皆さん、こんにちは。
米中貿易協議の進展が注目されていますが、トランプ米大統領はツイッターに「中国とは極めて建設的な対話が行われている。重要な発表に注目するように」と投稿しました。そして米通信社によると、中国が米国車に課している報復関税の引き下げに動くと報じ、事実14日に関税をいまの40％から15％に引き下げると中国政府が発表しました。さらに米紙では、技術覇権を目指しているとしてトランプ政権が問題視する中国のハイテク産業振興戦略「中国製造2025」について、中国側が見直しを検討していると報道しました。また、トランプ大統領は通信社とのインタビューで、中国が「膨大な量」の米国産大豆を購入していると述べ、中国商務省の報道官も記者会見で、米国との貿易協議に関する作業が順調に進んでいると表明し、中国が米国産大豆を買い付けたとの一部報道についても事実上認めたことで、対立緩和が期待できる前向きなニュースが相次ぎました。これらの明るいニュースの一方で、トランプ氏は野党民主党の上下両院トップと面会し、メキシコ国境の壁建設費用が2019会計年度予算案に盛り込まれなければ「国境の安全対策（予算）のために喜んで政府を閉鎖する」と断言したことが嫌気されました。

そして英国でも、メイ英政権が議会下院で11日に予定されていた欧州連合（EU）離脱合意案の採決を延期する方針を発表し、さらに、メイ首相は与党・保守党党首の不信任投票に先立ち、2022年に見込まれる次期総選挙の前に退任する考えを表明しました。その後、無記名での不信任投票が即日開票され、メイ首相が信任されたという結果が発表されました。しかしこの一連の流れから、一層の政局混迷や来年3月末の離脱に向けた先行き不透明感が増大し、英国の通貨ポンドやFTSE100やDAX®の下落につながりました。

さらにEUにおいても欧州中央銀行（ECB）が13日に定例理事会を開催しました。主要政策金利を据え置くと同時に、景気の下支えを目的とした2兆6,000億ユーロ規模の量的緩和（QE）を終了させることも正式に決定しました。ただ、保有債券の償還資金の再投資については、初めての利上げが実施された後も長く継続するとの方針を示しました。ドラギ総裁は「地政学的要因をめぐる先行き不透明性が払拭されないことや保護主義の脅威、新興国市場の脆弱性、金融市場のボラティリティーを踏まえると、リスクのバランスは下向きに傾きつつある」と述べました。米中の貿易摩擦や英国のEU離脱交渉などで企業心理が悪化するなか、債務不安を抱えるイタリアの長期金利の不安定さやフランスの反政府デモなどの逆風が強まってきており、ECBの次の焦点といわれる利上げが遠のいてきています。

このような逆風が吹く市場環境のなか、14日に発表された中国の11月の小売売上高が2003年5月以来15年半ぶり、同月の鉱工業生産もリーマン・ショック直後の08年11月以来10年ぶりの低い伸びにとどまる結果となりました。また、欧州でも12月のユーロ圏の総合購買担当者景況指数（PMI）が市場予想を下回り、世界的な通商摩擦激化による中国・欧州の景気減速への懸念が強まったことで、世界的に株価が下落する動きとなりました。くりっく株365の4銘柄を移動平均線大循環分析で見ると、4銘柄とも第4ステージとなっており、「売り」にエッジがある状態が続いています。値頃感や一時的なニュースで買う局面ではありません。ステージの変化を確認していきましょう。

「小次郎講師のトレード入門」をご覧になる方はこちら

12月19日（水）08：50（日本）11月貿易統計
12月19日（水）18：30（英国）11月消費者物価指数
12月19日（水）21：00（米国）MBA住宅ローン申請指数
12月19日（水）22：30（米国）7-9月期四半期経常収支
12月19日（水）22：30（加国）11月消費者物価指数
12月19日（水）24：00（米国）11月中古住宅販売件数
12月20日（木）04：00（米国）米連邦公開市場委員会（FOMC）
12月20日（木）04：30（米国）パウエル米連邦準備理事会（FRB）議長、定例記者会見
12月20日（木）未定（日本）日銀金融政策決定会合
12月20日（木）09：30（豪国）11月新規雇用者数、11月失業率
12月20日（木）15：30（日本）黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
12月20日（木）18：30（英国）11月小売売上高
12月20日（木）21：00（英国）イングランド銀行（BOE）金利発表
12月20日（木）21：00（英国）英中銀資産買取プログラム規模
12月20日（木）21：00（英国）英中銀金融政策委員会（MPC）議事要旨
12月20日（木）22：30（米国）12月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
12月20日（木）22：30（米国）新規失業保険申請件数
12月20日（木）22：30（米国）失業保険継続受給者数
12月20日（木）24：00（米国）11月景気先行指標総合指数
12月21日（金）08：30（日本）11月全国消費者物価指数（CPI）
12月21日（金）16：45（仏国）7-9月期GDP
12月21日（金）18：30（英国）7-9月期四半期GDP
12月21日（金）22：30（加国）10月小売売上高
12月21日（金）22：30（加国）10月月次GDP
12月21日（金）22：30（米国）7-9月期四半期実質GDP
12月21日（金）22：30（米国）11月耐久財受注
12月21日（金）22：30（米国）7-9月期四半期GDP個人消費・確定値
12月21日（金）22：30（米国）7-9月期四半期コアPCE・確定値
12月21日（金）24：00（米国）11月個人消費支出
12月21日（金）24：00（米国）11月個人所得
12月21日（金）24：00（ユーロ圏）12月消費者信頼感
12月21日（金）24：00（米国）12月ミシガン大学消費者態度指数
12月24日（月）日本・祝日（天皇誕生日の振替）
12月25日（火）米国・ユーロ圏・英国休場（クリスマス）
12月25日（火）14：00（日本）10月景気先行指数、10月景気一致指数

※今週は米国のFOMC、日銀金融決定会合が大注目となります。また、米国をはじめ各国のGDPにも注目しましょう。新規失業保険申請件数の結果も確認しましょう。

※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

第4ステージ
第4ステージは下降期です。

短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
そこに注目していきましょう。

高値22,959円　安値20,905円
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。

※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。

第4ステージ
第4ステージは下降期です。

短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
そこに注目していきましょう。

高値26,145ドル　安値23,942ドル
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。

今週からはトレイリングストップについて学んでいきましょう。

トレイリングストップと呼ばれる価格の変動に合わせてロスカットラインを変動させる手法は、ギャン理論の考案者であるウィリアム・デルバート・ギャン氏が100年も前から提唱してきました。日本で認知されたのはここ10年くらいです。

トレイル（trail）とは英語で「跡を追う」という意味です。例えば、価格が上昇したら、それに合わせてロスカットラインも引き上げていくいのがトレイリングストップですから、まさにロスカットラインは現在の相場を「追いかけている」格好になります。

【トレイリングストップ】
◎価格が思惑どおり動いたら、それに合わせてロスカットラインを変更する手法

◎買いエントリーの後、価格が100円上がるたびに当初設定していたロスカットラインを100円ずつ引き上げる

わかりやすいように、具体例を紹介します。100円で買ってロスカットラインを98円に設定したとしましょう。その後、価格は順調に上昇したものの、ある価格をピークに急落に転じました。気がつけばロスカットラインに達してトレードは損のまま終了。「途中まではいい感じだったけど・・・」という、よくある話です。これでは結局、損切りです。

上記の図がその例ですが、次週は通常のロスカットとトレイリングストップの違いを学んでいきましょう。

3本の移動平均線の並び順と傾きで現状を分析し、今後の展開を予測する指標です。価格変動の中で買いにエッジ（優位性）が発生する局面、売りにエッジが発生する局面を見つけ出すことができます。

3本の線の並び順は全部で6種類。それをステージ1から6と名付けました。（下図参照）
価格変動の中でステージは基本的に時計回りで推移し、ときに一時的に反時計回りで推移します。
つまり現在がステージ1だとすると、次に移行するのはステージ2というのが基本で、ときにステージ6に戻ることがあるということです。これ以外の展開はありません。これにより今後の展開が読みやすくなります。

ステージ1で3本の線が右肩上がりのときは買いトレードにエッジ（優位性）があります。ステージ4で3本の線が右肩下がりのときは売りトレードにエッジがあります。

移動平均線大循環分析において中期移動平均線と長期移動平均線の間を「帯（おび）」と言います。帯は大局トレンドの状態を示します。

帯が傾きを持ち間隔が広がっている状態が、トレンドが勢いを持っている状態です。間隔が狭まったり傾きが緩やかになるとトレンドが勢いを失ったことがわかります。またもみあい相場では帯は横這いとなり、細くなります。
価格及び短期移動平均線が帯の上にいるのが買い時代、帯の下にいるのが売り時代を表します。

• ※3本の移動平均線は短期5日、中期20日、長期40日のEMA（指数平滑移動平均線）を利用しています。

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