皆さん、こんにちは。
米韓両軍の朝鮮半島有事に備えた定例の軍事演習が開始され、北朝鮮情勢をめぐる地政学的リスクの高まりにより安全通貨としての円が買われてドルが売られました。
トランプ大統領はアリゾナ州での支持会集会で演説をおこないました。選挙戦の時から公約に掲げていたメキシコ国境の壁建設を断行すると強調し、予算が確保できなければ、政府機関閉鎖も辞さない構えを示しました。また、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉について、「合意できるとは思わない。協定を打ち切る可能性がある」と表明しました。
翌日には連邦政府の債務上限の引き上げ問題に絡み共和党執行部をツイッターで批判をし、9月中にも債務上限の引き上げ期限を迎えるなか、トランプ氏と議会の関係悪化を懸念する市場関係者の意見もあったようです。
24〜26日にワイオミング州ジャクソンホールにおいて、金融シンポジウムが開催されました。発言内容に注目が集まっていたイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長やドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁らの講演が行われました。
イエレンFRB議長は、金融規制改革の見直しに関して「緩やかに取り組み、大手金融機関のリスク対応強化は維持すべきだ」と表明しました。金融政策については言及しませんでした。保有資産縮小や、「年内あと1回」と想定されている追加利上げの時期について発言するとの観測もあったため、FRBは金融引き締めに消極的との見方が広がりました。
ドラギECB総裁は、「特に金融緩和の状態で、規制を緩めるのは不均衡を引き起こすリスクがある」と強調しサプライズ的な内容ではありませんでしたが、講演後は持ち高調整によりユーロが反発しました。
コーン米国家経済会議(NEC)委員長は英紙のインタビューで、来週にも税制改革に着手すると発言しました。
北朝鮮は「先軍節」という故金正日(キムジョンイル)総書記が軍重視の政治指導を始めた記念日の翌日26日に、米韓合同軍事演習のさなかにミサイルを発射しました。
先週にNYダウがステージ1からステージ2へ移行したことで、くりっく株365の4銘柄でステージ1がなくなりました。このまま流れが変わって下降局面となるのか、それとも一過性の調整で押し目買いとなるのか、ここからの展開がどうなるか確りと見ていきましょう。
週間の概況
◆注目イベント
8月30日(水)21:15(米国)8月ADP全国雇用者数
8月30日(水)21:30(米国)4-6月期GDP・改定
8月30日(水)21:30(米国)4-6月期個人消費・改定
8月30日(水)21:30(米国)4-6月期GDPデフレーター・改定
8月30日(水)21:30(米国)4-6月期コアPCEデフレーター・改定
8月31日(木)10:00(中国)8月製造業PMI、8月非製造業PMI
8月31日(木)20:30(米国)8月チャレンジャー人員削減予定数
8月31日(木)21:30(米国)新規失業保険申請件数
8月31日(木)21:30(加国)6月GDP 、4-6月期GDP
8月31日(木)21:30(米国)7月個人所得、7月個人消費支出
8月31日(木)21:30(米国)7月コアPCEデフレーター
8月31日(木)22:45(米国)8月シカゴ購買部協会景気指数
8月31日(木)23:00(米国)7月中古住宅販売保留件数指数
9月1日(金)08:50(日本)4-6月期法人企業統計・設備投資
9月1日(金)10:45(中国)8月財新/製造業PMI
9月1日(金)17:30(英国)8月製造業PMI
9月1日(金)21:30(米国)8月非農業部門雇用者数
9月1日(金)21:30(米国)8月失業率
9月1日(金)21:30(米国)8月平均時給
9月1日(金)23:00(米国)8月ISM製造業景況指数
9月1日(金)23:00(米国)8月ミシガン大消費者信頼感指数・確報
9月1日(金)23:00(米国)7月建設支出
9月5日(火)13:30(豪国)豪中銀(RBA)政策金利発表
9月5日(火)18:00(ユーロ圏)4-6期GDP・確報
※今週は9月1日の米雇用統計が大注目となります。米国やカナダ、ユーロ圏のGDPにも注目が集まります。9月5日のオーストラリア中銀の政策金利も注目しましょう。
ADP全国雇用者数や新規失業保険申請件数の結果も確認しましょう。
チャート分析による銘柄診断
日経225分析
※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。
◆現在のステージ
ステージ4
ステージ4は安定下降期です。帯に傾きが出て間隔が広がってきています。
◆今後を読み取る鍵
ステージ4は安定下降期です。短期移動平均線と帯の関係を見ていきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・帯に傾きが出て間隔が広がってくれば下降トレンドに勢いが出てきます。
そこに注目していきましょう。
◆重要な価格
高値19,844円 安値18,202円
※抵抗線・支持線となりやすい価格です。そこを突破することに意味があります。
NYダウ分析
※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。
◆現在のステージ
ステージ2
ステージ2は上昇相場の終焉です。帯の間隔が狭くなってきています。
◆今後を読み取る鍵
ステージ2の上昇相場の終焉です。短期移動平均線と帯の関係を見ていきましょう。
・上昇トレンドに移行する場合は短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
・下降トレンドに移行する場合は短期移動平均線が帯を下抜けていきます。
そこに注目していきましょう。
◆重要な価格
高値22,193ドル 安値21,199ドル
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。
小次郎講師のVトレーダー養成講座
ユニットは「自己資金量」と「ATR」がわかれば導き出せます。そして、その「ATR」とは何かを先週まで勉強してきました。
今週からは、いよいよ「ユニット」の実践編に突入です。タートルズは、1回当たりのトレード量は、1回のトレードで取ってもよいリスク(=投資用資金の1%のリスク/日)を取る取引量と決め、それを1ユニットと呼んでいますよね。
では、ユニットの計算方法をおさらいいたしましょう。
1、投資用資金の1%を求めます。
投資用資金×0.01=A
2、その銘柄の最小単位をトレードした時の1日のリスクを計算します。
取引単位×ATR=B
3、ユニット=A÷B 取引単位に応じて四捨五入します。
確りと覚えておられましたか。では、ユニットを計算してみましょう。
投資用資金1,000万円を持つトレーダーの例で考えてみます。@のAを計算します。
A=1,000万円×0.01=10万円
このトレーダーはくりっく株365のNYダウを取引します。NYダウのATRを仮に150円とします。
B=100倍×150円=1.5万円
ユニット=A÷B=10万円÷1.5万円=6.66…(枚)四捨五入で7枚
結論から申しますと、投資用資金1,000万円のトレーダーが、ATRが150円のときに、NYダウをトレードするとしたら、1ユニットは7枚になります。つまり、タートルズなら、1回のトレードにつき、7枚で取引することになるのです。
この枚数をどう考えますか?人によっては少なく感じるかもしれませんね。しかし、これは「投資用資金1,000万円のトレーダーはくりっく株365のNYダウを7枚しか取引できない」といっているのではありません。7枚を1ユニットとして、その単位を取引するという意味です。また、ATRが大きくなれば1ユニットの枚数は減りますし、ATRが小さくなれば1ユニットの枚数は多くなります。
また、NYダウを7枚買った後に、ポジションを追加できるチャンスがくれば、取引量を増やすことも可能です。勿論、NYダウ以外の銘柄を同時に仕掛けることもあるでしょう。この時、すべて、ユニット単位のトレードであることに注意してください。
とはいっても取引量を増やすにも限界があります。タートルズの資金管理には大きく2つのポイントがあります。ひとつは「1回当たりの取引量を適切に設定する」ことです。そして、もうひとつは「最大の取引量を適切に設定する」ことです。
では、来週はこのユニットを徹底的に計算してみましょう。
移動平均線大循環分析の見方(簡易版)
移動平均線大循環分析とは?
3本の移動平均線の並び順と傾きで現状を分析し、今後の展開を予測する指標です。価格変動の中で買いにエッジ(優位性)が発生する局面、売りにエッジが発生する局面を見つけ出すことができます。
<移動平均線大循環分析>
ステージとは?
3本の線の並び順は全部で6種類。それをステージ1から6と名付けました。(下図参照)
価格変動の中でステージは基本的に時計回りで推移し、ときに一時的に反時計回りで推移します。
つまり現在がステージ1だとすると、次に移行するのはステージ2というのが基本で、ときにステージ6に戻ることがあるということです。これ以外の展開はありません。これにより今後の展開が読みやすくなります。
売買チャンス
ステージ1で3本の線が右肩上がりのときは買いトレードにエッジ(優位性)があります。ステージ4で3本の線が右肩下がりのときは売りトレードにエッジがあります。
帯
移動平均線大循環分析において中期移動平均線と長期移動平均線の間を「帯(おび)」と言います。帯は大局トレンドの状態を示します。
帯による分析
帯が傾きを持ち間隔が広がっている状態が、トレンドが勢いを持っている状態です。間隔が狭まったり傾きが緩やかになるとトレンドが勢いを失ったことがわかります。またもみあい相場では帯は横這いとなり、細くなります。
価格及び短期移動平均線が帯の上にいるのが買い時代、帯の下にいるのが売り時代を表します。
- ※3本の移動平均線は短期5日、中期20日、長期40日のEMA(指数平滑移動平均線)を利用しています。