皆さん、こんにちは。

くりっく株365の現行商品の上場廃止とリセット付き新商品の上場が決まりました。そう聞くとショッキングですが、要は金融商品として問題点を改良しようという前向きな話ですので、制度変更と理解すれば慌てる必要はありません。2020年9月を目処に新商品を上場し、その後2021年3月を目処に現行商品（くりっく株365）が上場廃止となりますので、期限においてもまだまだ余裕があります。落ち着いて対応していきましょう。

では、移動平均線大循環分析でくりっく株365の銘柄を見てみましょう。米中貿易摩擦が泥沼化してきたような動きとなっており、日経225とNYダウは第4ステージを継続しています。緩やかではありますが、帯に傾きが出て間隔が広がってきています。この流れが続くとトレンドに勢いが出てきます。その時には3本の移動平均線の間隔がさらに広がっていきます。しかし、トレンド転換するときは短期移動平均線が帯を上抜けていきますので、短期移動平均線と帯の関係をしっかりと見ていきましょう。

そして、FTSE100も第3ステージから第4ステージに移行してきました。第4ステージに移行した直ぐの時に下降トレンドが継続せずに価格が上昇してくれば、ステージの逆行が起きて第4ステージから第3ステージに戻ります。このステージの変化がどういった背景で起きているのかを見ていきましょう。

米政府が自動車の輸入制限措置の判断留保を延長すると正式発表したほか、米国がカナダとメキシコ産の鉄鋼・アルミニウムに対する追加関税を撤廃するとの報道が出たことで市場に明るさが出てきましたが、トランプ政権による中国通信機器最大手の華為技術（ファーウェイ）に対する禁輸措置を受けてエスカレートする米中間の対立が嫌気されました。

トランプ大統領は23日、中国との貿易協議にファーウェイ問題が「含まれる可能性」があると表明したことで、ハイテク産業をめぐる覇権争いに発展した問題も今後の協議で解決される可能性があるとの見方から過度の警戒感が和らぎました。この米中対立については、6月下旬に大阪で開かれる20カ国・地域（G20）首脳会議に合わせて米中首脳会談が行われ、双方が妥結するとの期待感はあります。しかし、閣僚級協議の再開のめどが立っていないうえに、中国の防犯・監視システム最大手の杭州海康威視数字技術（ハイクビジョン）に対する禁輸措置も検討していると報じられており、対立の長期化懸念も高まってきています。

一方で、経済指標は好調な結果となっており、米国の5月のミシガン大消費者景況感指数が15年ぶりの高水準となったほか、日本の2019年1〜3月期の国内総生産（GDP）速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.5％増、この成長が1年続いた場合の年率換算で2.1%増とプラスは2四半期連続でした。

このように上げ下げ両方の材料が交錯するなか、市場関係者の関心は米連邦準備制度理事会（FRB）の金融政策に集まってきています。その金融政策の行方を占う直近の米連邦公開市場委員会（FOMC）の議事要旨が公表されました。会合参加者は、経済成長と低いインフレ圧力を背景に、金融政策に対する「忍耐強い」判断が引き続き適切との見解でおおむね一致しました。利下げ期待が高まっているものの、利下げの必要性への言及はありませんでした。けれども、FRBの金融政策への注目度は今後もさらに高まっていくでしょう。

「小次郎講師のトレード入門」をご覧になる方はこちら

5月29日（水）09：00（日本）黒田東彦日銀総裁、発言
5月29日（水）15：45（仏国）5月消費者物価指数
5月29日（水）15：45（仏国）1-3月期GDP
5月29日（水）16：55（独国）5月失業者数、5月失業率
5月29日（水）20：00（米国）MBA住宅ローン申請指数
5月29日（水）23：00（加国）カナダ銀行　政策金利
5月29日（水）23：00（米国）5月リッチモンド連銀製造業指数
5月30日（木）21：30（米国）1-3月期四半期実質GDP
5月30日（木）21：30（米国）1-3月期四半期GDP個人消費
5月30日（木）21：30（米国）1-3月期四半期コアPCE
5月30日（木）21：30（米国）新規失業保険申請件数
5月30日（木）23：00（米国）4月住宅販売保留指数
5月31日（金）08：30（日本）5月東京都区部消費者物価指数
5月31日（金）08：30（日本）4月失業率、4月有効求人倍率
5月31日（金）08：50（日本）4月鉱工業生産
5月31日（金）10：00（中国）5月製造業購買担当者景気指数
5月31日（金）21：00（独国）5月消費者物価指数
5月31日（金）21：30（加国）1-3月期四半期GDP
5月31日（金）21：30（加国）3月月次GDP
5月31日（金）21：30（米国）4月個人所得
5月31日（金）21：30（米国）4月個人消費支出
5月31日（金）22：45（米国）5月シカゴ購買部協会景気指数
5月31日（金）23：00（米国）5月ミシガン大学消費者態度指数
6月3日（月）10：45（中国）5月Caixin製造業購買担当者景気指数
6月3日（月）17：00（ユーロ圏）5月製造業購買担当者景気指数
6月3日（月）17：30（英国）5月製造業購買担当者景気指数
6月3日（月）22：45（米国）5月製造業購買担当者景気指数
6月3日（月）23：00（米国）5月ISM製造業景況指数
6月4日（火）13：30（豪国）豪準備銀行（RBA）、政策金利発表
6月4日（火）18：00（ユーロ圏）4月失業率
6月4日（火）18：00（ユーロ圏）5月消費者物価指数
6月4日（火）22：45（米国）パウエル米連邦準備理事会（FRB）議長、発言

＊今週は米国をはじめとする各国のGDPの結果に注目しましょう。黒田日銀総裁やパウエルFRB議長の発言内容にも注目しましょう。新規失業保険申請件数の結果も確認しましょう。

※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

第4ステージ
第4ステージは下降期です。

短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
そこに注目していきましょう。

高値22,525円　安値20,250円
※抵抗線・支持線となりやすい価格です。そこを突破することに意味があります。

※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

第4ステージ
第4ステージは下降期です。

短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
そこに注目していきましょう。

高値26,680ドル　安値25,129ドル
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。

先週はタートルズの追加と、ナンピンでの追加と2つのケースを比べました。そして、それらを比べると、平均買い値が安いケース2のナンピン買いの方が有利だと考えるトレーダーが少なからず出てくることをお伝えしました。では、なぜ「安く買って高く売る」「上がれば下がる、下がれば上がる」と同じ勘違いを起こすのでしょうか。

その理由は、同じ買いポジションで同じ銘柄、同じ建玉枚数ならば、高い買い値より安い買い値の方が有利だという先入観にあります。

【ケース1、タートルズの追加】
1、1,000円で1ユニット買いエントリー。合計ポジション1ユニット
2、1,100円で1ユニット買いエントリー。合計ポジション2ユニット
3、1,200円で1ユニット買いエントリー。合計ポジション3ユニット
4、1,300円で1ユニット買いエントリー。合計ポジション4ユニット

【ケース2、ナンピンの追加】
1、1,000円で1ユニット買いエントリー。合計ポジション1ユニット
2、900円で1ユニット買いエントリー。合計ポジション2ユニット
3、800円で1ユニット買いエントリー。合計ポジション3ユニット
4、700円で1ユニット買いエントリー。合計ポジション4ユニット

しかし、そういうトレーダーは、ケース1と2で4ユニット追加した時の価格、つまり現在の価格がいくらなのかを見落としています。

ケース1の現在値は1,300円です。平均買い値は1,150円ですから、この時点で600円（4ユニット×150円）の含み益が出ています。

これに対してケース2の現在値は700円、平均買い値は850円ですから、この時点で600円（4ユニット×150円）の含み損を抱えているはずです。

価格がどの位置にあろうと、これから上がるか下がるかは五分五分なのです。この考えに終始すれば、含み益を持った4ユニットを持っている手法と、含み損を持った4ユニットとなる手法、どちらに優位性があるかは一目瞭然です。

それにもかかわらず、なぜ多くのトレーダーはこのことに気づかないのでしょう。それは、「下がった相場は上がる」と思い込んでいるからにほかなりません。下がって下がって、果てしなく下げ続ける相場もあることを認識しなければ、相場の世界で生き抜いていくことはできません。そのことを理解すれば、ナンピンがいかに不合理であるかが見えてくるはずです。

3本の移動平均線の並び順と傾きで現状を分析し、今後の展開を予測する指標です。価格変動の中で買いにエッジ（優位性）が発生する局面、売りにエッジが発生する局面を見つけ出すことができます。

3本の線の並び順は全部で6種類。それをステージ1から6と名付けました。（下図参照）
価格変動の中でステージは基本的に時計回りで推移し、ときに一時的に反時計回りで推移します。
つまり現在がステージ1だとすると、次に移行するのはステージ2というのが基本で、ときにステージ6に戻ることがあるということです。これ以外の展開はありません。これにより今後の展開が読みやすくなります。

ステージ1で3本の線が右肩上がりのときは買いトレードにエッジ（優位性）があります。ステージ4で3本の線が右肩下がりのときは売りトレードにエッジがあります。

移動平均線大循環分析において中期移動平均線と長期移動平均線の間を「帯（おび）」と言います。帯は大局トレンドの状態を示します。

帯が傾きを持ち間隔が広がっている状態が、トレンドが勢いを持っている状態です。間隔が狭まったり傾きが緩やかになるとトレンドが勢いを失ったことがわかります。またもみあい相場では帯は横這いとなり、細くなります。
価格及び短期移動平均線が帯の上にいるのが買い時代、帯の下にいるのが売り時代を表します。

• ※3本の移動平均線は短期5日、中期20日、長期40日のEMA（指数平滑移動平均線）を利用しています。

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