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2024-03-29 15:22:41

マーケット > レポート > 福の神レポート〜新年度は、低PER企業にじっくりと中・長期投資を考えてみよう!〜

福の神レポート〜新年度は、低PER企業にじっくりと中・長期投資を考えてみよう!〜

2014/4/11

1

アベノミクス相場以後、日経平均株価は、PER14倍ラインで支えられてきた

2

PERの意味を考えよう!単に低PER企業が投資妙味が高いのか?

3

スクリーニングで出来る投資妙味の高そうな低PER企業の選び方

アベノミクス相場以後、日経平均株価は、PER14倍台で支えられてきた。

今回の「福の神レポート」では、新年度入りでもあり、割安株へのじっくり中・長期投資について解説致します。

株価の割安度を計る尺度として、主なものとして、資産面の割安度を計るPBR(株価純資産倍率)と、収益面の割安度を計るPER(株価収益率)の2つがあります。今回は、3月期決算企業が、期末を迎えたタイミングでもあり、収益面の割安度を計るPERをもとに、投資戦略を考えてみましょう。

個別銘柄を考える前に、株式市場全体についてから、検証してみましょう。

ファンダメンタル分析では、株価は企業業績によって、影響を受けるものとされています。企業の業績が良ければ株価が上昇し、企業の業績が悪ければ株価は下落するという考えです。

図表1が、アベノミクス相場が始まったと考えられる野田前首相が解散宣言を行った2012年11月14日から直近の2014年4月4日までの、日経平均の日足と、その予想EPS(1株当たり利益)の推移です。

企業の業績の指標として、最終的に企業が1株当たりいくら稼いだかがわかるEPS(1株あたり利益)で考え、日経平均の日足に重ねたものです。2013年4月・5月に大きく予想EPSが増加しているのは、対象の中心的決算期が2013年3月期から2014年3月期に変わったからです。

概ね、予想EPSの増加とともに、日経平均株価が上昇してきたことが判ります。

図表1:日経平均株価(日足)とその予想EPS
日経平均株価(日足)とその予想EPS

※Bloombergデータと日経新聞公表データから、SBI証券投資調査部が作成

次に、株価が予想EPSの何倍まで買われているかを示す指標であるPERについて、検証してみましょう。
図表2が、図表1と同期間の日経平均株価と、予想PER14倍ライン、15倍ライン、16倍ラインのグラフです。
概ね、日経平均株価は、予想PER14倍ラインから16倍ラインの間で推移していることが判ります。特に、予想PER14倍ラインは、(1)2013年6月3日14.02倍、(2)2014年2月4日14.03倍、(3)2014年3月20日13.94倍と、(3)は1日だけ14倍台を割り込みましたがすぐに回復しており、非常に強固な下値支持ラインとして機能していたことがわかります。

「アベノミクス相場以降、日経平均株価は、予想PER14倍ラインで支えられてきた」 

と、言えそうです。

図表2:日経平均株価(日足)とその予想PER14倍ライン、15倍ライン、16倍ライン
日経平均株価(日足)とその予想PER14倍ライン、15倍ライン、16倍ライン

※Bloombergデータと日経新聞公表データから投資調査部作成

PERの意味を考えよう!単に低PER銘柄が投資妙味が高いのか?

ここで、基本に戻って、PER(株価収益率)の持つ意味を考えて見ましょう。
PERは、下記の式で求められる指標です。

PER=株価÷EPS(1株あたり利益)

企業を利益という「金のたまご」を産むガチョウとすると、ガチョウを何年間分に産むはずである金のたまごの数と交換するかを決めるのが、PER(株価収益率)です。

PERが高くなるということは、将来的に金のたまごを産む価値を高く評価しているということであり、将来への期待値が高まっているということです。PERが低くなるということは、その逆です。

それでは、予想PERが低い企業は、単純に投資妙味が高いのでしょうか?

当社のスクリーニング(銘柄条件検索)を使えば、簡単に東証1部で、低PER銘柄の一覧が作成できます。図表3のスクリーニングの条件設定画面で、市場を東証1部のみにして、PERの並替を「昇順」にすれば、簡単に東証1部低PERランキングが作成できます。

図表4は、「図表3 スクリーニング(銘柄条件検索)条件設定」の結果、表示される低PER10銘柄(東証1部)です。

図表3:スクリーニング(銘柄条件検索) 条件設定画面
スクリーニング(銘柄条件検索) 条件設定画面
図表4:東証1部 低PER 10銘柄(※図表3の条件設定により抽出された銘柄)

No.

コード

会社名

株価

単位

PER

PBR

ROE

経利変化

25日乖離

自己資本

1

6335

東京機械製作所

89

1000

0.6

7.49

1260.95

NA

-3.34

3.7

2

5408

中山製鋼所

78

1000

0.8

-1.8

NA

NA

-5.2

-24.94

3

9501

東京電力

390

100

0.9

1.24

59.19

NA

-6.67

7.45

4

8524

北洋銀行

419

100

1.8

0.42

22.7

231.58

5.36

5.1

5

1514

住石ホールディングス

112

100

2

1.35

60.14

-10.86

-4.08

34.08

6

8944

ランドビジネス

412

100

2.3

0.69

30.2

91.49

1.74

28.98

7

7873

アーク

253

100

2.4

3.11

33.8

-10.19

-8.01

33.97

8

6298

ワイエイシイ

566

100

2.9

0.5

17.45

-26.05

-1.3

50.94

9

5105

東洋ゴム工業

761

1000

3.9

1.41

18.15

-5.99

4.46

31.78

10

8707

岩井コスモホールディングス

1,041

100

4

0.9

22.41

484.8

-7.81

17.01

※当社WEBサイトより、投資調査部作成

この単純な低PERランキング上位の銘柄は、投資妙味が高いと言えるのでしょうか?

一概にPERが低いだけで、投資妙味が高いとは言えなさそうです。様々な理由によって、低PERに放置されているからです。

例えば、低PERランキング1位の東京機械製作所は、最古の新聞輪転機メーカーですが、本業は全く儲かっていなくて、営業利益はここ何年間も赤字続きで、来期も赤字見通しです。では、なぜ低PERであるかというと、保有資産の切り売りであるオフィスビルの売却による特別利益約38億円などで営業赤字をカバーして、大きな純利益となっているからです。

ガチョウが「金のたまご」を産んで売るのではなく、自らの羽や肉を切り売りしている状態なのです。

ランキング2位の中山製鋼所は、私的整理による再建中で、金融機関による債務総額の51%に相当する約602億円の債権放棄があり、この債務免除と子会社合併の「のれん代」の特別益によって、純利益が膨れ上がって、低PERになっているのです。

このように、単純な低PERランキングでは、じっくりと中・長期投資で投資妙味が高い銘柄を探すことは、非常に困難です。

スクリーニングで出来る投資妙味の高そうな低PER企業の選び方

それでは、当社のスクリーニング(銘柄条件検索)を使って、低PER銘柄の中から、中・長期投資で投資妙味の高そうな銘柄の選び方を解説しましょう。

低PERに放置されているということは、投資家がその企業の将来性や持続性に疑問を持っているか、またはまだ気づいていないことなど様々な理由が考えられます。低PER銘柄が今後もずっと低PERのまま放置される可能性もあります。

しかしながら、低PER銘柄の中には、投資家が何かのきっかけでその会社の価値に気付き低PERが是正されて株価が上昇したり、低PERは変わらなくても、会社の利益成長に応じて株価上昇する銘柄があります。

最も効率の良いのは、利益成長と低PERの是正がダブルで効く場合になります。しかし、低PERの是正も、企業の利益成長も、時間が掛かる可能性が高く、じっくりと中・長期投資で考えるべきでしょう。また、買いのタイミングについても、1度に全部買うのではなく、何回かに分けて買うことも検討しても良いでしょう。また、中・長期投資になるので、インカムゲインである配当利回りも平均以上の銘柄が良さそうです。

当社のスクリーニング(銘柄条件検索)で、上記に対応して下記の条件を設定して銘柄を検索してみました。

図表5:東証1部 低PERランキング(条件追加版) 条件設定画面
東証1部 低PERランキング(条件追加版) 条件設定画面
図表6:東証1部 低PER 20銘柄(福の神流条件追加版)

No.

コード

会社名

株価

単位

PER

PBR

ROE

経利変化

25日乖離

自己資本

1

8558

100

1000

4.3

0.48

7.45

8.96

0.12

5.71

2

7014

843

100

4.3

0.75

17.45

24.34

-8.88

37.03

3

7512

594

100

4.8

1.77

18.03

4.21

-4.07

25.64

4

9110

252

1000

5.8

1.15

19.77

232.15

-0.74

27.84

5

8713

191

100

5.8

0.42

6.07

15.32

0.48

3.11

6

8001

1,166

100

6

1.05

17.56

8.32

-5.42

24.8

7

1663

1,406

100

6.1

NA

NA

NA

4.04

NA

8

8053

1,325

100

6.9

0.81

11.69

5.95

0.28

26.21

9

3254

2,707

100

6.8

1.32

19.41

6.03

-0.25

50.48

10

8706

1,645

100

6.9

1.34

19.36

3.65

-7.68

51.82

11

8545

120

1000

6.8

0.81

10.89

194.84

2.28

2.78

12

8031

1,468

100

7.3

0.84

11.63

20.98

-1.75

30.82

13

9956

1,298

100

7.4

0.91

12.29

6.86

2.16

35.06

14

2201

227

1000

7.5

1.17

15.6

48

1.25

37.25

15

8058

1,881

100

7.4

0.74

10.05

18.62

-1.73

29

16

9842

1,930

100

7.4

0.84

11.32

5.56

5.86

69.05

17

8409

2,759

100

7.4

0.38

5.12

2.74

1.17

5.15

18

5406

137

1000

7.6

0.97

12.69

NA

0

22.99

19

7283

800

100

7.6

0.76

10.02

19.85

-2.39

39.58

20

8020

160

1000

7.5

1.24

16.51

13.74

0.86

13.66

※当社WEBサイトより、投資調査部作成

銀行・証券などの金融業が何社か含まれていますが、株式市場や資産価格の上下によって、業績が大きく影響を受けますので、低PER銘柄への投資を考える場合、金融を除いて考えるのも、ひとつの投資手法です。

選ばれた5銘柄の福の神ポイント解説

上記の低PERランキングから、金融業を除いた上位5銘柄のポイントを解説いたしましょう。

銘柄コード

7014

銘柄名

株価

843円

単元株数

100株

予想PER(連)

4.3倍

実績PBR(連)

0.75倍

予想配当利回り

2.37%

配当単価

20円

時価総額

425億円

ポイント

 ・ 大阪市西区立売堀に本社がある1911年(明治44年)の創業の1世紀以上の歴史がある中堅造船会社。

 ・ リーマンショック以降の悪環境下で受注した低価格受注の消化が進み、今後の収益改善に期待が出来そうです。

 ・ 受注環境は、市況改善の兆しもあり、約3年分の手持工事量を確保しています。

 ・ 2013年10月21日高値1,560円、2014年1月22日高値1,521円でテクニカル的にダブルトップをつけた後、2月5日に発表した10〜12月期決算の営業利益は37億円(前年同期比40%減)と悪かったことから急落。3月20日安値775円とほぼ高値から半値まで下げました。その後は反発局面に入っています。

銘柄コード

7512

銘柄名

株価

594円

単元株数

100株

予想PER(連)

4.8倍

実績PBR(連)

1.77倍

予想配当利回り

1.68%

配当単価

10円

時価総額

402億円

ポイント

 ・ 札幌市白石区に本社がある北海道の大手スーパー。

 ・ 旧ポスフールを2007年にイオンが子会社化し、イオンの北海道の11店舗を承継し社名をイオン北海道に変更しています。

 ・ 「北海道でNo.1の信頼される企業」をビジョンに、前身の(株)ポスフールが有していた地元企業としての強みとグローバルに展開するイオングループの力をフルに活用して北海道での事業を展開しています。

 ・ 業績は着実に改善し、直近では2期連続で過去最高益を更新して7期ぶりに復配を果たすなど、財務の健全性、収益性も向上しています。

 ・ 今期は総合スーパーの出店予定はなく、小型店を札幌市内中心に店舗数拡大を加速しています。

 ・ 株主優待が100株(約6万円)の投資で2,500円分の優待券が貰え、個人投資家に非常に魅力的なため、2014年2月24日高値709円から、権利落ち後急落して3月26日に安値554円をつけました。その後は、反発局面となっています。

銘柄コード

9110

銘柄名

株価

252円

単元株数

1,000株

予想PER(連)

5.8倍

実績PBR(連)

1.15倍

予想配当利回り

2.78%

配当単価

7〜9円

時価総額

586億円

ポイント

 ・ 東京都千代田区大手町に本社がある中堅の海運会社。

 ・ 共に50年以上の歴史と実績を持つ海上輸送のエキスパートである新和海運と日鉄海運が、2010年10月に経営統合して誕生しています。

 ・ 円安が追い風となり、柱のバラ積み船が徐々に復調しており、14年3月期は復配予定です。

 ・ 2013年10月21日高値335円を付けてからは、基本下落トレンド。2月3日から4日にかけて大きな窓を開けて急落しました。その後、窓埋めまで反発してその後は保ち合いとなっています。

銘柄コード

8001

銘柄名

株価

1,166円

単元株数

100株

予想PER(連)

6.0倍

実績PBR(連)

1.05倍

予想配当利回り

3.95%

配当単価

46円

時価総額

1兆8,685億円

ポイント

 ・ 大阪市北区梅田の本社がある総合商社。

 ・ 衣料や中国でのビジネスに強みを持っており、傘下にコンビニのファミリーマートを保有しています。

 ・ 前期は、資源価格の下落や欧州債務問題の深刻化等、世界経済は依然として不透明な状況で資源分野では大きな減損を計上しましたが、繊維・食料・生活資材で史上最高益を更新。また、機械においても史上最高益を達成するなど非資源分野は好調でした。

 ・ 2014年1月16日に1,373円を付けてからは、下落トレンドで、2013年9月2日安値1,100円に接近しています。

銘柄コード

1663

銘柄名

株価

1,406円

単元株数

100株

予想PER(連)

6.1倍

実績PBR(連)

NA

予想配当利回り

1.99%

配当単価

28円

時価総額

431億円

ポイント

 ・ 東京都中央区日本橋室町が本社があるガス開発・供給とヨード生産・販売がメインビジネスの会社です。

 ・ 2014年1月6日、国内における水溶性天然ガス開発のリーディングカンパニーとして国産天然ガスやヨードの開発・生産に携わる関東天然瓦斯開発株式会社と、千葉県内に都市ガスを販売する大多喜ガス株式会社の両社が共同株式移転の方法により、両社の完全親会社となる同社を設立しています。

 ・ 2014年1月23日に高値1,680円をつけてから、反落しており、直近は1,400円台の値動きが続いています。

PER、予想配当は東洋経済新報社予想。株価は2014年4月7日終値基準
株価チャートは、当社HPより、投資調査部作成

銘柄選定の根拠(基準や前提)
下記の条件で、当社のスクリーニング(銘柄条件検索)で検索された銘柄の中から、金融業を除いた上位5銘柄
選定条件
市場:東証1部 流動性・継続性の観点から
最低投資金額:30万円以下 銘柄を分散し、投資タイミングも分散するため
時価総額:300億円以上 流動性・継続性の観点から
配当利回り:1.66%以上 東証1部全銘柄の単純平均配当利回り
今期経常利益変化率:0%以上 増益であること
低PER順

  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

免責事項・注意事項

  • 本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客様が損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
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