを急ぐ必要は少ないとみられます。

円高・ドル安が長期化する可能性は小さい

FRBは政策金利の引き上げを急がないと予想されます。しかし、米国経済が回復傾向であることに変わりはなく、金融緩和が再び強化されるとの予想は皆無に近いといえます。一時、1ドル110円まで円安・ドル高が進み、それが今は反転していることが、株価下落の一因ですが、米金融政策の現状を考えれば、一方的な円高は考えにくいとみられます。

11月にかけ、重要日程を消化し、アク抜け感が強まってくる可能性。

日米で株価が下落した背景には、決算発表の本格化など重要日程が接近しているという微妙なタイミングも影響した可能性があります。特に、11月4日の米中間選挙は、今後の米国において、政治が安定できるか否かを占う重要なスケジュールとなりそうです。中間選挙では、特に大統領二期目の政権与党が苦戦するケースが多く、市場が警戒心を強める可能性があります。

ただ、ここ数回の中間選挙をみる限り、市場への影響は限定的なものにとどまっているようです。10月26日にはECBが欧州の主要銀行について、健全性審査の発表を実施する見込みです。それを経て11月4日から、ユーロ圏の銀行に対する単一監督メカニズムが始動する予定になっています。こうした銀行規制に絡む日程があったことで、市場への資金流入が影響を受けていた可能性もありそうです。

なお、10月29日までのFOMCで、2012年9月から続いてきた米量的緩和が終わる見込みです。市場が政策金利の方向感を気にし始めたのは、こうしたタイムスケジュールをにらんでの動きもあるとみられます。しかし、(1)でも述べたように、政策金利の引き上げについては、FRBは短期的には慎重になるとみられます。

株式市場は、こうした重要日程を消化しながら、アク抜け感を強め、基本的には買い場探しのステージに接近してゆくと考えます。

表4:主要タイムスケジュール

日付 主なタイムスケジュール ポイント
10月20日(月) この週に米国企業の決算発表がピークに 好調な米企業決算を確認か。
10月24日(金) ECB(欧州中銀)理事会結果発表 量的緩和への方向感は?
10月26日(日) ウクライナ総選挙 ロシア・ウクライナの緊張緩和は?
ECBが128行の「包括審査」結果発表 欧州株の落ち着きに寄与する可能性も。
10月29日(水) FOMC(米連邦公開市場委員会)結果発表 量的緩和終了へ。FRBの金融政策姿勢を探る。
10月31日(金) 日銀金融政策決定会合 引き続き景気認識に着目も注目度は低め。
国内決算発表が第1のヤマ場に 主力企業の上方修正は増えるか。
11月4日(火) 米中間選挙 最近は市場の波乱になりにくい傾向。
ユーロ圏銀行単一監督メカニズム始動。 欧州の金融システム安定化が進捗。
11月6日(木) ECB理事会 量的緩和への方向感は?
11月7日(金) 国内決算発表が第2のヤマ場に 日経平均の予想EPSは上昇するか。
11月15日(土) G20首脳会合 最近は目立った成果なく、注目度は低そう。
11月17日(月) GDP(2014年7〜9月期)一次速報値 消費税再引き上げの重要な判断材料。
  • ※報道等をもとにSBI証券が作成。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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